全酪新報/2020年6月1日号

「乳製品輸入枠、脱粉は750㌧に大幅削減」――バターは現状維持の2万トン

2020-06-01

農水省は5月27日、2020年度の脱脂粉乳・バターの追加輸入枠数量を公表した。新型コロナの感染拡大の影響で在庫量が増大している状況等をふまえ、脱粉は4千㌧から日米貿易協定の輸入枠分に当たる「750㌧」まで削減する。一方、バターは巣ごもり需要等による家庭用バターの好調を受け、年度当初の「2万㌧を維持」。外食産業の休業等を背景に業務用バター在庫が過剰となっている問題に対し、牛乳乳製品課の水野秀信課長は「(状況をふまえ)毎月の入札数量を減らす」との意向を示した。枠数量は夏場の状況をみて9月に再度判断する方針。

業務用在庫調整は入札で対応


1月31日に決定した2020年度の輸入枠数量は、脱粉は各月末の必要在庫量5万㌧が年度末に3600㌧下回るため、4千㌧に設定。バターは21年2月に必要在庫量(=翌月見込消費量の2.5倍)を2万300㌧下回るため、2万㌧としていた。


今回の輸入枠の数量見直しに関して水野課長は、新型コロナによる学乳停止や業務用需要の減少により、脱粉・バターの生産が増加傾向にあると説明。その上で、脱粉について「緊急事態宣言下において高水準の生産が続き、前年度より約3500㌧上回るため、枠数量は日米貿易協定に基づく750㌧とした」と述べた。


一方でバターについては、同コロナ禍による「巣ごもり需要」等を背景に家庭用バターが好調に推移していることから、1月に設定した2万㌧を維持すると説明。しかし、業務用在庫が高水準にあることから毎月の入札数量は減らす方向で、水野課長は「今後は夏場の需給動向を注視し9月に判断する」と述べた。


同日、Jミルクが公表した20年度生乳需給見通しのうち、脱粉・バターの上期の需給を見ると、バターの期首在庫量は2万8800㌧(21.7%増)。学乳対策など国の支援事業の効果もあって第1四半期は増加が見込まれることから、前年度同期と比較して、上期の生産量は約2割近く割増加、消費量は業務用の減少を背景に約9%減少すると予測した。


脱粉に関しては、期首在庫量が7万6300㌧(16.5%増)。バターと同様、上期の生産量は約1割増加し、消費量は健康意識の高まりによるはっ酵乳の好調から、約1割増加すると見込んでいる。


この結果、輸入売渡数量を含めた上期の期末在庫量は脱粉7万8200㌧(15.2%増)と高水準を予測。バターについても業務用需要の積み上がりから3万6400㌧(33.5%増)と大幅に増加すると見ている。


「巣ごもり需要」により、小売店頭での品薄が伝えられているバターについて水野課長は、小売店での業務用ポンドバター(1個450㌘)販売の取り組みが増えてきていることなどを挙げ「徐々に落ち着いてくるのではないか」と話した。

お断り=本記事は6月1日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「飲用等向販売状況、連休明けも堅調続く」――Jミルク、今後の需給を注視

2020-06-01

Jミルクは5月28日、直近の飲用等向けの販売動向を公表した。新型コロナウイルスの感染拡大による生乳需給への影響が懸念されるなか、消費促進等の取組が奏功して家庭内消費は好調を維持。大型連休明け前よりはやや落ち着くも堅調に推移している。


需給は引き続き予断を許さない状況が続くが、学乳再開等の状況によっては需給の基調が大きく変化すると危惧されることから、Jミルクは「今後の需給情報は特に注視が必要」としている。


直近(5月18日週)の牛乳類の販売状況は、牛乳類全体での販売個数は前年同期比9.8%増と好調で、そのうち牛乳は12.2%増、成分調整牛乳は4.5%増、加工乳は0.9%減、乳飲料は3.4%増。巣ごもり需要が本格化した4月半ばより一定程度は落ち着いているものの、堅調なトレンドに変わりはない。


一方、ヨーグルト類は各品目とも前週を下回って推移。ドリンクタイプと個食タイプは前年同期比100%未満だったが、大容量タイプは5~10%の増と、引き続き前年を大きく上回った。

「緊急事態宣言を全面解除」――江藤拓農相、食料の安定供給に謝意

2020-06-01

新型コロナウイルス感染症をめぐり、政府は5月25日、4月7日より全国47都道府県を対象に発出していた緊急事態宣言を全面的に解除した。5月26日に農水省内で開いた対策本部では、農業・食品産業関係者に江藤拓農相は「緊急下で食料の安定供給に協力いただいたことに心からお礼申し上げたい」と謝意を示すとともに、引き続き必要な対策を講じていく考えを強調。コロナの感染拡大防止に向けた取組の継続も呼びかけた。


