乳滴/2019年5月1日号
平成元年の頃は・・・
30年以上生活になじんできた平成が幕をおろした。ところで平成31年は令和元年だから、今後年齢の数え方などは分かりやすくなる。例えば平成10年生まれの人。令和元年には21歳、令和2年には22歳、という具合だ。昭和と平成をまたいで年数を数える場合、それぞれを一度西暦に置き換えて、という小さな苦労があったのと比べるとこれはありがたい(昭和が入るとまた別だが)。
街角で奪い合いの大騒ぎがあった元号発表の各紙号外はネットオークションで4月第一週には3千円以上で落札したものも見られたが、今や新品未使用150円とかそのレベルで落ち着いている。平成元年当時はネットオークションどころかスマホもなかったわけで、時代は変わった。
総務省の家計調査によると平成元年の牛乳消費(1世帯当たり)は111.41本(1㍑パック)。これが平成30年は76.24本に減った(その差35.17本減)。一方で1世帯当たりチーズ消費量、購入金額は2倍以上に増えた。少子高齢化や食習慣の変化などが背景だろう。
需要のスタイルは変わっても、草を食み乳と肉を産み出し続ける乳牛、酪農の営みは連綿と続く。乳業も常に商品の刷新を重ね需要拡大に努めている。令和の世が、酪農・乳業界と、日本の食生活にとって明るい良い時代となるよう願う。