全酪新報/2019年3月1日号

「2019年度エコ酪事業、環境対策支援を前面に」――要件一部変更 、単価・面積は従来通り

2019-03-01

昨年末に決定した2019年度当初予算では、従来まで自給飼料生産と環境負荷軽減の2本立てで支援していた飼料生産型酪農経営支援事業を来年度より新規組替。環境対策の取り組みに対する支援を前面に「環境負荷軽減型酪農経営支援事業」(エコ酪事業、63億円)として新たに措置した。基本的な事業の内容や交付金単価、環境メニューに大きな変更はないが、作付面積の拡大や輸入飼料の削減などの要件は廃止する。交付金(1.5万円)は環境メニューのうち『2メニューの実施』が必要で、有機飼料生産に取り組む酪農家は追加交付(3万円)を受けられるよう変更した。

お断り=本記事は3月1日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「酪政連、ヘルパー事業拡充など求める」――事務局長会議で2019年度運動方針案示す

2019-03-01

酪政連(大槻和夫委員長)は2月22日、東京・永田町の参議院議員会館で事務局長・担当者会議を開き、2019年度の運動方針案について説明。酪農家戸数の減少、担い手の確保を課題に掲げ、酪農ヘルパー事業への支援対策をはじめ、乳用後継牛確保対策、家畜排せつ物処理施設・機械の整備と補修への支援対策の継続・拡充などを重点政策として求めていく。運動方針案は、3月6日に開催する通常総会で議論した後に決定する。


会議の冒頭、大槻委員長は「改正畜安法が制定され、農家自身が色々と迷っているのではないか。そして、1年が経過し、酪農家は何か動きが出るのではないかと感じているのではないか。その時に指定団体が崩壊してしまう様な方向に行かないようにしなければならない」と強調した。


その上で「酪政連は指定団体の乳価交渉をバックアップしてきた全国組織であり、指定団体の良さを十分に理解している。指定団体が堂々と機能を発揮できるようにしなければ、日本の酪農はバラバラになってしまう。アウトサイダーが至る所に散在するような図式にしてはならない」と述べた。


酪政連は酪農ヘルパー事業の支援対策継続・拡充などのほか、畜産クラスター事業や楽酪事業、楽酪GO事業の継続・拡充、改正畜安法の適正な運用なども運動方針案の中の重点政策に掲げた。

「若い人に等身大の酪農の姿を伝えよう」――農水省・丹菊直子氏

2019-03-01

農水省牛乳乳製品課の丹菊直子課長補佐は、酪政連の事務局長・担当者会議に出席し、2019年度の酪農関連対策について説明。その中で「これから酪農を目指していこうと考えている若い人に向けて、しんどい酪農だけでもなく、近代的でとても儲かる大きな酪農だけでもなく、業界を挙げて等身大の酪農の姿を伝えていいただきたい」と出席者に呼び掛けた。


その上で「きちんと経営して、きちんと生活でき、それを次代につないでいく事例を発信することがこれから新しい力を酪農に呼び込む上で大切なことだと思う。農水省もそうした取り組みを進めたい」と述べた。

「全酪連が酪農会館での業務開始」――砂金会長「酪農家のために努力」

2019-03-01

全酪連(砂金甚太郎会長)とグループ会社・関係団体は2月25日、東京・代々木の酪農会館での業務を開始した。砂金会長は「厳しい酪農情勢にあるが、移転を機に気持ちを新たにし、将来に向けて頑張りたい。全酪連は酪農唯一の全国連として、グループ会社と関係団体を含めて役職員一丸となり、全国酪農協会、酪政連とともに酪農家のために努力したい」と抱負を述べた。


酪農会館は解体工事を含め、2年余にわたる工事を経て18年12月末に竣工。地上6階建てで、敷地面積1054平方㍍、延べ床面積3778平方㍍。全国酪農協会と酪政連は1月15日から業務を開始し、2月4日に竣工式(神事)と落成祝賀会を開催した。


3月1日現在、全国酪農協会、酪政連、全酪連、全酪連東京支所、全国酪農飼料、ゼン・トレーディング、全酪フーズ、全国畜産配合飼料価格安定基金、全国農協乳業協会が入居している。

「中央酪農会議が国内最大級の展示会に出展」――コンテスト入賞チーズを紹介

2019-03-01

中央酪農会議は2月13日~15日の3日間、千葉・千葉市の幕張メッセで開催された国内最大級の商談展示会「スーパーマーケット・トレードショー2019 創ニッポン」に出展し、2017年に開催した「第11回ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテスト」で受賞したチーズ19品を紹介。チーズ生産者自らがブースに立ち、来場したスーパーマーケットなど小売・流通業のバイヤーらに北海道から九州の生産者が作った国産ナチュラルチーズのおいしさや魅力、価値をPRした。展示会には2176者が出展。3日間で8万8412名が来場した。


中酪は今回初めて出展。前回のコンテストで農林水産大臣賞を受賞したチーズ工房【千】senの「竹炭 濃厚熟成」をはじめとするチーズをショーケースに展示して紹介したほか、試食も実施。チーズに関心が高まっていることもあり、多くの来場者がブースを訪れた。中酪は「ブースを訪れた小売店のバイヤーや旅館・ホテルの担当者からは、全国各地の様々なチーズが紹介されていることに驚かれた」としている。今年はコンテストの開催年にあたることもあり、開催の周知も図った。


スーパーマーケット・トレードショーは今回で53回目の開催で、2176の会社や団体が3568小間を出展。中酪のほか、酪農・乳業関連からは、ホクレン、熊本県酪連、サツラク農協、飛騨酪農協、木次乳業、トモヱ乳業、蒜山酪農協、日光霧降高原大笹牧場などが自慢の牛乳・乳製品をPRした。


なお、海外からは20カ国・150者が出展し、牛肉や豚肉をはじめとする様々な商品を紹介した。

「初任価格横這い、90~100万円」―― 全酪連札幌支所

2019-03-01

全酪連札幌支所は2019年3月1日現在の乳牛産地情報を公表した。初妊牛価格は90~100万円と横這い。3月は5~6月分娩中心の春産み需要の高い堅調な相場で、道内外のメガ・ギガファームの導入意欲と、年度末による駆け込み需要が相場を左右する見込み。春分娩の育成牛や即戦力となる経産牛についても人気があり、初妊牛相場に引き上げられ、強含みが予想される。また、育成牛(10~12月齢)は50~60万円でやや強含み、経産牛は55~65万円で横這い。


なお、価格は庭先選畜購買のため、市場購買と異なる。

連絡先・MAP

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所在地 〒151-0053
東京都渋谷区代々木1-37-2
酪農会館5階
電話番号 代表(総務部):03-3370-5341
(業務部・共済制度)
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(指導部・全酪新報編集部)
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