全酪新報/2021年7月20日号
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「おがくず不足で価格上昇、敷料利用酪農家に影響」――北米需要増、輸入材減少で

2021-07-20

農水省・畜産振興課は7月9日、各地方農政局や関係団体等に対し、敷料として利用されるおがくずの価格上昇等を踏まえた対応に向けて課長名で通知を発出した。昨夏から続く北米における住宅需要増などに伴う輸入木材の輸入量減少や価格上昇等を受け、地域によってはおがくずの不足や価格上昇が酪農経営に影響を与えている。今後、入手が一層困難となる見通しから、通知では中央畜産会が作成した代替敷料に関する事例集やマニュアルの周知・活用を求めている。-詳細は全酪新報にてご覧ください-

お断り=本記事は7月20日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「配合原料、7月現在は穀物価格やや低下」――海上運賃、昨年の倍以上

2021-07-20

農水省飼料課が公表している7月現在のデータによると、トウモロコシの国際価格(シカゴ相場)は1ブッシェル当たり6㌦台中盤で推移。今年4月末には中国の需要増等を背景に約8年振りに1ブッシェル当たり7㌦を超え、配合飼料価格は4期連続値上げ、通常補てんも20年度第4四半期に8期振りに発動するなど酪農経営への影響が懸念されているものの、7月現在の価格はやや下がった状況となった。一方、海上運賃は船腹需要増により、昨年と比べて2倍以上も上昇していることもあり、引き続き動向には注視していく必要がある。


7月現在のトウモロコシの国際価格は1ブッシェル当たり669㌣(1㌧当たり264㌦)。昨年9月以降、一時は1㌧当たり400㌦後半まで上昇していた大豆油かすは1㌧当たり300㌦中盤で推移している。


穀物原料の価格は、やや下がった一方、昨年5月は1㌧当たり40㌦を下回っていた海上運賃は1㌧当たり81㌦で推移。円高傾向だった為替相場は、直近では円安傾向で1㌦当たり111円程度で推移しており、引き続き配合飼料価格への影響が懸念される。

「中酪、20年度都府県向け増頭奨励金8億3千万円、3034頭対象に」

2021-07-20

中央酪農会議はこのほど、都府県の中小酪農経営の乳用牛増頭を支援する増頭奨励金、「生産基盤拡大加速化事業」の20年度実績を公表した。中央畜産会からの補助により、都府県の86団体、3034頭を対象に8億3428万6千円の補助金を交付し、都府県の生乳生産基盤の強化を図った。


同事業は、畜産クラスターに基づく増頭分へ交付するもので、都府県の成牛飼養頭数120頭以下の中小規模経営が対象。期首から期末までの間で、市場から初妊牛を導入・増頭した際、1頭当たり27万円を交付する(1経営体60頭を上限)。


20年度実績のうち、対象となった頭数を地域別でみると、九州が最も多く985頭。次いで、関東702頭、東北423頭、中国261頭など、各地域が事業を活用した。都府県の生産基盤強化に向け、今年度も増頭奨励金は引き続き実施する方向で、20年度第3次補正予算でも132億5800万円(肉用牛分含む)の予算を確保している。奨励金単価や要件に変更はない。


このほか20年度は、中畜からの補助により「酪農経営改善対策事業」も実施。農協や農協連等が行う性判別精液・受精卵を活用した乳用後継牛の確保、和子牛生産拡大などに要する経費を助成した(166団体、補助金額14億9768万4千円)。

「九州南部等で豪雨被害、鹿児島、島根で生乳廃棄」――土砂崩れ等で集乳できず

2021-07-20

7月9~12日にかけて各地で記録的な大雨をもたらした活発な梅雨前線により、土砂災害や河川の氾濫、道路冠水などの被害が発生した。一方、酪農関係では、生乳廃棄(鹿児島、島根)などの甚大な被害が発生した。


