乳滴/2018年2月1日号
力入れる農産物輸出
農水省が農業競争力強化プログラムの中で掲げているのが2019年に1兆円を目指すとした農林水産物・食品の輸出拡大だ。輸出額は12年の4497億円から16年は7502億円まで伸びてきた。人口減少による将来的な国内需要の減少を海外市場で取り戻そうというもの。
最近、テレビで「わが国の農林水産物輸出額のトップは何か」との質問があった。正解は「ホタテ貝」。農水省の資料(円換算)では、輸出額は2016年は548億円。2005年~2011年までは100億~140億円で推移していたがその後、米国や中国向けが急増した。ちなみに2位はアルコール飲料、3位は真珠。
2016年の牛肉の輸出額約136億円を含む畜産物5品目の輸出額は計295億円。牛乳乳製品は10年には約160億円であったが、2011年の東日本大震災(原発事故)の影響により60億円、2012年には約27億円と急減。その後、2015年に約96億円まで回復。2016年には約126億円となった。
輸出額では育児用粉乳が最も多く、ベトナム・台湾等を中心に輸出されている。また、LL牛乳やアイスクリームも多く、香港ではLL牛乳の輸入先で日本は第4番目である。2017年も1~10月計で牛肉(金額ベースで前年比41.6%増)、牛乳乳製品(同12.2%増)と好調だ。