乳滴/2021年5月10日号
輸入に頼るリスク
4月25日~5月11日の予定で4都府県に出された新型コロナ緊急事態宣言は当初の心配どおり延長された。今後の感染者数の推移が心配だ。
同じ緊急事態宣言でも街の様子は1年前とはだいぶ異なり、通勤列車を例にとれば去年は朝晩ガラガラで座って通勤できたが今回は混んでいる。ひとたびダイヤが乱れると(通勤時間によくある事象)より密着度の高い満員列車になってしまう。リモートワークは1年前の方が達成度が高かった。なぜ今回リモートワークが進まないかを考察すると、新型コロナ禍での社会生活が長引く中、新しい生活様式(by厚労省)の実践と感染防止に努めつつ生きるために働かなければならない人が多く、PCとリモート会議でしのげる職業は意外に少ないということだと思う。
今後は蔓延防止効果をより高めるためのワクチンに期待がかかる。国が対応すべき最重要課題だ。
国産ワクチンがない以上、輸入に頼るのは仕方ないが、手配や輸送に時間と手間と金がかかる。何よりモノがなければいくらお金があっても買えない。この構図、食料や飼料調達の問題と重なる。国内で自給できず輸入に頼る場合、特に世界的に緊急事態であればなおのこと、日本に居ながらにしてほしいものを常時手に入れるのは、極めて難しい。