全酪新報/2018年10月20日号

「日米FTA交渉入り決まる」東大大学院・鈴木宣弘教授が解説(上)――TAGは共同声明にない造語

2018-10-20

政府が9月26日に交渉開始入りを発表したTAG(日米物品貿易協定)。政府は「包括的なFTAとは明らかに異なる」とし、農産品はTPPで合意した譲許内容以上は譲らないとしているが、TAGの実態やそれらをめぐる情勢について、今号では、「TAGはFTAそのもの」と強調する東大大学院の鈴木宣弘教授に解説していただいた。

お断り=本記事は10月20日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「酪政連、11月14日に都内で総決起大会を開催」――家族型経営の維持・発展訴える

2018-10-20

酪政連は10月10日、東京・永田町の自民党本部で中央委員会を開き、11月14日に都内で開催する「家族型酪農危機突破総決起大会」の概要を決定。また、頻発する自然災害と日米間物品貿易協定(TAG)に関して政府・与党に緊急要請した。総決起大会は1千人規模で、家族型酪農経営の維持・発展を前面に打ち出す。大会後はデモ行進して政府、国会、乳業メーカーに現状を訴える


1千人規模、デモ行進も


酪政連の総決起大会とデモ行進は15年7月以来、3年ぶり。会議の冒頭、大槻和夫委員長は「日本の酪農の大部分は家族経営。その家族経営を前面に出しながら国に対して総合的な対策を要請し、乳業メーカーには我々の考えをぶつけていきたい」と述べた。


今回の大会とデモ行進は、日本の酪農家の大宗を占める中小規模・家族型酪農経営の継続と永続が喫緊の課題であることを前面に打ち出した上で、営農意欲・担い手の意欲を促す水準の乳価確保、酪農に対する国民の理解醸成等を強力に訴える。


当日は13時~14時30分まで自民党本部8階の大ホールで大会を開き、終了後の15時より1時間程度、党本部から赤坂、虎ノ門を経由して霞が関の官庁街を通り、日比谷公園までデモ行進する。大会とデモ行進時に着用する統一の帽子、ポロシャツ、ハチマキ、タオルは酪政連が準備している。


TAG、自然災害で緊急要請も


この日の会議ではまた、頻発する自然災害と日米間物品貿易協定(TAG)に対する緊急要請事項を決定。会議終了後は、各ブロックごとに地元選出の国会議員に対する要請運動を展開した。自然災害対策については、北海道地震で停電による甚大な被害が出たことを受け、酪農家の非常用電源整備への助成拡充、暑熱対策として牛舎内の扇風機、細霧装置設置に対する助成拡充を要請することを決定。TAGについては、TPPで合意した乳製品の関税や輸入枠以上に譲歩しないよう求める。

「一斉停電あってはならない」――佐藤副委員長が状況説明

2018-10-20

酪政連が開いた中央委員会の意見交換の中で、佐藤哲副委員長(北海道酪農協会会長)は、9月6日に発生した胆振東部地震に伴う全道一斉停電について「全く予想できないことが起こった。停電は今までにもあったし、これからもあるかもしれない。酪農家の自衛手段として、牛の健康を守るためにも搾乳できる仕組み作り、搾った生乳を冷却する装置は必要だ。今後、一斉停電はあってはならないとしみじみ感じた」と当時の思いを明かした。


また、佐藤副委員長は「鉄塔が倒れて1週間停電したことはあったが、その時は周囲の地域から発電機を借りたり生乳を運ぶ工場を代えたり何とかやり繰りしたが、今回の一斉停電ではどうにもならなかった」と説明した上で「一斉停電がなければ2万㌧に及ぶ生乳廃棄はなかっただろうし、乳房炎の発生も少なかっただろう」と述べた。

「北海道の受託乳量9月は5%減少」――地震の影響大きく

2018-10-20

9月6日に発生した北海道地震の全道停電等により、生乳廃棄や乳房炎増加など北海道酪農に甚大な被害が発生。生乳需給に与えた影響は非常に大きい。中央酪農会議が10月15日に公表した18年9月分の用途別販売実績(表は2面)によると、北海道の受託乳量は29万1220㌧で、前年同月比5.2%減(1万6046㌧減)。今年度も2~3%増と好調に推移してきた北海道だが、プラス分を加味すると7%超と大幅減。飲用牛乳等向けも11.6%減と大きく落ち込んだ。都府県も減少が続く中、今後の需給への影響が懸念される。


全国の総受託乳量は53万6748㌧の3.8%減で、このうち都府県は24万5528㌧の2.1%減。今年度は北海道の好調を背景に全国ベースでは前年を上回って推移してきたが、9月は北海道の震災の影響を受けて全体でも減少した。


用途別では、飲用牛乳向けは27万9969㌧で4.7%減、北海道は7万9618㌧の11.6%減と大きく低下。都府県は一部地域で前年を上回った一方、堅調が続く飲用の需要に対して仕向け量は下回った。


このほか、はっ酵乳等向けは3万8312㌧で0.3%増。脱脂粉乳・バター等向けは8万3279㌧で1.0%減、液状乳製品向けは10万8329㌧で0.9%減、チーズ向けは2万6859㌧で17.5%減。チーズ向けを除き、北海道もはっ酵乳向けは増、脱粉・バターと液状乳製品向けは前年並みだった。

「年明けにも開始のTAG、生産者への周知が大切」――𠮷川農相が定例会見で強調

2018-10-20

政府はこのほど、米国と農産品含む全物品を対象としたTAG(日米物品貿易協定)の交渉を米国との間で開始することで合意。早ければ年明けにも交渉が開始されるが、『実質的なFTA』として関係者間の不安は強い。農水省が10月11日に開いた定例会見では、𠮷川貴盛農相が「生産者の方々にしっかりと、TAG交渉の内容を説明していくことが大切だ」と周知の必要性を強調した。


関連して、𠮷川農相は「いずれにしても、この交渉開始に先立って、日米首脳間で米国側が『農林水産品については、過去の経済連携協定で約束した市場アクセスの譲許内容が最大限であるという日本側の立場を尊重すること』と文書で確認しているので、農水省としても我が国の農林水産業の維持・発展を旨として、関係省庁と連携して交渉に臨んでいく」と述べた。今後、国産牛肉(ホル雄、廃用牛)と競合する米国産牛肉をはじめ、乳製品に関してもTPP11協定で合意した水準以上にならないよう注視していく必要がある。

「生乳生産一極集中に危機感」――北海道地震で日大・小林教授

2018-10-20

全農がこのほど開いた酪農経営体験発表会の席上、審査委員代表挨拶の中で日大生物資源科学部の小林信一教授は、9月6日に発生した北海道地震による酪農乳業への影響について言及。「首都圏は北海道の牛乳にお世話になっているが、今回のような状況になると、スーパーから牛乳が消えるといった事態も考えられるようになる。1地域への依存は危ういと実感した」と述べ、生乳生産が一極集中している現状に危機感を示した。


その上で「いわゆる地域分散型のシステムが本当に必要。北海道が主産地として生産量を伸ばすのは良いことだが、都府県の酪農もしっかり残って発展していかないと非常に大きな問題になる」として、都府県酪農の重要性を訴えた。

「Jミルクの新理事に岡田氏と隈部氏が就任」――臨時総会開く

2018-10-20

Jミルクは10月10日に開いた18年度第1回臨時総会で役員の補欠選任を行い、新しく理事に岡田穗積氏(中国生乳販連代表理事会長)、隈部洋氏(九州生乳販連代表理事会長)の2名が就任した。東山基理事、尾形文清理事は退任する。

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