全酪新報/2020年4月20日号

「コロナ追加対策、脱粉の仕向け変更支援」――経営継続にヘルパー確保も

2020-04-20

4月7日に閣議決定した令和2020年度補正予算では、新型コロナ禍の影響で過剰となっている脱脂粉乳在庫に対し、業務用から飼料用等へと仕向け変更した際の差額を支援するメニューを措置(50億円)した。あわせて、感染時でも経営継続に向けたヘルパー確保等に必要な経費も支援する。3月に実施した学乳向けから脱粉等向けへの用途変更を支援する事業については、目下の現状等を考慮して5月の連休明けまで対応可能となるよう調整する方針。

学乳支援は対象期間延長


政府は4月7日、過去最大となる緊急経済対策と20年度補正予算案を閣議決定し、農林水産関係の補正予算として総額5448億円を計上した。農林水産物の販売促進、需要が減退している畜産・酪農の事業継続の確保等に必要な支援策を盛り込んだ。


そのうち酪農乳業関連では、過剰に積み上がっている脱粉在庫の状況をふまえ、需給調整機能の維持を目的とした「生乳需給改善促進事業」に50億2千万円(ALIC事業)を措置。乳業者団体や生産者団体等が業務用から飼料用等に仕向先を変更する際に生じる価格差を定額支援するもの。飼料用のみに限定せず、調製品への利用など様々な活用を後押しする。


また、万が一農場主など生産者が感染した際でも経営継続が図られるよう、代替要員の派遣や家畜の公共牧場への避難、発生農場の清浄化や消毒等を支援する事業も実施する(8億1400万円、ALIC事業)。いずれのメニューも定額で、ヘルパーに掛かる経費も対象としている。


このほか畜産関連では、生産者団体が策定した計画に基づき、生産者がやむを得ず肉用子牛の出荷調整を行う場合の経費等を支援する「肉用子牛流通円滑化等緊急対策」(9億8400万円)も措置した。


なお、新型コロナ禍の現状や政府の緊急事態宣言をふまえ、小中学校等の多くが5月の連休明けまで休校を延長したことを受け、3月に実施した学乳支援も同等の措置を引き続き図れるよう対応していく考えだ。

お断り=本記事は4月20日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「生乳の増産・維持継続」生乳需給安定化対策――需給緩和に対し業界全体で検討

2020-04-20

中央酪農会議は3月25日の臨時会員総会で、2020年度の生乳需給安定化対策を決定した。3年間(18~20年度)は「生乳の増産・維持」とする中期計画に基づき、今年度もその方針を継続する。一方で、脱脂粉乳在庫が積み上がっている現状をふまえ、今後、需給緩和時の対策を業界全体で検討する方針。


20年度の生乳出荷目標数量は、新たな補給金制度に基づき各指定団体が取りまとめた年間販売計画の総量を全国の目標数量とするなど、前年度と基本的な枠組みに変更はない。目標数量の達成に向けた対応としては、指定団体が生産基盤維持・強化計画の作成や基盤強化対策の進捗管理等の実施。中酪においては、補助事業を活用した支援等を行う。


また、今年度を目標年度として18年度に設定した中期出荷目標数量(都府県319万30㌧)については、各地域で生産基盤の維持・強化対策を引き続き行っていく。


需要の不安定化で脱粉在庫が大きく増加してきている現状から、今年度は業界全体で需給緩和時の対策について協議を進める方針で、総会後の記者説明会の中で寺田繁事務局長は「生産基盤の強化は最優先課題だが、在庫が増加する中でどのように基盤強化を図っていくかが今年度の課題だと思う」と述べ、感染が拡大する新型コロナ禍による影響もふまえて今後検討していく考えを示した。

「中酪がWEB会議でコロナ禍への情報共有」――外食産業への影響に危機感

2020-04-20

中央酪農会議は4月16日、指定団体・全国連実務責任者会議(WEB)を開き、新型コロナウイルス禍の影響を大きく受けている需給状況等について情報や課題を共有するとともに、当面の対応方向について協議。冒頭あいさつで迫田潔専務は「生産者組織としても、全国が一体となって生産者が安心して生乳生産に取り組める環境を作っていくことを最優先に取り組みたい」との意向を強調した。会議は同ウイルスが感染拡大している現状を鑑み、インターネットを利用して行ったもの。農水省の松本憲彦乳製品調整官、大平真紀課長補佐も来賓出席した。


