全酪新報/2020年6月20日号

「2020年度上半期、牛乳生産量前年度並み」Jミルク予測――はっ酵乳は9.3%増予測

2020-06-20

Jミルクによると今年度上半期(4~9月)の牛乳類の生産量は245万8千㌔㍑(前年比1.6%増)。このうち牛乳生産量は160万4千㌔㍑(0.1%減)で前年度並みの見込み。学乳生産量は新型コロナ緊急事態宣言解除後に急速に回復、7~8月には前年を大幅に上回るものの上半期生産量は13万2千㌔㍑(17.6%減)にとどまる。一方、業務用牛乳の生産量は宣言解除後もただちに回復とはいかない見込み。このほか、学乳・業務用以外の牛乳生産量は136万2千㌔㍑(5.9%増)。外出自粛による巣ごもり需要で大きく伸びているはっ酵乳は57万㌔㍑(9.3%増)となる見込み。

業務用の回復率が課題


今年度上半期の牛乳等生産量245万8千㌔㍑は、牛乳(学乳、業務用、業務用以外)、加工乳、成分調整牛乳、乳飲料、はっ酵乳の総計を予測したもの。


新型コロナウイルスの感染拡大と、緊急事態宣言による外出自粛で、今年度上半期の学乳・業務用牛乳需要は前年に比べ大きく減少する見通し。一方、いわゆる巣ごもり需要により家庭での牛乳・乳製品消費は堅調で、とりわけ、はっ酵乳は消費者の健康意識や免疫力強化への関心の高まりから、上期を通じて大きく増加する見込み。


Jミルクの前田浩史専務は、今年度上半期の需給動向について「夏休み短縮に伴う学乳の需要増加が大きなポイントになる。業務用の回復率、家庭内消費なども課題。7~8月は緩和からひっ迫へと需給が大きく変動する予測で、対応を含めて検討する。現時点では強いひっ迫は発生しない想定だが、牛乳が十分に供給できない場合は、加工乳や乳飲料など他の牛乳類の消費の協力もお願いする」と話している。


学校再開により今後の学乳生産量は▽7月3万8千㌔㍑(53.5%増)▽8月2万㌔㍑、(235.1%増)と例年よりも大幅に増える予測だが、上半期全体では13万2千㌔㍑(17.6%減)と前年を大きく下回る見込み(小中学校の夏休みは8月の2週間程度に短縮されると予測)。


また、業務用牛乳生産量については緊急事態宣言解除後も完全には需要回復が見込めず、6~9月はいずれも前年同期を2~3割程度下回る見込みから、上半期11万㌔㍑(31.3%減)となる見通し。


一方、学乳・業務用以外の牛乳の上半期生産量は136万2千㌔㍑(5.9%増)と好調。このほかの上半期の生産量見通しは▽加工乳で6万4千㌔㍑(4.1%増)▽成分調整牛乳が16万1千㌔㍑(9.8%増)▽乳飲料は62万9千㌔㍑(4.0%増)などとなっている。

お断り=本記事は6月20日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「第15回全共中止」延期せず――日本ホルスタイン登録協会

2020-06-20

日本ホルスタイン登録協会はこのほど、今年10月末から3日間で予定していた「第15回全日本ホルスタイン共進会九州・沖縄ブロック大会」の開催を中止すると公表した(3面に関連記事)。新型コロナの感染拡大の影響をふまえ、先の5月13日の理事会で今年度開催は見送るとし、その後延期等について関係団体と検討を重ねてきたが、諸般の事情を鑑みて開催の中止を決めた。


今回の決定について、事務局のホル協は関係者のこれまでの尽力に謝意を示すとともに「今後、コロナ禍の終息と酪農経営の回復状況を見ながら、改めて次の全共開催について検討していきたい」としている。

「夏場の学乳供給へ呼びかけ」――優先配乳・製造へ配慮求める

2020-06-20

新型コロナの影響により今年は7~8月にも学校給食が実施されるとの見方から、農水省牛乳乳製品課は6月9日、学乳の安定供給へ協力を求める通知を課長名で発出した。これを受け、Jミルクも6月11日に会員団体へ協力を呼びかける文書を通知し、夏場の学乳供給に向けた優先配乳・製造、配送への配慮を求めた。


文書では、学校給食向け生乳の優先配乳や学乳の優先製造・配送を求めるとともに、万が一200㍉㍑牛乳の供給が困難となった場合の対応として、学校給食関係者に対しては新型コロナの影響により特殊な需給環境にあること等を説明すること。学校関係者には、生乳の産地が通常時と変わることによる風味の変化をふまえた事前連絡など、適切な対応を図るよう求めている。


一方、学乳の優先供給により量販店等への牛乳の供給が滞る可能性もあることから、小売流通関係者に対しては「牛乳以外の代替品供給や牛乳の廉売の自粛などについて理解いただくなど、市場の混乱回避に向けた最大限の協力をお願いしたい」としている。


