乳滴/2020年4月20日号
対コロナ戦争
新型コロナウイルス拡大を抑えるため政府は緊急事態宣言の対象を全国に拡大した。日本は行政上47都道府県に分かれているが、ウイルスには県境は関係ないので、当然といえば当然だ。対象地域の住民には外出自粛が要請されるが、外食産業には大打撃だ。
外食産業が停滞すれば業務用牛乳・乳製品需要が減る。酪農・乳業界にとっても厳しい話で、需給全体への影響も必至の情勢だ。一方でいわゆる「巣ごもり需要」というのもあるようで、Jミルクによれば3月最終週の牛乳類の販売個数は前年同期と比べると1割程度上回って推移した。手頃な価格で栄養面の充足と、美味しさが楽しめる牛乳・乳製品に対する一般家庭の期待は根強いものがある。緊急事態宣言を受けて、乳業各社は今後とも、商品の安定的な供給に努める方針であることを強調した(本紙4月10日号)。
内外の報道はほぼコロナ一色で、まるで人類対コロナの戦争だ。今後の感染者数の推移によっては米国や欧州のような、より強力な外出規制が日本でも導入されるのか否かだが、これは誰にも分らない。
そしてこの危機的状況にあって、まずやるべきことは何かと言えば、感染せずに健康を保つこと。とにかく可能な限りリスクを減らさねばならない。