乳滴/2016年11月20日号
トランプ氏ショック
日米等のマスコミの事前予想を覆して11月8日、ドナルド・トランプ氏が米国大統領選に勝利した。トランプショックとも言われ、わが国のマスコミも政治・経済に与える影響を様々な角度から解説している。
酪農・農業にも大きく関わってくるのは当然だ。まず、TPPが挙げられる。わが国は今国会でTPP承認案と関連法案を通過させる構えでいる。しかし、米国はオバマ現政権においてTPPの議会承認手続きを断念したと報じられているほか、トランプ氏自身がTPP撤退・反対姿勢を選挙公約の一つに掲げてきただけに、一気に不透明感が増した。今年2月に署名式が行われたTPPだが、実際に発効するためには日米両国の批准が必要不可欠だけに米国の動きから目が離せない。
次に飼料・燃油等の生産資材価格に影響を及ぼす為替動向の行方だ。米国の国内利益第一を掲げるトランプ氏だけに選挙後は、円高ドル安に進むのではと予想されていた。ところが1ドル101円台まで円高急進後、再び円安傾向に戻すなど、変動幅の大きな動きとなっている。
来年1月20日、現地時間の正午にトランプ氏の第45代大統領としての就任式(国民は休日)が行われる。どのような内容の就任演説になるのか、今から注目される。