今後、社会経済活動が段階的に再開される一方、現状の緩和状況から一転し、学校給食の再開や業務用需要の回復等による需給の変化も見込まれるため、引き続き関係者間で認識共有や連携を図る必要がある。

「JA全農・関東生乳販連が牛乳約10万本を無償提供」

2020-06-01

JA全農は5月18日より関東生乳販連と協力し、新型コロナウイルスの影響を踏まえ、関東地域の厚生連病院やフードバンク、子ども食堂など計107者へ牛乳約10万本を無償提供する取組を実施した。休校による学乳の需要減少など影響の大きい生産者と、学校給食の機会が減った子どもや同コロナ禍で忙しい医療従事者に対する応援・支援を目的としている。


牛乳は森乳業(株)(埼玉県・行田市)の学乳と同じデザインのLL牛乳。厚生連病院20者へ3万本、フードバンク11者へ2万本、子ども食堂76者へ5万本を供給する。


また、ホクレンでも同様に、4月30日より同コロナ禍の対応に尽力する医療機関56者へ牛乳10万本強、5月18日より札幌市内の幼稚園・保育園等へ約15万本を供給しているほか、子ども食堂やフードバンク等へLL牛乳200㍉㍑を1万5千㌜(1ケース=24本)も順次供給していく。

「牛乳の日・牛乳月間、SNS等活用で情報発信」――コロナふまえ活動方針を整理

2020-06-01

Jミルクはこのほど、6月1日の牛乳の日、6月の牛乳月間に向けた事業の方向性を整理した。今年度は新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、SNS等の活用を通じて酪農乳業に対する理解醸成、牛乳・乳製品の価値情報の発信等の活動を推進する。


Jミルクとしては、生産者や乳業者など関係者間での繋がりを深めるとともに、消費者に向けた感謝の気持ちを発信する企画、「ミルクでつながる『ありがとう』の輪 #ミルクのバトンリレー2020」を公式フェイスブック上で展開。そのほか、ツイッターやインスタグラムにおいて、国際酪農乳業組織・GDPが提案する6月1日の「世界牛乳の日」の訴求に向け、関連コンテンツの投稿や牛乳・乳製品の栄養価値や料理、食文化に関するコンテンツを発信していく方針。

まきばの四季②「木漏れ陽のクリスマスローズ」 酪農家・佐藤博久(秋田県鹿角市)

2020-06-01 まきばの四季_2

新型コロナ緊急事態宣言は解除されたが、景気は大きく落ち込んでいます。


健康志向で乳製品は思ったより多く消費されていますが、加工に回る原乳も多く工場フル稼働でも製造が追いつかないのではと言われた4月末。5月の連休は静かでした。時々バイクの音が遠くに聞こえます


牧場でクリスマスローズが咲いた(5月5日撮影)。クリスマスローズは高価な花、ということくらいしか 私は知らなかった(花が多く咲くには数年かかる)。


孫までお世話になった母校の小学校が廃校になり(平成20年)、その校舎を交流体験施設(中滝ふるさと学舎)に改装する準備をNPOの一員として手伝ったことがある。写真の整理などをしていた早春、桜の木の根元に鉢から抜いた丸い塊が10個ほど。何だろうと思ってしゃがんでよく見ると干上がった根っこ(?)、その中から赤紫の豆粒ほどの芽が出ている。理事長が「何の花かわからないが教室にあった鉢だよ。佐藤さん植えてみたら?」と言った。小さな芽が(…助けて欲しい…)と言っているような気がしたので、もらって帰った。よくぞ生きていたな~と思うくらい干上がっていたものの、大切に育てて2年目にようやく花が咲きクリスマスローズだとわかった。


後になって知ったのですがこの花がブームになる前、ヨーロッパ(ユーゴスラビア等)に出向き、苗を採取し収集して育種改良するなど、クリスマスローズについては国内でも草分け的な育種家が市内で種苗園を経営(後に新品種、舞妓(まいこ)を育種)されていたこと。そしてそこの若奥さんが教員として母校に赴任していたのでした(それであの花が教室に…)。


この花のことはよく知らなかったので本を買い調べると、雑木林の木漏れ陽のある地形に適しており、色や花模様が様々あるらしく、だんだん興味がわいてきました。その後、通販で買い求めた様々な花色と交配させて増やして楽しむことに。実が熟すと黒い種子がこぼれ落ちるのは早い。100円ショップでネットを買い求め、サヤが膨らんで来たらかぶせて裾を結んでおく。実がこぼれ始めたら刈り取り、すぐ直播きします。草花と同じに大切に保管していると、これがだめなのです。鉢か箱に種蒔きし乾燥させないように時々水をやる。外の雪の下で冬越させます。一番に発芽した芽はかわいい。その後はポットに移植します。


山桜や水仙より早く咲き、牧場で春一番乗りのこの花を見ると長く厳しい冬からの淡い優しい春をそっと感じるのです。

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