全酪新報/2017年1月1日号

「2017年度酪農予算、労働負担軽減対策に新規事業60億円」――ロボット、パーラー等の導入支援、補助率2分の1以内

2017-01-01

2017年度の農林水産予算が昨年12月22日の閣議で決定した。そのうち、酪農家の労働負担軽減と省力化を目的に、農水省が目玉事業と掲げていた新規事業「酪農経営体生産性向上緊急対策事業」は、大臣折衝の結果、総額60億円の予算を確保した。搾乳ロボットやパーラー等の導入に支援することで、政府が最重要課題としている「働き方改革」を推進する。

お断り=本記事は1月1日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「畜産関連対策で後継牛確保など41億円計上」―育成牛の地域内流通にも支援拡充

2017-01-01

政府・与党は12月16日、2017年度の畜産物価格とあわせて畜産関連対策(ALIC事業)を決定した。このうち、酪農経営支援総合対策事業は、今年度比7500万円増額の40億6900万円を計上した。同事業は今年度より、従来の生産基盤強化対策のほか酪農ヘルパー関係、牛群検定関係、生乳流通合理化関係の事業を一本化して実施している。


このうち、乳用後継牛の確保では、①簡易畜舎整備・機器導入②ワクチン摂取③供用期間延長のため肢蹄保護、乳房炎防止策――などの取り組みを総合的に支援するもの。乳牛の地域内継承への奨励金(1頭当たり3万2千円)も引き続き実施し、来年度からは育成牛の地域内流通の取り組みにも奨励金を支払う。


酪農ヘルパー事業は、事業実施期間を2017~2019年度の3年継続する。傷病時等利用の円滑化や利用組合の機能強化に加えて、来年度よりヘルパー要員の確保・育成に向けた支援を強化する。


生乳流通合理化対策では、生産者団体等の計画に基づき、ローリーの大型化やCS(クーラーステーション)施設の補改修などを支援する。2017年度より「離島等、集送乳経費が高い地域を含み指定団体までの販売組織が2段階(指定団体~県団体~酪農家)以下となるよう取り組みを行う、または行っている場合」に、組織・業務合理化に取り組めば、補助率を2分の1に引き上げる。


ALIC事業では、2016年に相次いだ台風上陸による粗飼料減収・品質低下への対策として粗飼料確保緊急対策の延長に2億3千万円を計上した。

「生乳生産回復困難、乳製品輸入増加へ」Jミルクの2017年度生乳需給見通し―乳牛輸入の有効活用を呼びかけ

2017-01-01

Jミルクの宮原道夫会長(森永乳業社長)は昨年12月22日、東京都内で開いた専門紙記者との懇談会で2017年度の生乳需給について「生乳生産の回復は大変困難な状況で、このまま推移すると、乳製品の輸入量はさらに増加する」と懸念を示した。Jミルクは1月下旬に2017年度の生乳・乳製品の需給見通しを公表する。


最近の乳製品の動向について宮原会長は「国際価格は底値から反転し、再び上昇に転じている。そのように国際市場が不安定な中、国内の生乳生産が今以上に縮小すると、酪農乳業の安定的な展開が困難になり、国民のニーズに応えられなくなる」と述べた。


近年では2015年度が増産を達成したが、2016年度は下期から前年割れに転じ、今後も減少傾向での推移が見込まれている。そういった状況を踏まえJミルクは2016年9月、生乳生産基盤強化対策として、乳用牛の海外からの導入支援を決定した。乳業者が年間5億円程度を拠出し、3年間限定の緊急事業として実施する。現在、事業内容を検討中で、1月下旬の理事会で決定する。


宮原会長は「国内の乳牛資源は決定的に不足しているが、増頭するための方策がないため、乳用牛の輸入を打ち出した。事業を有効に活用していただき、生産回復に向けた取り組みを進めていただきたい」と生産者に呼びかけた。

「2017年度の農水予算2兆3千億円超で決定」 ―畜産酪農経営安定対策は65億円増の1763億円

2017-01-01

農水省は昨年12月19日に開かれた自民党の農林・食料戦略調査会(西川公也会長)、農林部会(小泉進次郎部会長)合同会議で、2017年度農林水産関係予算案を提示した。前年度より0.1%、20億円減の総額2兆3071億円とし、12月22日の閣議で正式に決定した。


畜産・酪農関連予算では、「畜産酪農経営安定対策」に前年度比65億円増の1763億円を計上した。また、環境負荷軽減と自給飼料の作付に取り組む酪農家を支援する「飼料生産型酪農経営支援事業」には70億円(2億円増)を措置した。「畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業」(クラスター事業)にはすでに2016年度第2次補正予算で685億円を確保している。


