全酪新報/2025年12月10日号
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「畜産クラスター事業、成牛舎・搾乳施設も支援再開へ、国産飼料基盤立脚を要件化」――25年度補正予算

2025-12-10

25年度補正予算で実施する畜産クラスター事業では、前年度比215億3800万円増の534億3800万円(所要額)を計上。従来の収益性向上のメニューとして、国産飼料基盤に立脚した上で、酪農向け牛舎整備の支援を再開。機械導入時の増頭制限は撤廃した。また、新たに新規就農やアニマルウェルフェア(AW)、鳥獣害防止など、持続性を高める取り組みも対象に拡充。牛舎の補改修等家族経営も活用しやすいメニューとした。-詳細は全酪新報にてご覧ください-

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お断り=本記事は12月10日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「総合経済対策策定へ議論、畜産クラスター事業など生産基盤の維持・強化を図る対策盛り込む」――自民党

2025-12-10

自民党は12月5日、東京・永田町で畜産・酪農対策委員会を開催。26年度畜産物価格および関連対策決定へ、議論を開始した。簗和生畜産・酪農対策委員長は畜産クラスター事業における酪農向けの再開や、新たに経営の持続性を高める取り組みも支援対象に加わったことに言及。「こうした政策を総合的に進める中で、我が国の畜産・酪農の経営基盤を守り、未来ある若者たちが展望を抱いて意欲を持ちながら経営できる環境を作るべく、しっかり議論をしていきたい」と語った。


会合では、まず畜酪委員会幹部・党農林議員が、12月1日までに実施した都府県の生産現場との意見交換の概要を報告。11月29~30日には宮崎と鹿児島の肉牛農家を視察、生産者と意見交換。1日には、都府県のうち岩手、栃木、鳥取、熊本4県とWEB意見交換会を開き、酪農家や酪農協の組合長らと意見を交わした。


宮崎・鹿児島では、補給金及等単価の適切な算定、新規参入や経営継承のための補助事業の創設、酪農ヘルパー要員確保に向けた支援などを求める声があった。


都府県とのWEB意見交換会では、乳価値上げまでのタイムラグがあるとして、所得減少時、緊急的に補填できる支援を求める声が上がった。また、需給緩和で脱粉在庫対策が必要となった際の国による機動的な対応、機械価格上昇も踏まえた飼料生産における柔軟な機械導入支援などを求める声があった。


5日の会合では、日本酪農政治連盟、JA全中など生産者団体が要請。その中で酪政連の柴田輝男委員長は、依然生産資材が高止まり経営を圧迫、戸数減少がこれまで以上に大きくなっており、酪農業の崩壊につながりかねない局面にあると懸念を表明。その上で補給金単価の適切な設定や牛乳・乳製品の消費拡大施策の実施、酪農ヘルパー待遇改善奨励金制度の拡充等や、脱粉対策について引き続きの支援を要請した。

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自民党本部で開かれた

「小野田大臣も牛乳消費呼びかけ」

2025-12-10

現職の大臣間で牛乳消費拡大を呼びかける流れが広がっている。12月2日には、小野田紀美経済安全保障担当大臣が記者会見の中で牛乳の消費拡大を呼びかけ、地元岡山県産のジャージー牛乳を飲み干す一幕があった。


会見の冒頭、小野田経済安保相は総合経済対策等について報告後、鈴木憲和農相が11月21日の定例会見で牛乳の消費拡大を呼びかけたことに言及し、「今回、鈴木農相からお声がけいただいたが、私からもお願いがある」として、コップに入った牛乳をまずはひと口。生乳の需給について「例年、寒さが増す季節になると牛乳消費は極端に落ちる。消費されない分はヨーグルト等の乳製品に加工されるが、近年はその需要も振るわない状況。牛乳の安定供給を図っていくためには、牛乳、ヨーグルトの需要回復が急務だが、まずはそのことを知ってほしいという思いから、今回牛乳を飲ませていただいた」と説明した。


