乳滴/2018年4月20日号
ヘルパー要員が不足
「ヘルパー要員不足で定期利用まで対応できずに、傷病時のみとなっている」「退職者の補充に苦労している」など、酪農ヘルパー事業の要員確保に各地で苦労している声が聞こえてくる。
酪農家の高齢化が進み、ヘルパー利用のニーズが高まっている一方、ヘルパー要員の減少が止まらない。酪農ヘルパー全国協会(全国協会)が毎年8月1日現在で取りまとめている実態調査では、2016年にヘルパー要員が1995名(専任1082名、臨時913名)と2千名割れしたが、2017年は1910名(専任1072名、臨時838名)と1900名を切る状況にある。
全国協会も手をこまねいてきたわけではない。各地域の求人情報をホームページに掲載。酪農ヘルパーの就業啓発のため東京や大阪で「新・農業人フェア」に出展しPR等を展開してきた。
2017年度からは、新たな3カ年事業として、学生等に酪農ヘルパーを就業選択の一つとするための学生インターシップ(就業体験学習)事業を開始した。2017年度は200名以上の参加者があった。特にターゲットとしているのは、地元以外の人材確保だ。全国の農業者大学校や都市部の学生をいかに酪農ヘルパー要員に引き寄せるかが知恵の出しどころ。休日確保は酪農持続のための根幹の一つである。