乳滴/2020年11月10日号
放任果樹など対策必要
本紙11月1日号まきばの四季欄は熊の被害の話題だった。報道によればこの秋各地で農作物や家畜、人間の被害が出ている。農村暮らしの小生は夏草刈りの折、裏藪でためふん(タヌキなどが習慣的にふんをする場所)を見つけたので、対策をと思い、自治体主催のアライグマ捕獲従事者講習会に参加した。
当管内ではタヌキ、アライグマ、ハクビシン、アナグマ、キツネが農地を荒らしている。捕獲数を増やす=捕獲圧を高めるのと同じくらい「養わない」「住まわせない」努力が重要ということだ。
作物としての野菜や果物だけでなく、今まで深い考えなく耕地に投棄していた廃棄野菜や生ごみ、放任果樹(採らずに鈴なりの渋柿やカリンなど)が害獣の格好の餌になるという。廃棄野菜、生ごみは適切に処理すべきで食べない果樹はためらわず伐採。収穫間近の作物には電気柵を設置。もちろんすみか対策として納屋や農機具小屋も努めて片付けて巣にしない。住宅も床下換気から侵入し壁の内側を伝い天井に居つくこともあるので縁の下に入れないようまず点検を。
私の町では講習修了者には町が箱わなを貸してくれる。これら害獣の食・住対策を講じつつ捕獲圧を高め、せめて今以上に害獣を増やさぬよう地域の連携も必須とのことだ。