全酪新報/2019年11月10日号

「Jミルク、持続可能な産業目指して提言」――30年度生産目標、775~800万㌧に設定

2019-11-10

Jミルクは10月23日、酪農乳業が一体となって初めて取りまとめた提言「わが国酪農乳業の将来戦略ビジョン」を発表した。将来世代に展望ある持続可能な産業を目指すため、今後の酪農乳業のあるべき姿やともに連携して取り組むべき戦略、求められる協働行動、政策支援の方向性を示した。また、将来的な事業展開として、2030年度の生乳生産目標数量を775~800万㌧に設定。来春策定される酪肉近に反映するよう求める。乳業者の拠出により実施中の特別対策は、提言の実現に向け、家族経営酪農と都府県の生乳生産基盤強化に重点を置き、年間事業規模5億円で5年間継続実施する。

提言の中の戦略ビジョンは、「環境分析」「戦略設計」「行動計画」の3つの枠組みで構成。不安定な生乳需給構造や今後ひっ迫が見込まれる世界の乳製品需給、酪農における生産コストの脆弱性といった環境分析を踏まえ、持続可能な発展に着目。戦略設計には乳の価値を高め、産業規模を拡大し続けるための「成長性」、経験のない多様な変化に弾力的に対応するための「強靭性」、社会の要求に応え、消費者から信頼されて共感される「社会性」の3つの視点を挙げた。


3つの視点から将来にリスクを先送りせず、様々な価値観やスタイルを認め、時には自身の行動を制御し、酪農乳業が一体的な関係のもとでの協働行動が不可欠であるとした。


その上で行動計画においては①国内酪農生産基盤の強化②牛乳・乳製品市場規模の拡大③乳の価値向上や可能性の拡大④経済変動や自然災害への対応力の強化⑤変化強い酪農経営構造の構築⑥グローバル化に対応した競争力の強化⑦酪農乳業が持つ多面的機能の一層の活用⑧酪農乳業の持続可能性を発展させるための改善・強化――が必要としている。


また、生産目標数量については、酪農乳業の次世代に安心感を与え、意欲を喚起することを目的に現状を踏まえた上で独自に設定。予測される幅の中で、業界と政府の取り組みの効果が発揮され、都府県酪農の生産回復を前提として、10年後の2030年度生乳生産目標を775~800万㌧(北海道445~460万㌧、都府県330~340万㌧)とした。


なお、Jミルクは10月の段階で2019年度の生乳生産量を731万8千㌧、2020年度を741万5千㌧と見通している。


生乳生産目標数量は、来春策定される新たな酪肉近に反映するよう政府に求める。加えて、今後も規模拡大が進む情勢を踏まえ、輸入飼料に依存せずに自給飼料を生産しやすい環境整備や環境負荷を軽減するためのふん尿処理施設整備への支援なども政府に対して要請する。


一方、乳業者の拠出によって乳牛の輸入補助など独自で実施中の特別対策事業(酪農乳業産業基盤強化特別対策事業)は、提言実現のため、家族経営酪農と都府県の生産基盤強化への支援に重点を置いて年間事業規模5億円で5年間継続する。


前田浩史専務は「都府県の基盤強化なくしては、成長を確保できない。内容は今後精査する」と説明した。

お断り=本記事は11月10日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「江藤農相に提言推進を要請」Jミルク――応対の伊東副大臣「家族経営の重要性認識」

2019-11-10

Jミルクの川村和夫会長(明治ホールディングス社長)、砂金甚太郎副会長(全酪連会長)、前田浩史専務は10月23日、「わが国酪農乳業の将来戦略ビジョン」と題した提言を江藤拓農相宛に提出。応対した伊東良孝副大臣は「畜産クラスターで大規模化するだけでなく、中小の家族経営を守り、伸ばすことが重要ということは共通の認識。どのような政策が講じられるか日々担当者が研究し、気が付いたところは実行するなど、生乳生産の確保を最大限重要視している」と述べた。


川村会長は「今後、酪農と乳業が連携し、持続可能で将来に展望が持てるよう、業界自ら財源を拠出して提言に即した取り組みを展開したい。政府においても新たな酪肉近の策定、今後の政策の推進に当たって提言の内容にご配慮いただきたい」と述べた。


Jミルクは要請の中で、将来の都府県酪農を支える人材の育成や輸入乾牧草に頼らない自給飼料増産への取り組み、今まで以上のふん尿処理施設整備への支援などを挙げたほか、酪肉近における30年度の生乳生産目標を、775~800万㌧に設定することも求めた。

