全酪新報/2020年4月1日号

「自民党・コロナ対策、牛乳の需要拡大を推進」――牛肉と共に重点事項に

2020-04-01

深刻化する新型コロナウイルス対策をめぐり、自民党は3月26日の会合で農業分野に関する経済対策の方向性を提示した。牛乳・乳製品や和牛の需要拡大の取組を強力に推進するとしたほか、過剰傾向にある脱脂粉乳等の在庫の解消、感染時の経営継続に向けた酪農ヘルパーなどの代替要員の確保に対する支援を重点事項案に盛り込んだ。同案は党内議論を経て3月31日には党の提言として政府へ提出。今後、政府は一週間程度での緊急経済対策の取りまとめを目指すとしている。

経営継続に酪農ヘルパー支援も


コロナウイルス感染症拡大による酪農乳業への影響をめぐっては、3月18日の畜産・酪農対策委員会においても牛乳の消費拡大等に対し、より具体的な支援策を講じるよう求める意見が多数上がっていた。


3月26日に示された重点事項案では、長期に亘る学乳の供給停止に伴い余剰となった牛肉や牛乳・乳製品の消費拡大に向け、重点事項案では食肉事業者や乳業者、給食事業者が行う販促活動などの消費者へ需要拡大を図る取組を「強力に推進」することを明記。用途変更により在庫が過剰傾向となっている脱粉についても、需要先の確保や保管機能の強化などの取組を推進する方針を示した。


一方で生産現場に対しては、経営主や従業員等が感染した場合においても経営継続を図れるよう、酪農ヘルパーなどの代替要員の確保に対する支援を盛り込んだ。


また、各国の出入国規制等の影響により、地域によっては技能実習生の受け入れについても見通しが立っていない状況をふまえ、労働力確保に向けた支援として▽手続の簡素化を始めとする入国できる技能実習生の円滑な受入れの推進▽農業高校・農業大学校等の学生による援農や派遣事業者(JA等)による人材派遣・研修などへの支援▽農業高校・農業大学校等における農機の導入支援▽スマート農業の実証・実装の加速化――も合わせて推進する。


このほか、畜産経営の収益性悪化による経営継続への不安対応として、繁殖・肥育経営等への実質無利子化・実質無担保化の融資枠増額や牛マルキンの拠出金免除など、資金繰りへのさらなる支援や共同施設等の整備を推進することも重点事項案として明記した。


会合では、改めて牛肉の需要喚起や労働力確保、事業負担金の軽減やふるさと納税制度の活用等を求める意見が議員から上がるなか、野村哲郎農林部会長は結びに「明日の部会長会議や政調審議会で色々な調整が行われていくと思うが、できるだけ我々がまとめたものは実現できるようにしていきたい」と述べた。消費の回復に向け、政府は今後早期に緊急経済対策の策定と2020年度補正予算案の編成を進める方針。

お断り=本記事は4月1日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「改正畜安法、調査・検証求める声多数」――農水省「分析して対応する」

2020-04-01

改正畜安法の運用上において、「いいとこ取り」等の事案が現在も発生している問題をめぐり、自民党が3月18日に党本部で開いた会合では、野村哲郎農林部会長が同制度に対し「制度としておかしい」と指摘。その他の議員からも運用の実態についての調査、現場の意見をふまえた同制度の検証を求める意見が多く上がった。


会合の冒頭、野村部会長は、同制度上において一部の事業者で生乳の受取を拒否する事案が生じているとの報道等に対して言及。「酪農家の皆さんの生乳を廃棄しなければならないというのは、やはり制度としておかしい」と苦言を呈した上で、安定的な生乳の生産・出荷に向け、同制度の適切な見直しを図るよう農水省へ強く求めた。


また、会合では山田俊男参議も同問題に対して触れ、従来の指定団体が果たしてきた役割・意義の重要性を改めて強調。「仕向けの選択など計画生産をしっかり行う今の酪農制度の仕組みを大事にしていくべきだ」と述べ、必要に応じた制度の見直しや実態の調査が必要だと指摘した。


意見を受けて、農水省の渡邊毅畜産部長は「実際に運用してみると色々な問題が出てきているのは先生方や現場の方からも聞いている。現場を良く分析して対応していきたい」と応じた。


同日提示された次期酪肉近案では、適切な生乳流通体制の構築に向け、関係者への契約順守等を徹底するとともに「現場からの意見を踏まえながら、制度を必要に応じて検証し適切かつ安定的に運用する」と明記している。

「制度は不断の見直しが大事」――畜安法に対し江藤拓農相

2020-04-01

新補給金制度の運用上の問題について、江藤拓農相は3月19日の定例会見で「(法改正は)いいとこ取りを許さないということを基本理念にしたが、若干綻びがあるのではないかという指摘は承知している。制度はいかなるものでも不断に見直していくことが大事だ」との考えを示した。

「新たな基本計画決定、今後10年の農政の方針」――31日、閣議決定

2020-04-01

農水省は3月25日、省内で食料・農業・農村政策審議会(会長=髙野克己東京農大大学長)を開き、今後10年の政策方針を示す新たな基本計画を決定した。同日に農相へ答申し、31日に閣議決定した。


今回の決定に対し、江藤拓農相は「新型コロナウイルスなど、刻々と状況が変化する中、現行計画の策定時以上に知恵を絞って取りまとめた皆様の努力に十分配慮し、閣議決定を迎えたい」とした上で「この計画に基づき、産業政策と地域政策のバランスを取りながら農政の展開を図っていく」と強調した。


答申に先立ち、大橋弘企画部会会長(東大教授)は改めて基本計画について総括。農業分野では戸数減が続く中で基盤継承による農業の持続性の確保がポイントとなったことを説明。「担い手の育成・確保や新規就農の促進、経営継承対策、家族経営含む中小規模の役割、スマート農業など、10年先に向けた農業・農政の方向性を示すものとなった」と述べた。

「4~6月期配合飼料価格、1㌧当たり800円値下げ」――主原料相場軟調、円高で

2020-04-01

全酪連は3月23日、20年4~6月期の牛用配合飼料価格を前期(1~3月期)に比べ、全銘柄平均1㌧当たり800円値下げすると発表した。主原料のトウモロコシ相場の軟調な推移をはじめ、大豆粕やグルテンフィード、ふすま等の副原料の値下がり。加えて、新型コロナウイルス禍による景気悪化懸念などから一時的に円高が進行したことが要因となっている。一方、牛用哺育飼料は原料の脱脂粉乳やホエイ相場の堅調により、1㌧当たり2万8千円値上げする。


また、JA全農は19日、4~6月期の配合飼料価格を全国全畜種平均1㌧当たり約800円値下げすると発表した。なお、改定額は地域別、畜種別、銘柄別に異なる。

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