乳滴/2021年4月20日号
安全作業で無事帰宅
花のたよりが列島を駆け、寒暖の波はあるが日本は農繁期に入った。新型コロナは相変わらずで恐ろしいが、初めての緊急事態宣言だった昨年春とは異なり往来の交通量も特には減っていない。
この時期、田舎道の車の流れがゆっくりになることがあり、地元住民なら「この先にトラクターがいるんだろ」と察しがつく。トラクターの一般道走行は大体長距離でなく、そのままついて行けばいずれ圃場で別れる。しかし時に無理な追い越しにかかる車がいて対向車線はヒヤリとする。抜かされるトラクターにも焦りが出る。トラクターには乗用車並みの機敏さはなく、そもそも作業機が付いてるから車幅・車長があり、注意しながらの走行、温かく見守ってほしい。
令和元年、農作業で亡くなった人は281人。うち乗用型トラクターに係る事故が80人、この中には圃場・道路からの転落が57人含まれる(農水省)。警察庁は農耕作業用自動車の死亡事故は「単独事故が多く、ハンドルやブレーキ操作の誤りによって発生。道路走行時は必ず左右のブレーキを連結させる必要がある」と注意を呼びかける。
農業は天候の制約を受ける作業が多く、農繁期は運転時間が長くなりがちだ。作業・移動は安全第一を徹底し、無事帰宅できるように努めたい。