全酪新報/2021年1月1日号
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「2021年度の農水省予算2.3兆円」――酪農経営安定対策は前年度同額に

2021-01-01

政府は12月21日、2021年度政府予算案を閣議決定した。農林水産関係予算は0.3%、59億円減の総額2兆3050億円を確保。このうち酪農経営安定対策は今年度同額を計上した。酪農家の省力化に向けた機械導入等を支援する畜産経営体生産性向上対策(旧楽酪事業)は今年度を大きく下回ったが、環境負荷軽減の取組を後押しするエコ酪事業は継続で基本的な枠組みにも変更はない。-詳細は全酪新報にてご覧ください-

お断り=本記事は1月1日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「第3次補正、バター在庫の出口対策に17億円」――国産需要拡大の取組み後押し

2021-01-01

高水準にある脱脂粉乳・バター在庫の出口対策として、農水省は2020年度の第3次補正予算で「国産乳製品需要拡大緊急対策事業」(16億9千万円)を新たに措置した。新型コロナの感染拡大の影響で業務用乳製品需要が減退するなか、不需要期において今後さらなる在庫の積み増しが懸念されることから、乳業者団体等が国産需要拡大に向け新たな業務用需要に対して脱粉・バターを活用する取組を支援する。


事業は肥育牛経営改善等緊急対策(175億8200万円)の内数で実施。補助率は2分の1(事務費は定額)、輸入品の使用部分を国産に置き換え需要拡大を図る取組等を想定している。

「中酪、処理不可能乳防止へ対策」――加工処理の平準化など実施

2021-01-01

中央酪農会議は12月18日に開いた理事会で、12月以降の飲用不需要期に備えた対応方針を決めた。生産量の上振れに対して業務用需要減の影響は未だ大きく、新型コロナの感染拡大により予想以上に生乳需給が緩和する可能性があることから、関係者間の情報共有や脱脂粉乳・バター等向け生乳の抑制対策等を図り、処理不可能乳の発生防止に取り組む考えだ。


需給対応の基本的な方針は、①需給見通しの精度向上と業界内での共有、②脱粉・バター等向け生乳の抑制対策、③指定団体・全国連の連携等の強化――の3つ。①では、乳業者も含め全ての関係者が出来る需給対応を行うよう対応する。


②のバター等向け生乳の抑制対策では、理解醸成事業の枠組みで指定団体による牛乳等の無償提供等を支援する事業を緊急的に実施する(予算額5千万円)。このほか、乳業者における生乳使用率の向上等を通じた抑制の推進、業界関係者による消費喚起対策等に取り組む。


また、③では生産生乳の完全処理に向け、需給リスクの偏在化へ対応するため、12~3月の4カ月間を対象に平準化の取組を実施。指定団体ごとに各月で基準数量を設定し、その数量を上回った脱粉・バター等向け生乳数量のうち、平準化すべき数量を算出して補てん金を助成する。


平準化補てん金の単価は「当該広域指定団体の前年度当該月のプール乳価」から「当該広域指定団体の当該月の脱粉・バター等向け乳価」を差し引いたもの。同取組の財源は2億円。中酪の2020年度の酪農理解醸成等事業、広域生乳流通合理化事業に係る節約分等で充当するほか、一部財源を指定団体に「1㌔当たり0.12円」の拠出を要請するが、基本的には指定団体の既存財源で対応する方向で検討している。


関東、近畿が牛乳無償提供


中酪は関東生乳販連と近畿生乳販連と共催で、フードバンクを通じて生活困窮者を対象に牛乳を無償提供する。両地域とも200㍉㍑の牛乳5040本で、関東は12月24日、近畿は1月5日に納品予定としている。

「全酪連・1~3月期配合飼料、1㌧当たり3900円値上げ」――主原料相場の大幅上昇で

2021-01-01

全酪連は12月18日、1~3月期の牛用配合飼料価格を前期(10~12月期)に比べ、全銘柄平均1㌧当たり3900円値上げすると発表した。2期連続で価格が上昇している。中国の旺盛な輸出需要の増加により主原料のトウモロコシや大豆粕のシカゴ相場が大幅に上昇。為替は円高推移を続けているが相場の上昇分を吸収しきれなかったこと、海上運賃も引き続き強含みでの推移が見込まれているなどを要因としている。


