乳滴/2018年8月1日号
「気候危機」が現実味
西日本豪雨(平成30年7月豪雨)の被害が甚大だ。農水省によると、農林水産関係の被害額は2203億円(7月31日現在)を上回り、今後さらに被害額は大きくなる見通し。酪農乳業関係でも、酪農家や生乳流通、乳業工場が被害を受け、未だに復旧見通しが立たない乳業工場が1工場(広島県)ある。猛暑の中、被災者の心中を察するに余りある。
気象庁等が要因を様々解説しているが、本来ならば数十年に一度の極端な気象変動が各地で頻繁に起こるようになってきた。異常気象というべきだろうが、実感としては、「気候危機」がより現実味がある。地球温暖化問題をライフワークにしている米国の元副大統領で環境活動家のアル・ゴア氏の言葉である。
命に危険を感じるレベルの熱波が日本列島を覆っているが、気温35度の猛暑を通り越し、酷暑や炎暑とでも言うべき暑さが続いている。
しかも、この異常気象は日本だけのことではない。気象庁の世界の異常気象をみると、今年は中国北東部で水害、欧州中部~北西部で少雨、干ばつ。スウェーデン等のスカンジナビア半島では高温により、大規模な山火事も発生している。
自然現象だけに自らできることは限られるが、その中でも家族、愛牛を守ることに取組みたい。