全酪新報/2020年7月10日号
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「九州等の豪雨被害、一部地域で集乳に遅れ、牛舎浸水」――生乳廃棄も発生

2020-07-10

停滞する梅雨前線の影響で九州では7月4日未明からの記録的な集中豪雨が発生した。各地で河川の氾濫や土砂崩れなど甚大な被害が出ている。酪農関係にも被害が出ており、生乳廃棄が発生したほか牛舎の浸水、集送乳の遅れなどが発生している。現在、酪農組合や関係団体で被害状況の調査に努めるとともに被害を受けた酪農家の復旧支援にあたるなど懸命な努力を続けている。(7月8日現在)

熊本県酪連によると、4日未明から集中的な豪雨となった芦北や球磨地域では球磨川に架かる橋が通行止めになり、迂回や待機をしながら集乳を行ったため、全戸集乳完了まで時間がかかった。4日以降は高速道路の八代と人吉間で通行止めや一般道の土砂崩れなどを迂回しながら全戸集乳を行い、送乳も滞りなく行われている。


また、人吉地域の一部酪農家では牛舎の浸水が発生。牛が休む牛床が水びたしになり、牛が眠れない状況も発生している。ただし、牛舎の水没や牛が流されたという大きな被害には至っていない。同地域は固定電話が不通のため携帯電話を使用して酪農家の安否確認や被害状況の調査を進めている。


菊池、山鹿、玉名地域では雨が続いている。集乳に影響はないが、酪農組合の一部で電話が不通となるなど発生。被害の全容解明には至っていない状況。一部の乳業工場等で一時的に停電が発生も稼働に影響はない。


鹿児島県酪農協によると、酪農家の被害はなく、ライフラインや集送乳も通常通り。乳業工場も被害はなく稼働している。


大分県酪農協によると生乳廃棄は1件(29頭搾乳)。8日14時時点で廃棄が発生しており、7日の夜に発生した土砂崩れにより搾乳機器やバルクが故障。職員が土砂の撤去作業に当たっている。機器を借り搾乳を続けているが出荷できずに廃棄を続けている。また、育成牛舎が浸水した農家では保管していたダンプなどの機械器具が水没した。

お断り=本記事は7月10日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「農水省が豪雨の対策本部を設置」――支援体制整備を急ぐ

2020-07-10

農水省は7月6日、九州地域における豪雨被害をふまえ「20年7月豪雨に関する農林水産省緊急自然災害対策本部」を設置し、省内講堂で第1回目の会合を開催した。


その中で江藤拓農相は今回の災害を受け、プッシュ型支援や被災状況の把握等の迅速な実行に向けて指示を出したことを説明。「政府一体となって災害対応へ全力を尽くしていく」との姿勢を強調した。また、翌日の定例会見で「政策の整理など現場の方々を元気づけられるよう作業を急いでいきたい」と述べた。

「2019年度の生乳出荷目標数量実績、当初目標下回るも0.4%増加」

2020-07-10

中央酪農会議はこのほど、2019年度の生乳需給安定化対策・生乳出荷目標数量の実績を公表した。目標数量を7万4422㌧下回ったものの、北海道の好調や全国的な乳用牛の増頭等を背景に、全国の受託乳量は18年度をやや上回る699万5437㌧(0.4%増)。このうち北海道は392万8315㌧で2.5%増、都府県は306万7122㌧で2.2%減だった。


19年度の生乳出荷目標数量は706万9859㌧(18年度実績696万3306㌧)で、北海道395万9059㌧(同383万2388㌧)、都府県311万799㌧(同313万919㌧)と設定。実績数量を地域別にみると、北海道と中国が前年度を上回った。


また、20年度の生乳出荷目標数量は718万8577㌧で、19年度比で2.8%増産を目標に設定。このうち都府県については0.2%減と前年並みに設定した一方、北海道は5.0%増を目指す方針。


