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全酪新報/2026年10月20日号
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「飲用不需要期に備え対応可能な「入口・出口対策」の展開を、関係者一丸で生乳需給改善へ」――Jミルク

2026-10-20

Jミルクは10月13日の理事会で「入口・出口対策」の実施に係る具体的な方向性等を決定し公表した。飲用不需要期、特に年末年始の需給対応がさしせまる中、需要期生産を前提とした早期乾乳や全乳ほ育の実施等による入口対策、生乳使用率向上等による出口対策(表参照)など、地域や組織の実情に応じた対応可能な対策、取り組みを展開。脱脂粉乳の在庫削減対策と合わせ、関係者一丸で需給改善を目指す。-詳細は全酪新報にてご覧ください-


10月20日号記事1_表

お断り=本記事は10月20日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「緊急対策金の追加拠出分9千㌧、脱脂粉乳期末在庫計2万2千㌧の削減図る」――脱粉在庫削減対策

2026-10-20

13日にJミルクが開いた記者会見では、26年度における脱脂粉乳の在庫削減対策(酪農乳業需給変動対策基金)の対象となる対策数量を報告。当初対策分の1万3千㌧に加えて、今年10月から緊急対策金として実施する追加拠出分としてさらに「9千㌧」を対策数量としたことを明らかにした。当初の対策分と合わせ、26年度末時点で計2万2千㌧の脱粉在庫削減を図る。


生産者と乳業者による㌔15銭の拠出を財源に実施中の在庫削減対策については、6月に緊急対策金として追加で㌔15銭、計30銭の拠出を求める方針を決めた。今回の追加拠出分9千㌧の内訳は、飼料向けに転用する「第1実施対策」として4500㌧、輸入調製品との置き換えや輸出向け等を対象とする「第2実施対策」を4500㌧と設定した。


10月2日公表のJミルク需給見通しによると、脱粉在庫削減対策における当初の対象数量分1万2千㌧を反映した期末在庫量は9万7556㌧。今回の追加拠出分9千㌧も含めた期末在庫量は8万8556㌧(試算)としている。


期末在庫の見通しについて、渡辺裕一郎専務は「過去10年間における脱粉・バター等向けの処理乳量でみると、21年度のコロナ禍の時よりも、今年度末にかけての方が処理必要量は多いと見込まれている。これから業界の中でも情報交換と共有を密にしながら対応していきたい」との考えを示した。

「生乳生産は上期減少も直近増加、飲用牛乳等向けは3.2%減と低迷」――26年度上期用途別販売実績・中央酪農会議

2026-10-20

中央酪農会議が10月16日にとりまとめた用途別販売実績によると、26年度上期(4~9月)の受託乳量は344万6852㌧で、前年同月比0.5%減。年度上期全体でみると北海道と都府県ともに前年同期を下回っているものの、増産に向けた生乳生産と夏場の長雨等の影響から直近月は増加傾向で推移。26年度の生乳生産は0.5%増の見込み(Jミルク需給見通し)もあり、年度下期は増加に転じていくものと思われる。需要面は低迷が続く飲用牛乳等向けが3.2%減とさらに減退、脱脂粉乳・バター等向けも増加傾向で推移している。


各年度の上期の受託乳量は25年度346万3855㌧(前年同期比1.3%増)、24年度341万8175㌧(同0.5%減)、23年度343万4407㌧(同5.4%減)。コロナ禍の需給緩和から一時は生産抑制へと舵を切ったが、新酪肉近に基づき長期的な増産を目指す方向としたことから、24年度に底を打ってからは再び増産へ向かっている。


26年度上期の受託乳量のうち、北海道は202万5010㌧で0.3%減、都府県は142万1842㌧で0.8%減。北海道は微減しているが、25年度上期が好調だったことから傾向としては増加基調で推移。都府県は関東(0.1%増)、東海(0.6%増)の2地域で上回った。


一方で需要面は、飲用牛乳等向け143万944㌧で3.2%減。20年度上期はコロナ禍の巣ごもり需要もあり166万7081㌧だったが、23年度上期153万2787㌧、24年度上期148万6201㌧、25年度上期147万7916㌧と年々需要が減退中。


このほか、はっ酵乳等向け21万7056㌧で0.8%増、液状乳製品向け64万2663㌧で0.7%減、チーズ向け22万9462㌧で6.9%増。


他方で、脱粉・バター等向けは、92万6727㌧で2.0%増。21年度上期(89万5840㌧)をピークに23年度上期までは減少してきたものの、24年度上期に増加に転じ、以降も大きく増加。不需要期の加工処理や積み増している脱粉在庫への影響が懸念される。


10月20日号記事3_表

「武部新氏(北海道)が農相に就任、食料安保の確保推進、国産脱脂粉乳用いたプロテイン開発など需要拡大の重要性強調」

2026-10-20

武部新氏(たけべ・あらた、衆議・北海道12区、56歳)が10月15日、農相に任命された。辞任した簗農相の後任。同日の就任会見で武部農相は「農業は大きな転換期を迎えている。農業構造転換を図りながら、食料安全保障の確保を推進していく。これまでの経験や知見を存分に活かし、現場の声に耳を傾けながら全力を尽くしたい」と意気込みを語った。


酪農乳業の課題である脱脂粉乳在庫に関しては「生産者と乳業メーカー、そして国も応分の負担をしており、全ての関係者が協力しながら、対策を行っていかなければならない」と強調。関連して需要拡大の重要性も指摘。世界的なプロテイン需要の高まり、プロテイン価格上昇や原料となるホエイの不足にも言及し、「国産脱粉を使用したプロテインの商品開発を行うメーカーもあり、国産脱粉を使った新商品開発をしながら需要拡大を図る努力も必要だ。乳業メーカーと協議しながら、需要拡大に努めたい」と述べた。


その上で「いろいろなステークホルダーが脱粉在庫問題にしっかりと危機感を持って、皆で知恵を出し合ってどのように活用していけるか、関係者と協議していく」と話した。


農業の担い手確保については「高齢により農業をやめる方がとても増えているなか、若い方に『農業をやりたい』と思ってもらうことが大事だ。様々な政策を組み合わせ、若者が農業にチャレンジし、継続できるよう、しっかりやっていきたい」との考えを示した。


武部農相の父・勤氏は、01年4月から02年9月まで、小泉内閣で農相を務めた。親子2代での農相就任に関して「父が農水大臣を務めた時はBSEが発生し、食の安全・安心に対する消費者の関心が高まった。安全・安心な食料を安定供給するために農業生産基盤を守ることが重要。親子2代続けてではあるが、大臣として努めていきたい」と述べた。


10月20日号記事4_画像

農水省や文科省の副大臣等を歴任。自民党では農林部会長などを務めた


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