迫田専務はあいさつの中で、コロナの感染が拡がるなかでも牛乳類やはっ酵乳の販売は好調に推移する一方、学乳停止や外食産業の不振等を背景に、脱粉・バター等向けの生乳量が大きく増加していることについて言及。国の支援対策や関係者間の連携により、現状では「生乳流通に大きな混乱は生じていない」と説明した。


その上で、中酪としても「学乳停止によるリスクが生産者のプール乳価の低下として顕在化しないよう、学乳対策の実施主体となり最大限の支援を実施する」と述べるとともに、生産者が安心して生産できる環境整備が急務との認識を示した。


また、松本乳製品調整官は現下の難局に対し「都府県も北海道も工場がほぼフル稼働になっている。引き続き関係者が今回の課題を自分のことと受け止めてほしい」として、生乳廃棄が生じないよう関係者が一丸となった対応を求めた。

「Jミルク、コロナふまえ事業方針見直し」――需給情報の提供など進める

2020-04-20

新型コロナウイルスの拡大阻止へ政府が発出した緊急事態宣言を受けてJミルクは4月8日、20年度の事業推進に向けた方針をとりまとめ、会員や賛助会員等に対して通知した。牛乳・乳製品の需給や流通に関する国内外の状況等の情報提供、消費者に向けた栄養健康情報等の積極的な発信等を進めていく。


同方針では、▽生乳及び牛乳・乳製品の需給情報や流通に関する国内外の情報などを迅速に提供し、業界の課題解決に貢献する▽学校の臨時休校や行動制限によって生じる消費者の食生活上の課題解決のために、牛乳乳製品に係る栄養健康情報の積極的な提供を進める――等を事業の方向性として明示。加えて、その他事業については「当面は、新型コロナウイルス対策の実施に事業資源を集中させることとし、20年度事業計画を弾力的に見直す」としている。


また、20年度に新たに実施予定の酪農乳業産業基盤強化特別対策等に関する事業開始については、関係者への理解醸成や検討作業が不足している点をふまえ、第2四半期以降に延期する方針。


各団体がコロナ対応


コロナ対策として家畜改良事業団は関係団体宛に役職員及び関係者の安全確保を最優先とした業務運営方針を、全酪連は役職員の感染拡大を防止し、事業継続への影響を最小限にとどめるための対応策を決めた。

「農水省の生産局人事異動で畜産企画課長に関村氏」――乳製品調査官に松本氏

2020-04-20

農水省は4月1日付で人事異動を発令した。畜産部牛乳乳製品課乳製品調整官に松本憲彦氏(畜産振興課首席畜産専門官兼大臣官房秘書課付)が就任。また、同課の生乳班担当の課長補佐に大平真紀氏(同課貿易班課長補佐)が就任した。同課で乳製品調整官を務めた金澤正尚氏は食料産業局食品流通課卸売市場室長に、生乳班課長補佐の丹菊直子氏は大臣官房国際部国際政策課の総務班担当の課長補佐にそれぞれ異動した。


また、同日の人事では、多くの幹部も異動。畜産部畜産企画課長を関村静雄氏(同部飼料課長)が就任したほか、同部飼料課長に冨澤宗高氏(食肉鶏卵課食肉需給対策室長)、消費・安全局動物衛生課長に石川清康氏(消費・安全局畜水産安全管理課長)が就任した。

「全酪連、新人職員31名が入会」――砂金会長が入会式でエール

2020-04-20

全国酪農業協同組合連合会(砂金甚太郎会長)は4月1日、東京・代々木の本所(酪農会館)で2020年度新入職員の入会式を開催。今年度は新入職員31名が入会した。入会式の冒頭、砂金会長は「社会人として第一歩を踏み出すにあたり、若い力が新たな活力となることを心より期待したい。農業は国民の食糧供給を担っており、なくすことのできない重要な産業だ。なかでも酪農が果たすべき役割と期待は大きい」と強調。その上で砂金会長は「私はいち酪農家でもある。就農以来、日本酪農を良くする情熱を持ち続けてきた。皆さんも日本の酪農を良くしたいという情熱をもって業務に励んでもらいたい」とエールを贈った。


新入職員研修は、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、例年とは異なったプログラムで行われる。

連絡先・MAP

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所在地 〒151-0053
東京都渋谷区代々木1-37-2
酪農会館5階
電話番号 代表(総務部):03-3370-5341
(業務部・共済制度)
     :03-3370-5488
(指導部・全酪新報編集部)
     :03-3370-7213
FAX番号 03-3370-3892
アクセス JR・都営大江戸線ともに
「代々木駅」から徒歩1分
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