乳滴/2017年1月20日号
“痛風”に牛乳が効果
新年のお年玉をもらったような番組だった。1月4日放送のNHK「ガッテン!」のことだ。「牛乳やヨーグルトが痛風や痛風予備軍と言われる高尿酸血症に効果がある」と科学的に検証してくれた。
痛風は風が吹いても痛いとか、その激烈な痛みは経験者でなければ分からない。痛風検査の指標である尿酸値の基準値は7.0。気にしている人は魚卵やビールなど、プリン体の多いものを食べないように食事制限したりしているだろう。
ところが、番組では尿酸の生成は、実は食事からが2割で残り8割は細胞(体)で生成されているのだという。細胞の新陳代謝でプリン体が生まれ、肝臓が尿酸に作り替えている。で、ここからが肝心なところ。実は尿酸値の高い人は、尿酸の排出が上手くいっていない人が多いのだという。
そこで登場するのが毎日1杯の牛乳やヨーグルトの摂取だ。尿酸の排せつ量が37%もアップする。約4万7千人を12年間にわたり調査した。驚くなかれ牛乳を飲まない人と比較して43%も痛風のリスクを引き下げた試験結果が出た。牛乳の成分のカゼイン蛋白がアラニンに変わり腎臓の扉を開いて尿酸の排泄を拡大するためだ。
追記 痛風患者には皮肉だが、尿酸値の高い動物ほど寿命が長いことも紹介されていた。