全酪新報/2017年3月10日号

「Jミルクが乳牛輸入事業の枠組決定」―取扱乳量1㌔当たり5銭 乳業が拠出

2017-03-10

Jミルク(宮原道夫会長)は3月2日、東京都内で2016年度第1回臨時総会を開き、来年度事業計画と収支予算を承認した。乳業者からの拠出を財源に海外からの乳用牛輸入を支援する「酪農乳業産業基盤強化特別対策事業」の枠組みを正式決定した。2017年度から3カ年実施する。同事業は酪農生産基盤強化事業、国産牛乳乳製品高付加価値化事業、生乳需給安定事業の3本が柱。乳業者が生乳取扱量1㌔当たり5銭を拠出して基金を造成し、年間5億円、3年間で15億円の事業として生乳生産基盤の強化を促す。4月以降の実施に向け、具体的な実施要領は現在検討中で後日発表する。

お断り=本記事は3月10日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「牛コレステロール代謝異常症、子牛の死亡防止へ検査体制整う」―人気誇ったストームに起因

2017-03-10

家畜改良事業団・家畜改良技術研究所は、BLAD(牛白血球粘着不全症)などと同様の遺伝性の疾病である牛コレステロール代謝異常症(略名CD)の検査体制が整ったことから、4月からの検査実施を予定している。同疾病は、正常分娩で生まれたとしても概ね3週から6カ月齢で体内の全脂肪の蓄えを使い果たして死に至る。日本では現在、人工授精事業体の自助努力により、保因牛の精液販売の中止と輸入精液業者にも同様な対応を要請中だが、今回の検査体制の整備により予防体制が本格的に整う。


CDは、2016年4月にスイス・ベルン大学ではじめて原因変異が報告された。この病気は正常分娩で通常の大きさで生まれるが、生後、慢性下痢や肺炎、浮腫、そして低体重となり、概ね3週から6か月齢で体内の全脂肪の蓄えを使い果たして死に至る。これは、脂肪代謝の異常により、血中コレステロール値がほぼ無くなることによる。なお、両親が保因牛の場合、25%の割合で発症・死亡し、50%が保因牛となる。


同疾病を発見したのは、ドイツの科学者たちだ。ハプロタイプCD保因牛の血統を遡り分析したところ、その全てが91年生まれのカナダの種雄牛モーリン ストーム ETに辿り着くことを発見したことによる。高能力・好体型を誇ったストームは日本国内でも4000頭を超す娘牛を残している。残念なことに、このストームの人気ゆえに関連遺伝子が世界中のホルスタインに広まってしまった。


CD保因の海外種雄牛をみると、息牛では、ストーマテイツク、セプテンバー、タイタニツク。孫牛では、ゴールドウイン、スタリオン、ミスターバーンズ、アレキサンダー。ひ孫牛ではローソリテイ、ウインドブルツク等である。


ドイツでは、雌牛保因率は8.7%であることから、計算上では毎年約3400頭の牛が発症し、死亡している。カナダの雌牛保因率は、12年生まれの17%をピークに減少傾向を示し、2016年生まれでは12%を下回ってきた。それによって死亡したと考えられる子牛も年2000頭から900頭に減少した。


今回、家畜改良事業団・家畜改良技術研究所は4月からの検査実施を予定。そして、BLAD、CVMやブラキスパイナの場合と同様に日本ホルスタイン登録協会へ申込むことができる。


なお、16年4月の世界ホルスタインフリージアン連盟総会では、CDの保因牛はCDC、正常牛はCDFのコード表示が決まり、今後、ホル協で発行する証明書類やweb上等に掲載する予定である。

「酪政連、指定団体制度改革への対応を重点」―総会で運動方針決める

2017-03-10

酪政連(佐々木勲委員長)は3月6日、東京・永田町の自民党本部で通常総会を開き、収支決算・17年度運動方針など原案通り全て承認した。2017年度は引き続き指定団体制度改革に関する問題への対応や酪農生産基盤強化のための運動を重点的に実施することなどを決めた。


