全酪新報/2016年10月20日号

「生乳を自主販売するアウトサイダーへの補給金に慎重論」 ― 自民党が11月上~中旬に方針を決定

2016-10-20

規制改革会議(現同推進会議)の提言が発端になった指定団体制度の是非や加工原料乳生産者補給金の交付対象の抜本的改革をめぐり、政府・与党は10月13日までに本格的な検討作業に着手した。自民党畜産・酪農対策小委員会(坂本哲志委員長)は11月上旬にも党の考え方を取りまとめる方針だが、党の会合では、焦点の一つとなっている現行の指定団体を介さず生乳の自主販売を行う生産者にも補給金を交付することについて慎重な意見が相次いだ。

お断り=本記事は10月20日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「酪農乳業の基盤強化のため乳業者の拠出で増頭対策」 - Jミルクが業界初の試みを具体化

2016-10-20

(一部既報)乳業者の拠出により乳牛の緊急輸入等の生産対策を行う「酪農乳業産業基盤強化特別対策」について、Jミルクの前田浩史専務は「関係者が課題克服のために何ができるのか、利害を乗り越えて懸命に議論した。乳業者が明示的に生産基盤強化のために基金を造成するのは、日本の酪農乳業史上おそらく初めて。技術的な課題はあるが、酪農家の皆さんの要望をお聞きしながら、政府と乳業者と相談をして、少しでも良い事業になるように至急検討を進める」と述べた。全国酪農協会(馬瀬口弘志会長)が10月5日、東京都内で開いた2016年度酪農基本対策委員会で述べた。委員会は全酪協会の役員・会員団体等の代表で構成するもので、生産基盤対策、指定団体制度などをテーマに講演研修が行われ60名が出席した。


搾乳牛を海外から輸入する取り組みについて前田専務は「今まで長年にわたり改良の面での努力がなされ、防疫対策等さまざまな問題があるなかで、国産の乳牛資源を一生懸命育ててきていただいたが、あくまで緊急的な意味合いで今の状況を改善し、生乳生産を少なくとも減少から横ばいくらいにし、やがて生乳生産を回復させるという意気込みを消費者、乳業メーカーにしっかりとメッセージとして伝えていく必要がある」と考え方を説明した。具体的な内容は「(今後)皆さんのご意見を踏まえながら詰めたい。今、最も重要なのは必要な生乳を供給する体制をまず作ることだ」と述べ、需要に応じた生産の重要性を強調した。


研修会の参加者からは「緊急対策としての海外からの乳牛導入は大変重要な事業だが、(併せて)20年後、30年後の日本の酪農のビジョンを明確に出すことも重要だ。例えば家族経営を支えていくのか、メガファームを表に立てていくのかということについても検討が必要ではないか」などと質問が出た。


酪農の将来ビジョンについて前田専務は「産業を構成する主体が自ら一緒になって考えていく時期にきている。様々な批判を覚悟しつつ大胆に方向性を出していくことについては、ご指摘のとおりであり今後、議論ができるよう努力したい」と意欲を示した。


また、家族経営とメガファームについては個人的な意見と前置きした上で「酪農はいかに大規模であっても家族経営という考え方、システムが軸にある。実は世界的にも、酪農・乳業が50年、100年と残こり後継者に引き継いでいくために、どのような経営システムが良いのか議論されている。持続可能性の点からすれば自ずと家族経営が果たしている役割が見えてくる」との見解を示した。

「乳価で生活できるのが酪農家の経営の本来の姿」- 全国酪農協会・馬瀬口会長

2016-10-20

全国酪農協会の馬瀬口弘志会長は10月5日に開いた2016年度酪農基本対策委員会の冒頭、主催者として挨拶し、「酪農は牛乳を搾って、乳価で生計を立てられるのが本来の姿だ。今は副産物で少しの余裕があるような状況も見られるが、とても将来への不安が払しょくされるものではない。酪農家が将来にわたり安定的に従事できる環境づくりが課題だ」と述べ、酪農家の経営安定の課題依然として解決できてない状況にあることを強調した。