なお、生乳出荷目標数量は18年度に施行した新たな補給金制度に基づき、各指定団体が取りまとめた年間販売計画の総量を全国ベースでの数量として設定している。

「コロナで牛乳消費支援実施、共販体制の重要性改めて周知」――中酪が事業報告

2020-07-10

中央酪農会議は6月30日、都内で定時会員総会を開き、19年度事業報告や決算等を原案通り承認した。2019年度は改正畜安法の運用上の様々な課題もふまえ、指定団体を軸とした生乳流通安定の観点から機能の充実強化の支援など進めるとともに、改めて指定団体が持つ共販体制の意義や重要性を酪農家や関係者に啓発。また、新型コロナの感染拡大による需給緩和対策として、牛乳等の無償提供を支援する事業も緊急的に実施した。


冒頭あいさつで中家徹会長は、新型コロナの感染拡大により、学乳や業務用需要等の大幅な減退など急激に緩和傾向に転じた一方、今後は学校の夏休みの短縮等を背景に、例年以上のひっ迫が想定される夏場の生乳需給について言及。「例年以上に生乳需給や酪農経営に関わる精緻な情報の収集・提供、指定団体の連携等を行うことが重要」との認識を強調した。


また、19年度末に策定した酪肉近でも改めて指定団体の重要性が位置付けられことから、二股出荷など改正畜安法上の課題もふまえた上で「指定団体機能の強化に継続的に取り組むことが必要だ」と述べた。


19年度事業では、重点事項として指定団体の共販体制の維持強化、生乳の安全・安心や安定した風味等の取組、生乳需給安定のための基盤対策、理解醸成活動の推進を軸に取組を展開した。


このうちコロナ関連では、牛乳消費支援をはじめ、生活者へ酪農の意義等を伝える広告掲載、高頻度での需給情報連絡会を開催や関係者への感染予防の呼びかけ等を実施した。

「2019年度は123団体に4.7億円補助」――中酪の災害総合対策緊急支援事業

2020-07-10

中酪が2019年度に実施した畜産経営災害総合対策緊急支援事業では、大雨や台風に被災した酪農家の支援として、施設等の復旧と非常用電源等整備の支援へ123団体に4.7億円を補助した。中酪ではまた、被災酪農家の生産再開を補完的に支援する「生乳需要維持のための災害対応要領」を3月に制定。激甚指定の災害被害及び指定団体から報告があった被害が対象で、予算規模は総額3千万円。4月1日より適用している。

「規制改革推進会議、農林水産分野11項目など答申」――畜舎建築基準緩和へ法律案整備

2020-07-10

規制改革推進会議は7月2日、農林水産分野に関して農協改革の着実な推進など11項目を盛り込んだ答申を安倍晋三首相に提出。このうち畜舎等の建築基準の規制緩和に関しては、5月に専門部会が決定した中間取りまとめの実現に向け、所要の法律案を整備する旨を明記した。


畜舎建築基準の見直しをめぐっては、今後新制度を利用して新築・増改築する際はA基準(ソフト基準と現行法に準じたハード基準)、またはB基準(ソフト基準と新ハード基準)を選択可能としているが、今答申では法律案の整備と並行し、「同法立案に含まれるソフト・ハード基準の具体的な内容について、中間取りまとめの内容実現のための検討を行い、結論を得る」と明記。農水省に対しても「総務省の協力も得ながら、同法立案に含めるか否かにかかわらず、消防法に基づく各地域の規制実態を調査し、これに基づき畜産業の国際競争力の強化を得るために規制の見直しを行う必要があるか検討する」としている。


このほか答申では▽農業者の成長段階に応じた資金調達の円滑化▽農業用施設の建設に係る規制の見直しについて▽スマート農業の普及促進▽農協改革の着実な推進――等を規制改革項目として盛り込んだ。

「農水省、特定家畜伝染病防止へ周知呼びかけ」――指針全面改正

2020-07-10

農水省は7月1日、同日付で特定家畜伝染病防疫指針が全部改正されたことを受け、消費・安全局長名で各都道府県知事宛てに通知を発出。同指針の関係機関・団体への周知、地域一体となった特定家伝病の発生予防、まん延防止措置の迅速かつ円滑な実施を求めた。


通知では、口蹄疫や牛疫をはじめ、牛肺疫、豚熱、アフリカ豚熱等に関する特定家畜伝染病防疫指針を改正したことを記載。また、それらの疾病の発生予防及びまん延防止措置の実施に当たっての留意事項についても、本通知をもって改正したことを周知している。

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