乳滴/2022年5月1日号
国政への働きかけ

エサ・燃料等生産資材の高騰、新型コロナを端緒とする需給緩和、ロシア軍のウクライナ侵攻、底知れぬ円安…これらが重層的に酪農経営を直撃している。以下、4月19日に開かれた酪政連中央委員会での発言を紹介したい。
「粗飼料も配合もここ1年でずいぶん値上がりしてしまい酪農家は八方塞がり」。「この秋、肥料価格が高くなるといわれるが『自給肥料』が大切になるだろう」。
「日本の子ども7人のうちひとりが貧困という先進国では考えられない状況。子どもの支援策として、給食がない冬休み、春休みに牛乳・乳製品を配布出来ないか。米国には農務省が農産物を買い上げて貧困層支援に充てる仕組みがある」。
「手っ取り早いのは乳価値上げと思うが、余っているならなぜ価格が下がらないのか、という人もいる」…。
各地の委員からは実態報告や課題解決に向けた提案がなされ、全国的な運動として盛り上げるための議論が行われる。朝の作業を終えて上京してきた方々。家に帰ればそれぞれ経営者であり、多忙な人ばかりだが、会議がお開きになれば今度は地元選出国会議員を訪ねる要請活動へと手分けして出かけてゆく。額に汗して働く人が報われる政治を、議員にはお願いしたい。