九州生乳販連によると、大雨により10~11日には管内で集送乳の遅れが発生。12日には鹿児島県伊佐市において、道路が冠水し、集乳できなかった酪農家1戸で生乳廃棄が発生した。15日現在、集送乳は通常通り行われている。同会では生乳廃棄量など被害状況の把握に努めている。


中国生乳販連によると、島根県雲南市では大雨により、12日にガケ崩れが発生し市道が不通となり、集乳に行けなかった2戸の酪農家で生乳廃棄が発生。2戸あわせて生乳廃棄量は520㌔ほど。道路は13日に復旧し、集送乳は通常通り行われている。


また、同地域では落雷被害も発生。1戸でバルククーラーが故障したため、代替のバルクを手配して対応している。生乳廃棄の有無など、被害状況は調査中。


大雨により管内で交通障害が発生したものの、同会では「生乳を無駄にしないこと」を最優先し、集送乳路線や搬送先の変更など対応に努めた。

「305日乳量、過去最高を達成、分娩間隔も1日短縮」――乳用牛群能力検定成績速報・20年度

2021-07-20 7月20日号記事5-表

家畜改良事業団がこのほど公表した20年度の乳用牛群能力検定成績速報によると、同年度の305日乳量(立会検定、ホルスタイン種)は全国で59㌔増の9818㌔と順調に推移し、地域別でも北海道と都府県ともに過去最高乳量を達成。平均分娩間隔も431日で前年度より1日短縮した。また、クラスター事業等による搾乳ロボットの導入拡大を背景に、自動搾乳検定における全国平均は19年度より96㌔増の1万1175㌔と急速に普及が進んでいる。


20年度の305日乳量のうち、北海道は9851㌔(前年度比80㌔増)、都府県は9752㌔(同14㌔増)で、ともに過去最高値を記録。北海道は2011年に一時前年度の乳量を下回ったものの、それ以外は両地域ともに増加傾向で推移、1989年(平成元年)の全国平均7705㌔と比較すると、大幅に乳用牛の能力が向上している。


立会検定(2回搾乳、ホルスタイン種)における乳量を産次別にみると、初産8783㌔(42㌔増)、2産1万165㌔(91㌔増)、3産1万560㌔(95㌔増)、4産1万534㌔(99㌔増)、5産1万105㌔(79㌔増)。自動搾乳検定や立会検定・3回搾乳など、検定手法の違いにより乳量差等はあるものの、3産から4産にかけて泌乳量は最も高く、その後一定となる傾向は例年と変わらなかった。


なお、立会検定・2回搾乳と比較すると、前年度同様に他の検定手法の方が乳量が高く、タンパク質に関しては3回搾乳が低い傾向にあった。


一方で繁殖成績に関してみると、20年度の平均分娩間隔は前年度より1日短い431日(中央値は405日)。全国的には過去最長だった11年の438日より7日間短縮しているものの、地域別では北海道が425日、都府県が446日と地域間で分娩間隔に差がある状況が長年続いているなど課題は残る。


なお、業界一体となった生乳生産量の増産に向け、性判別精液の普及が急速に進んでいる。20年度は前年度に続き、北海道の方が都府県より僅かに雌雄の生みわけが多い結果となった。


また、産次別の分娩状況について、北海道と都府県をそれぞれみると「産次が進むにつれて双子以上の分娩が増加する傾向で、3産以上は4%程度に上昇」「死産は初産が比較的多く、北海道の死廃率は7.17%と特に高い」「難産は初産が4.58%と最も高く、特に北海道で傾向が顕著。初産牛は体格的に小さいこと、高産次牛は過肥等が要因」など。死産等による損耗率は北海道の方が高い。一方、出生後1週間程度で死亡する子牛を推定した値でみると都府県の方が高い傾向にある。いずれにせよ、泌乳能力や繁殖成績の向上に向け、牛群検定の一層の活用が求められる。

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