関連して、飼料用米などの戦略作物の作付に助成する「水田活用の直接支払交付金」に3150億円(72億円増)を確保した。


2017年度予算案の了承にあたり西川会長は「非常に良い結果が出た。総額は20億円減少したが、そのうち、人件費が45億円減だった。為替等の影響もあり、実際には63億円削減するよう財政当局から求められたが、皆で跳ね返した」と説明。20億円減で決定したことから「実質43億円増えている」と総括した。

「全酪連の配合飼料価格、1~3月期は1800円/㌧値上げ」 ― 11月以降の急速な円安進行で

2017-01-01

全酪連は昨年12月21日、2017年1~3月期の牛用配合飼料価格について前期に比べて全国全銘柄平均で1㌧当たり1800円値上げすると発表した。また、哺育飼料は前期に比べて1㌧当たり2万8千円値上げする。値上げの理由は、11月以降の急速な円安進行など外国為替、飼料原料情勢によるもの。


昨年11月の米国大統領選挙でドナルド・トランプ氏の勝利以降、ドル買いが活発化。9月上旬に103円前後だった外国為替は、11月下旬に113円台となり急速に円安が進んだ。主原料のトウモロコシは過去最高の生産量となっているが、需要も好調に推移している。また、トウモロコシ、大豆粕とも相場は底堅い展開となっている。

「全農、配合飼料は1950円/㌧の値上げ」―全国全畜種総平均で

2017-01-01

JA全農は昨年12月20日、2017年1~3月期の配合飼料価格を前期に比べて全国全畜種総平均1㌧当たり約1950円値上げすると発表した(改定額は地域別・畜種別・銘柄別で異なる)。

「酪農のロマン、語り合おう、新酪農会館に期待膨らむ」―代々木通信・馬瀬口弘志全国酪農協会会長

2017-01-01

あけましておめでとうございます。新年にあたり、恒日頃思っていることをこの場を借りてお伝えしたいと思います。現在、東京・渋谷区代々木の酪農会館の建て替えに向け、旧会館の解体作業が進んでいます。約2年後には新しい酪農会館が完成する予定です。私はその新しい会館に対して大きな夢を持っていますそれは単に立派な箱モノが欲しいというわけではありません。酪農家や関係者、様々な立場の人たちが一堂に介し、日本酪農のあるべき姿を語り合うために集まれる場所にすることが大きな目的です。


我々の世代も含め、酪農経営者は今まで、忙しさにかまけて若者や後継者に「酪農を取り巻く情勢は厳しい」、「なかなかうまくいかない」、「経営は苦しい」といった話ばかりしていたかもしれません。そのような話ばかり聞かされたら、後継者は酪農に対する誤解を抱いてしまうし、将来の見通しや夢を持てなくなってしまいます。そのことを反省し、今こそ我々は一堂に会し、深い絆で結ばれた熱い想いを国や消費者に届け、強い酪農基盤を作り上げたい。


酪農にはロマンがあります。しかし、ロマンは簡単には手に入るものではありません。厳しさ、苦しさを乗り越えた先にある達成感や充実感があって初めて得ることができるものです。


その途中にある厳しさ、苦しさの中でも悲観せず、もがきながらも目標を決して見失わず、壁を乗り越えた先にある喜びや達成感だけを見つめて勇気をもって進んでほしい。手に入るものは決して金銭で推し量ることができません。それがロマンです。


酪農にロマンを実感できると、改めて酪農の素晴らしさや魅力を認識できるし、自分の自信になります。誇りを持てるようにもなります。そして、誠心誠意、全身全霊で仕事に取り組み、酪農にロマンを抱き、夢を持って活き活きと仕事を楽しむことができれば、それがその人の魅力となって内面からにじみ出てきます。すると、知らぬ間にその人の周りには男女を問わずたくさんの人が必ず集まってくるようになります。


酪農家が消費者と交流する場で、活き活きと酪農を楽しんでいる姿を見てもらえれば、酪農をやりたいと思っている若者は酪農の世界に飛び込んでくるだろうし、後継者は安心して就農できるだろう。結婚を望んでいる酪農家には、お嫁さん、お婿さんとなるパートナーがきっと現れるはずです。


この正月は酪農のロマンを、夢を家族で語り合い、目標とする酪農の姿を描いてほしいと願っています。


 一般社団法人全国酪農協会会長・馬瀬口弘志(岐阜県酪連会長、飛騨酪農協組合長)

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