「宮崎で1年前イベント開催」第15回九州・沖縄全共――都城市の本会場でプレ全共も

2019-11-10

第15回全日本ホルスタイン共進会九州・沖縄ブロック大会実行委員会は10月31日、ちょうど1年後に開会する大会の周知を図るため、宮崎市内中心部で「1年前イベント」を開催。カウントダウンボードを掲示したほか、大会グッズやチラシなどを配布し、通行人に来場を呼び掛けた。


イベントは実行委員会事務局のほか、宮崎県畜産課などの職員17名が実施。実行委員会の外山智基事務局長は「今までの全共とは異なり、ブロック開催ということで日々協議を重ねている。九州・沖縄の魅力がぎゅっと詰まった大会にしたい」とコメントした。


また、九州・沖縄地区酪農団体協議会(事務局・全酪連福岡支所)は11月2日、全共会場となる都城市の都城地域家畜市場でプレ全共(九州連合ホルスタイン共進会)を開催。改良の成果を競ったほか、1年後に向けて会場設備や衛生対策について確認した。

「酪青女が千葉で理解醸成活動を実施」――牛乳の機能性、酪農の役割PR

2019-11-10

全国酪農青年女性会議(小森崇宏委員長)と全酪連は10月25日、千葉・市川市のニッケコルトンプラザで酪農理解醸成活動を展開。親子連れや高齢者など来場者へ酪農を取り巻く環境や牛乳・乳製品の健康機能性等、酪農の持つ役割をPRした。会員の酪農家10名が千葉に参集し、男性陣はつなぎ着用で活動。全酪連職員のほか、Jミルクと中央酪農会議も協力し、約20名が参加した。


会場では、牛乳の消費拡大と健康機能や、酪農の持つ役割などを紹介するパンフレットとコットンランチバッグ3千点を配布。また、毎日の牛乳消費に関するアンケートを実施し、回答者には牧場の風景が描かれたジグソーパズルをプレゼントした。このほか、恒例の模擬搾乳体験や理解醸成パネル、酪農家との対話などにより、酪農に対する理解や、国産牛乳・乳製品の重要性を強調した。


活動の中で小森委員長はこのほどの台風など自然災害が酪農に大きな被害をもたらしたことを強調。その上で「被災した酪農家の現状を伝えつつ、牛乳の消費拡大を進め、酪農への理解を深めたい」と語った。


さらに「強力な自然災害はいつどこで起きても不思議ではない。心構えと対策の準備をした上で、明るく元気に笑顔で頑張って続けていこう」と呼びかけた。


理解醸成活動については「グッズの配布や搾乳体験等とともに、1人1人と言葉を交わし、より多くの方に酪農を知ってもらってファンが増えてもらいたいし、家族団らんの話題になればそれも一つのPR効果」としている。


同活動は今年で7回目。今年は『酪農家の活動』を強調すべく、男性会員限定で例年のワイシャツ、ネクタイ、法被のセットから普段着用しているつなぎに変更した。

「チーズ製造者が協会設立へ」――一般社団法人としてスタート目指す

2019-11-10

日本チーズ協会設立準備会は10月30日、一般社団法人日本チーズ協会(JCA)に関する説明会を都内で開き、広く会員の募集を呼びかけた。国内におけるチーズ需要が強まるなか、特色ある国産チーズの一層の振興や技術の向上、それらの活動を通じた酪農業の振興が目的で、年内の設立を目指す。会の具体的な事業としては1月ないし4月よりスタートする運びで、事務局は当面は中央酪農会議内に置く方針としている。


同会の事業は、▽衛生管理等を一定水準以上クリアする工房に対して行う認証事業、▽HACCPに関する勉強会の開催や情報発信等に取り組むHACCP事業、▽会員の工房や商品のこだわりの宣伝、セミナーやイベントの情報提供等を担う広報・企画事業、▽品質向上を目的とした研修会や意見交換の場を提供する研修事業――の4本が柱。各事業、各地域ブロックごとに担当の理事をおき、意見交換や交流等を通じて意見の吸い上げ、反映していく形で運営を行っていく方針だ。


説明会の冒頭、同会の山田保高会長(山田牧場代表・滋賀県甲賀市)は、設立に向け「日本のチーズをこれからどんどん発展させ、その源である酪農も発展させていかなければならないという思いで発足した」とあいさつ。会の発展に向けて関係各位の協力を呼びかけた。

酪農会館建設の経過
全国酪農協会

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