佐々木委員長は「指定団体改革問題では、農林幹部の国会議員、農水省の職員には連日連夜ご努力いただいた。これからは不安に感じることを相談し、法制化に向かっていただきたい。加工原料乳生産者補給金等暫定措置法の廃止により、畜産経営の安定に関する法律の中に指定団体制度を位置づけ、次代を担う酪農家のための環境作りをしなければならない」と挨拶した。


2017年度の活動方針のうち、重点政策として指定団体制度の内容の堅持を前面に打ち出した。酪農生産基盤を強化するための対策については、①酪農経営安定対策(セーフティーネット)の創設②乳用牛確保のための対策③自給飼料増産のための制度の拡充と創設を――あげた。


そのほか、加工原料乳生産者補給金・関連対策の要求実現に向けた運動、生産者乳価の要求実現は側面から支援する。


政府は働き方改革を推進する中、酪農家の労働負担軽減・省力化に資する機器の導入を支援する「酪農経営体生産性向上緊急対策事業」を2017年度に所要額60億円の新規事業として措置した。


佐藤哲副委員長は「畜産クラスター事業とは異なり、法人経営でなくても、規模拡大しなくても助成を受けられる予算と聞いている。今頑張っている家族経営が使いやすい予算にしてもらうよう、要請してほしい」と提案した。

「TPP離脱の米国に懸念、酪政連・谷津顧問」―米国はFTA要求か

2017-03-10

酪政連の通常総会に出席した谷津義男顧問(元農相)は、米国のTPP離脱表明や予断を許さない日EU・EPAなど国際交渉の動向について「一番心配しているのは、これから米国がどう出てくるのかということ。恐らく、FTAを求めてくると思っている。もう一つ心配なのは、EUとのEPA交渉。農業に関してはこちらの方が問題が大きい」と見解を示し「側面的にできる範囲で力になりたい。皆さんにお願いしたいのは団結すること。それが重要だ」と求めた。


また、山田俊男顧問(参議)は、規制改革推進会議農業ワーキンググループについて「規制緩和、自由化、協同組合を株式会社にと言っているが、それらの要因で苦労している農家が攻撃されるのは我慢ならない」と述べた。


指定団体制度改革に関しては「農林幹部があれだけ苦しんで議論して一定の方向性を示したのに、党の取りまとめを逆撫でするような対策で攻めてくる。議員が政策決定に関わっているのにおかしなことだ。それならば、規制改革推進会議の委員は国会承認人事にすべきだ」と語気を強めた。

「韓国で11カ月ぶり口蹄疫」―農水省が防疫徹底呼びかけ

2017-03-10

農水省によると2月5日、韓国中部の忠清北道報恩群の乳用牛飼養農場で口蹄疫(O型)の発生が確認された。韓国での発生は2016年3月以来11カ月ぶり。農水省は昨年12月26日付の「年末・年始及び春節における口蹄疫等に関する防疫対策の強化について」とした通知に基づき、口蹄疫の発生予防対策や発生時のまん延防止対策の徹底を呼びかけている。


韓国では2月5日に続き、翌日の6日にも南部の全羅北道井邑市の韓牛飼養農場で口蹄疫(O型)の発生を確認。2月以降にこれまで確認された口蹄疫の発生状況は、京畿道1件(A型)、忠清北道7件(O型)、全羅北道1件(O型)の計9件。全て牛(肉用含む)で発生している。


なお、韓国当局は5日に忠清北道で確認された口蹄疫ウイルスに関して、直近3年間に国内で発生した口蹄疫ウイルスとは異なり、東アジアや中東、ロシアで確認されているウイルスに近いことを公表している。


韓国で複数の口蹄疫が確認されている現状について、2月21日に都内で開かれた16年度家畜診療等技術全国研究集会に来賓出席した農水省の熊谷法夫動物衛生課長は「韓国で確認されたということは、我が国への侵入リスクが極めて高い状況にあることを意味する」と注意を喚起した上で「農水省としては動物検疫所が訪日外国人への声掛けや靴底消毒等の水際対策を徹底し、いつ我が国に口蹄疫が侵入してもおかしくないという緊張感を常にもって対応している。特に口蹄疫は迅速な初動対応が重要だ」と述べ、異常家畜の早期発見、早期通報の徹底を呼びかけた。

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