Jミルクが12日に行った総会後の記者会見で砂金甚太郎副会長(全酪連会長)は「無調整牛乳での供給が最重要だが、課題となるのは都府県の生産。Jミルクの対策や国の事業を活用して都府県の生産を高めていきたい」として、学乳の安定供給に向けて中長期的な対策が必要との考えを強調。その上で、「学校には無調整牛乳を提供していかないと『牛乳の良い所』が見えてこないということもある。なんとしても我々生産者もメーカーも頑張って供給していかなければならない」と述べた。

「関係者の努力で廃棄乳回避」Jミルク総会――指定団体の機能を再認識

2020-06-20

Jミルクは6月12日、都内で2020年度定時総会を開き、19年度事業や決算等を原案通り承認した。その冒頭あいさつで川村和夫会長は、新型コロナ感染拡大下の生乳需給について、乳製品工場のフル操業、行政等による消費拡大の取組など関係者の努力が功を奏して生乳廃棄の発生回避に繋がったと強調。海外では多くの生乳が廃棄されている点をふまえ「指定団体制度の重要性が改めて示された」との認識を示した。総会はコロナ対策として、マスク着用など感染防止策に努めながら開催した。


また川村会長は挨拶の中で、今後も新型コロナの感染拡大局面が波状的に訪れるという見方から、消費者の生活様式や食・健康に対する意識が変化する状況にあると説明。その上で、今後の事業の進め方に関して「これらに対応した事業体制をJミルクとしても整備していく必要がある」との考えを示した。


総会には農水省牛乳乳製品課の水野秀信課長も来賓出席し、コロナ下の需給調整に対する関係者の尽力へ謝意を表すとともに「生産者の生産意欲減退に繋がるようなことはあってはならないという思いで、事業も含めて色々活動してきた。まだ予断を許さないが、引き続き一致協力して対応していきたい」と述べた。

「短期間で需給構造が変化」――「ひっ迫度合い、見通し困難」Jミルク前田専務

2020-06-20

新型コロナの影響で例年以上に懸念されている夏場の需給をめぐり、Jミルクの前田浩史専務は、過剰だった生乳が一転してひっ迫傾向が見込まれるなど需給構造が短期間の間に変化している状況にあると指摘。今年は7~8月も小学校等で学校給食の実施が想定されることから「ひっ迫傾向にあることは間違いないが、そのひっ迫の強さがまだ予測しきれていない」と生乳需給の見通しは困難だという認識を示した。Jミルクが6月12日の総会後に行った記者会見で述べたもの。


前田専務は会見で「需給の構造が短期間の間に変化しているのが今回の基本的なポイント」と緩和からひっ迫へ一転しつつある現在の生乳需給について説明した上で「今までは余る、余るということで、生乳が廃棄されないように飲んで下さいと言っていたが、一転して今度は足りないということで、分かりづらく、情報の出し方も非常に難しい」と述べた。


その上で、夏場の学乳供給にあたり「分散登校で東京などは学校給食ができないという声やミルク給食だけは実施するなど、現場は様々に変化している」として、需給はひっ迫傾向にあるものの、その度合いは判断しきれていないとの見方を示した。

「日英貿易交渉開始へ」――2021年1月の発効目指す

2020-06-20

日英両国政府は6月9日、両国間の新たな自由貿易協定(FTA)の締結に向けた交渉を正式にスタート。同日、茂木敏充外相と英国のエリザベス・トラス国際貿易相がテレビ会議を行い、速やかな合意に向けて交渉に取り組むことで一致した。英国のEU離脱に伴い日英の関税優遇措置が今年末に切れることをふまえ、日EU・EPAを基準に年内の締結を視野に交渉を進め、21年1月の発効を目指す。また、翌10日には首席交渉官会合も行い、交渉分野や取り進め方等について議論を交わした。


同交渉について、江藤拓農相は9日の定例会見で「今回の日英交渉を含む今後全ての経済連携協定は、過去の同協定を超えるものではないことが大前提であり、大きな基本だと認識している」と強調した上で、「今後の英国との交渉においても、この認識を内閣も共有し、しっかりと対応していただけると考えている」と述べた。


財務省の貿易統計によると、19年度の英国からの乳製品の輸入実績は、バターが2㌧(輸入額200万円)、チーズが445㌧(3億6千万円)。飼料用以外の脱脂粉乳やホエイについて輸入実績はない。

「酪政連が7月15日に中央常任委員会」――今後の活動方針協議

2020-06-20

日本酪農政治連盟(佐藤哲委員長)は7月15日、東京・永田町の自民党本部で開かれる自民党酪政会役員会と合わせて中央常任委員会を開催する。20年度の要請事項など今後の活動方針等を協議する。酪政会は13時より、同委員会は15時からの開催を予定している。

連絡先・MAP

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(業務部・共済制度)
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(指導部・全酪新報編集部)
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