全酪新報/2016年4月20日号

「熊本大地震、酪農被害も甚大」―乳業工場が操業停止、集乳は再開

2016-04-20

熊本県を震源に4月14日夜にマグニチュード(M)6.5、同16日午前1時にM7.3の大地震がそれぞれ発生した。家屋の倒壊、土砂崩れ、道路の崩落など幅広い範囲で被害が出ている。酪農乳業関係でも牛舎等施設の損壊、停電・集乳ルート寸断等による廃棄乳の発生などの甚大な被害報告が挙がっていて、関係団体では被害状況の収集や配乳調整等の対応に追われている。

お断り=本記事は4月20日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「指定団体制度廃止は受け入れない」自民農林関係部会が決議―酪政連・佐々木勲委員長「提言に強い憤り」

2016-04-20

自民党は4月14日、指定生乳生産者団体制度の廃止を求めた規制改革会議の提言をめぐり、党として「受け入れられない」とする反対決議を行った。決議は畜産・酪農対策小委員会(坂本哲志委員長)、農林水産戦略調査会(西川公也会長)、農林部会(小泉進次郎部会長)の連名。決議文は会議後、ただちに森山裕農相に手渡した。


西川公也会長「我々は廃止に反対」


自民党の決議では、指定団体制度の廃止を求めた規制改革会議に対して、消費地から遠い零細酪農家に与える影響、需給の混乱等について十分な検討が行われていないと指摘。「このような不十分な検討状況の下で制度を廃止するという結論を出すことは、受け入れられない」と反対の姿勢を明記するとともに、政府の慎重な議論を求めている。


反対決議を行った党の会合で西川公也会長は「改革をどのような方向で持っていくか、しっかりとした議論をすべきだが、(指定団体制度の)廃止について我々は反対だ」との姿勢を明確に強調した。


同日の会合では酪政連の佐々木勲委員長、JA全中の奥野長衛会長と飛田稔章畜産・酪農対策委員会酪農委員長がそれぞれ要請した。


佐々木委員長は要請で「廃止案を聞いて驚いた。TPPであれほど国益を守るために、日本の畜産を守るために一生懸命交渉を応援してきた。これからという時に『何なんだ。これは』と。生産者代表として憤りを感じる」と苦言を呈した。その上で「一元集荷・多元販売という制度の下に我々酪農家は安心して経営に勤しんできた。先を見通せて計算が出来る酪農家になろうと期待と夢をもって酪農をしてきた。それが一挙にして無きにされるということでいいのか。これは撤回すべきだ」として、指定団体制度の存続を強く求めた。


全中の奥野会長は「指定団体制度の改善点は多々あるが、農家だけでなく消費者に対してもどのようなメッセージを発信するかが大事だ。いきなり指定団体を廃止せよというのはあまりに乱暴すぎる。じっくりと議論してほしい」と要請したほか、飛田酪農委員長は指定団体の果たす役割について「酪農家にとって経営の安定、所得の向上を支える仕組みであり、消費者からすれば牛乳・乳製品の安定供給を実現する制度であることは間違いない。この制度のもと生乳生産を回復し、消費者ニーズに応えた生産を行っていく必要がある」と述べ、同制度の維持を要求した。


団体要請等を受けて議員らは「(指定団体制度を廃止したら)バター不足が解消するどころか、まさに深刻になる」(岡田広参議)、「規制改革会議の手続きがおかしい。制度は過去の運用状況など背景が一番重要。それを知り尽くしている人に制度を変えた場合の影響等を全て聞いた上でやらなければ無責任だ」(赤沢亮正衆議)などの意見が出た。


このほか党の会合では、酪農家・乳業メーカー5名から聞き取りを行なったが、指定団体制度廃止案に対して全員が反対の姿勢を示した。

「指定団体は酪農の骨格」坂本哲志自民党畜産・酪農対策小委員会委員長―農相に農林幹部が申し入れ

2016-04-20

自民党農林幹部は4月14日の畜産・酪農対策小委員会、農林水産戦略調査会・農林部会の会合終了後、ただちに農水省に森山裕農相を訪ね、指定団体制度の廃止案に対して「受け入れられない」とする反対決議を申し入れた。森山農相は「指定団体制度が果たしてきた機能は極めて大事なもの。今後、色々な協議をしていくが、酪農家の所得につながる観点で、間違いのない、良い形の改革になるよう努める」と応じた。坂本哲志畜産・酪農対策小委員長、西川公也農林水産戦略調査会長、小泉進次郎農林部会長らが要請した。