馬瀬口会長は「酪農は多大な投資と時間が必要になるという性質から、将来にわたり安定的に、希望をもって従事できる環境づくりが課題だ。後継者確保に関する統計を見るたびに寒気がするが、一方では夢と希望をもって酪農に取り組もうとしている若者もいる。酪農家として心をひとつにして、次世代へバトンをしっかり引き継ぐことが私たちの使命だ。日本の酪農は不滅であり、自信と誇りを持って皆さんとともに頑張りたい」と出席者に呼びかけた。

「酪農組織の1県1団体実現を」 ― JAグループが政策提案

2016-10-20

JA全中(奥野長衛会長)は10月6日の理事会で、指定団体制度等の抜本的改革の検討に対する政策提案を決定した。指定団体制度の機能強化を求めるとともに、JAグループとしても『1県1団体化』など酪農関係団体の再編・強化を課題提起した。政策提案は10月7日、奥野会長や飛田稔章畜産・酪農対策委員会酪農委員長など代表が山本有二農相に手渡した。


政策提案では、改革の前提として「消費者への牛乳・乳製品の安定供給、酪農生産の安定と所得増大の実現」を要請。生乳の一元集荷・多元販売の仕組みのもと①乳価交渉力の強化②集送乳の合理化③災害時の需給調整と相互支援――など指定団体制度がもつ機能の強化を求めた。


さらに、生産から流通・小売まで業界全体の再編が必要として、政策提案では「1県1団体化など酪農関連団体の再編・強化の実現とあわせて、乳業工場の再編・整備による中小乳業者の体質強化や、卸・小売を含めた業界全体の再編を行い、経費削減や合理化により牛乳・乳製品の安定供給や適正な乳価による酪農所得の増大を実現すること」と要望した。

「飼料工場と乳業工場の再編を促す」 ― 規制改革農業WGが提言

2016-10-20

政府の規制改革推進会議農業ワーキンググループ(WG、金丸恭文座長)は10月6日、生産資材の価格形成の仕組みの見直しと生産者が有利な条件で取引できる流通・加工業界の確立に向けた改革案を提言した。このうち、生産性の低い工場が多い分野として飼料工場と乳業工場を例に挙げ、業界の再編を求めた。また、改革の推進手法を明記した法律を新たに制定するよう提言している。提言は規制改革推進会議の農業WGと安倍晋三首相を議長とする未来投資会議の作業部会が取りまとめた。


このうち、生産性の低い工場が乱立している分野として飼料工場と乳業工場などを例示。「国際競争に対応できる生産性の確保を目指した業界再編・設備投資等を推進」として国・業界の対応を求めた。


このほか▽肥料の銘柄集約▽農業機械分野の企業の新規参入を推進▽卸売市場など中間流通の合理化▽量販店等の不公正取引(買いたたき等)の是正――などを目指し、各種法制度の総点検と見直しを求めた。


また、改革を進める上で「国の責務、業界再編の推進手法等を明記した新法を制定する」と提言した。規制改革推進室は「改革が後戻りすることなく着実に前進させるには、法律で固定させることが重要」とねらいを説明。さらにJA全農、JAグループに対して「生産資材に関する事業方式、農産物に関する販売方式を抜本的に見直すべき」と一層の改革を求めた。

「農業の収入保険制度導入へ有識者会議を開催」 - 農水省、来年には法案成立

2016-10-20

農業経営のセーフティネットとして新たに収入保険制度の導入を目指している農水省は10月7日、生産者や研究者などを委員とする「収入保険制度の検討等に関する有識者会議」(事務局=経営局保険課)の第1回会合を省内で開き、制度の具体化に向けて議論を開始した。今後、委員からの意見を重ね、2017年の通常国会での法案成立を目指す。


農水省は、農業災害補償制度の見直しとあわせて、全品目を対象として青色申告を基に農家の減収を補てんする収入保険制度の導入の検討を進めているが、例えば酪農関係では、現行の加工原料乳生産者経営安定対策事業(通称=ナラシ。生産者と国の拠出で加工原料乳価格の下落時に一定割合を補てん)など、収入減少を補てんする類似制度がすでに措置されているため、その整合性を図ることが課題となっている。

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