哺育飼料価格は脱粉やホエイなど国際乳製品相場の高止まり推移に大幅な動きはないことから据え置きとした。


また、JA全農も18日、同期の配合飼料価格を全国全畜種総平均1㌧当たり3900円値上げすると発表した。改定額は地域別・畜種別・銘柄別で異なる。

「新年特別企画・安全安心な生乳生産に向けて」

2021-01-01

牛乳は栄養価が高い一方で大腸菌等にとっても繁殖しやすいため、生産現場では搾乳手順の徹底等に細心の注意を払うとともに、乳牛へのストレス低減や衛生維持により乳質向上に取り組むなど安全安心な生乳生産に努めている。今号では㈲井出種畜牧場(静岡県富士宮市)、彦洲牧場(愛知県半田市)、黒木牧場(宮崎県小林市)、3名の酪農家に良質な生乳生産にかける思いやポイントを聞いた。-詳細は全酪新報にてご覧ください-

まきばの四季⑨「丘からの冬景色」――酪農家・佐藤博久(秋田県鹿角市)

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新年を迎え気持ちも新たに引き締めよい一年にしたいと思います。結局、昨年のうちにはコロナ禍は収まらず、医療崩壊を危惧するニュースが毎日放送されています。早く安全なワクチンの接種ができる時がくることを願っています。このほか天候不順や混迷の出来事が多く、本当に早く過ぎた一年でした。


写真は牧場東側の元放牧地だった丘からの牧場全景ですが、12月初めに降ったこの雪が消えそうで消えず、そのまま根雪になってしまいました。


私は雪深い新潟県長岡市に生まれ、3歳の時家族とともに当地へ。当時の記憶はないがなぜか最近は郷愁を感じ、ふる里に行ってみたいとふと思うことがある。子どもの頃のお正月は楽しみで、何もない貧しい時代ながらも、手作りのごちそうや新潟風のお雑煮を食べたことを思い出す。小学校までは片道6㌔。今思えば遠かったが、それが普通だと思って毎日歩いて通った。


当時、親はいろんな面で子どもにひもじい思いをさせまいとしていたんだと、あとからしみじみと感じることがあった。そして自分もそうでありたいと心がけてきました。


自分たちの子育ての時代はまだ機械も少なく(買えなくて)、毎日多忙だったが、それでもふりかえれば楽しい時期でもありました。そして地域の牛飼い仲間と語らいながら、ともに牛飼い人生を歩んできました。


今、時代の流れとでもいうのでしょうか、ひと口に酪農家といっても、規模拡大した大型経営と一般的な家族経営など、様々な経営形態が存在するようになりました。私としては拡大することは好まず、家族で働ける現状規模がベストと思ってきました。


一年ほど前だったか、酪農誌のコラムに、今、日本の平均的規模の酪農家は牛乳だけでは採算が厳しい状況にある、そんな一節がありました。


これを読んだとき「今を的確に表現しているな…」と思いました。実態として、家族経営の牧場の数は減り続けていて、問題が深刻化しているのを感じています。


以前から、規模拡大しなければ酪農は生き残れないと言われてきましたがそれでは本当に悲しい。というのも、採算が合わない(儲からない)産業は繁栄しないし、儲からない仕事は自然消滅することは歴然です。当然、関連産業の繁栄もなくなるからです。


これから先も、平均的規模の酪農家が牛乳生産だけで生活できないとすれば問題で、それは避けたい。


日本各地には地域に根差した形の酪農が、まだあります。採算さえ合えば、小さくても中規模でも、専業でも複合でも、今ほどまでに減ることはなかったと思う。規模の大小を問わず、様々な形態の酪農家がそれぞれの地域に存在し続けることが可能であれば、農村社会の存続、地域活性化、人口の流出・減少防止につながるし是非そうであってほしい。


時評は専門家にお任せすることとして、酪農家の立場としては、ゆとりある家族経営が各地に多数存在し、さらに収益性の高い大型経営も点在するというのが未来の日本の農村であってほしい。


全国の生乳生産量だけでは見えない農家形態や戸数の変動は引き続き注視していきたい。(毎月1日号掲載)

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