森山農相への申し入れ後、記者団に対して坂本委員長は「指定団体制度は酪農の骨格の制度。制度を維持しなければ酪農界が混乱してしまう。制度廃止は受け入れられない」と述べた。また、加工原料乳生産者補給金の仕組みについて「補給金とは国民の税金であり、需給調整に協力してもらわないと、何のために、誰のために使われるのか(整合性がとれない)という話になる」との認識を示した。


小泉部会長は「牛乳のことを国民にも考えてもらうきっかけにしたい。なぜ牛乳は水より安いと言われ、スーパーで安売り対象になるのか。それを受けて酪農家はどのような状況になっているのか。やはり酪農家の努力が報われる構造にしなければならない。酪農家、消費者双方にとってより良い構造にする機会につなげたい」と話した。

「中央酪農会議が農相に指定団体機能維持を要請」―指定団体会長会議名で

2016-04-20

中央酪農会議は4月7日、森山裕農相に対し指定団体会長会議名で指定団体制度の機能の維持について要請することを決定し、4月13日に砂金甚太郎副会長と指定団体長を代表して関東生乳販連の菊池一郎会長が大野高志畜産部長に要請書を手渡した。


森山農相あての要請文書では、規制改革会議農業ワーキンググループの「現行の指定生乳生産者団体を廃止する」との提言に対し、「指定団体制度による生乳の一元集荷・多元販売は、乳業者との価格交渉力を強化し、合理的な輸送体制構築により、輸送経費の削減等につながるとともに、需給変動に対する弾力的な対応を可能とする」とし、「それらによる価格形成の合理化、生乳需給の安定等を通じて、酪農経営の安定のみならず、牛乳・乳製品の価格安定と、需要者・消費者への安定供給に寄与しているため、その機能を今後とも維持すること」と指定団体制度が果たしている役割を強調し、制度の維持を求めている。


また、昨秋のTPP大筋合意に関して「政府は総合的なTPP関連政策大綱を決定し、現在、協定承認を巡る国会審議が開始されている。生産基盤の回復に向け、全力を挙げている中、現行の指定団体制度の廃止を求める提言により、生産現場では将来への不安が拡がっている。今後とも酪農家の経営安定を図るために必要不可欠な本制度の機能をしっかり維持すること」と改めて理解を求めた。

「Jミルク宮原会長、廃止の提言内容に驚き」―政府に業界の意見反映へ

2016-04-20

Jミルクの宮原道夫会長は、指定団体制度廃止を求める規制改革会議の提言に対して「制度運営を改善する範囲での検討だと思っていたが、制度廃止という提言内容はたいへん驚いている」とコメントした。「適切な制度運営と施策執行が行われるよう、政府に対して業界の意見を反映させる」と述べ、Jミルクとして対応を進める姿勢を示した。4月7日のJミルクのブロック会議東京会場で開会あいさつする中で述べたもの。


宮原会長は「指定団体制度は、生乳の共同集荷・販売によって日本の酪農・乳業産業の基本である用途別取引制度を支える仕組み。その下で牛乳の効率的な流通と安全・安心の担保、需給調整が行われてきた。牛乳・乳製品の消費者への安定供給には原料である生乳流通・取引の安定が大事だ。産業的な特長に対応した制度設計の下で日本の酪農・乳業が形成されてきた」と述べた。


その上で規制改革会議の提言に対して「牛乳・乳製品の特性、酪農・乳業産業の特性を十分に踏まえた制度設計と運用に期待する。Jミルクとして、適切な制度運営と施策が行われるよう、政府に対して業界の意見を反映させる」との考えを示した。


一方、酪農・乳業をとりまく喫緊の課題に生乳生産基盤の強化を掲げ、「2015年度の生乳生産量は前年を上回る水準だが、乳牛資源不足は依然として解消しておらず、増産基調の定着は難しい見通しだ。乳牛資源の緊急確保対策や供用期間延長のための取り組みを組織の壁を超えて連携すべきだ」と業界の連帯を呼びかけた。

「F1交配率いまだ高水準」―北海道20%、都府県は50%

2016-04-20

日本家畜人工授精師協会が去る3月25日に公表した2015年10~12月期の乳用牛への黒毛和種の交配状況(F1交配率)によると、北海道、都府県とも前期を下回り、全国平均34.6%で1.6ポイント低下した。F1交配率は例年、肉牛資源の需要と連動して10~12月期は低下する傾向があるが、前年同期比では1.5ポイント上昇し、未だ高い水準にある。


地域別にみると、北海道は20.7%で4期連続の20%超え。都府県は50.4%と50%台が続いている。

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