その上で「私自身も普段から牛乳を飲んでいるが、あえてこの場でも率先して牛乳を飲み、ヨーグルトを食べることで酪農家の皆さんを応援していきたい」と話し、残った牛乳を飲み干すとともに牛乳消費の拡大へ理解を求めた。


茂木外相や平口法相も牛乳をアピール


12月3日には、茂木敏充外相が「牛乳消費拡大のお願い」とする動画を公開。冬場は牛乳需要が落ち込むことを説明するとともに、地元栃木の名産品であるレモン牛乳もアピール。SNS上では多くの消費者が賛同する反応を示した。


また、5日にも平口洋法相が記者会見で、地元広島県産の牛乳を飲んで消費を呼びかけた。


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地元岡山県産のジャージー牛乳を飲む小野田経済安保相

「基本対策委員会を初共同開催、酪農情勢や気象など研修」――全酪協・全酪連

2025-12-10 12月10日号記事4_隈部会長近影

全国酪農協会と全酪連は11月27日、都内で「令和7年度酪農基本対策委員会」を共同で開催した。全国酪農協会会員などを対象とした講演研修として気象予報士の今井春花(さくら)氏、農水省牛乳乳製品課の平田裕祐課長補佐による講演が行われた。(右:隈部会長)


冒頭、主催者あいさつした隈部洋会長は、近年の猛暑を踏まえ、暑熱対策の重要性に言及。「今年6~8月の日本の平均気温は、平年を2・36℃上回る観測史上最高を記録した。特に近年は異常気象が当たり前のこととなり各地で想定していなかったような自然災害が多発している。1年中自然を相手にする我々酪農家にとって、乳牛の暑熱対策など非常に大きな影響を受けている」と強調し、「本日の講演会を経営のヒントに役立ててほしい」と述べた。


講演会では、テレビ朝日の朝の番組「グッド!モーニング」に出演する今井氏が「気象キャスターが教える!災害から身を守るためのサイン」と題して講演。実際の放送日の気象状況を再現しながら、天気予報を見る際のポイントを解説した。続いて平田課長補佐が「酪農をめぐる情勢」について講演。当面の生乳需給状況等について説明した。


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東京・平河町の都市センターホテルで開かれた会合。オンライン含め約80名が参加

「飲用不需要期の見通し厳しく、各地の乳製品工場の加工処理能力にも課題」――農水省・牛乳乳製品課平田課長補佐

2025-12-10

牛乳乳製品課の平田課長補佐(生乳班長)は、年末年始から年度末にかけての生乳需給環境について「平坦ではない」との見通しを示した。全国酪農協会が全酪連と共催で開いた酪農基本対策委員会で講演した中で言及したもの。


平田班長はJミルクのデータをもとに、過去需給が大きく緩和した令和3年の年末から4年度当初にかけての状況と、今年度の状況を比較。その上で「今年4~6月はすでにその時期をかなり超えた水準まで脱粉に仕向けられ、処理し切れるかどうかであるとの危機感を当時、関係者から聞いていた」と説明。


さらに「その状況が年末年始を中心に続く見通し。年度末は、昨年より改善するように見えるが、Jミルクでは牛の頭数が減少するため3~4月の乳量が比較的少なくなると見ており、その予測が前提だ。牛の頭数が予想通り減らない場合、年末年始と同様、年度末も需給環境が平坦ではないと見込まれる」との見解を示した。


需給環境が厳しさを増す一方で、乳製品工場の老朽化、閉鎖等により、加工処理能力が不足している現状に言及。「今年3月は近年で最高に乳製品仕向けが増えたが、全国的にみると、乳製品による需給調整のキャパシティが不足してきている。少し時間がかかる話ではあるが、加工施設の整備により、そもそもの加工キャパシティを拡充していく必要性も強く意識しており、令和6年度補正予算から脱粉、バターなどの加工施設整備に対する補助事業を措置している。すでに、全酪連北福岡工場の機能を福島県郡山市に移す際、事業を活用されるということだが、需給調整の要となる各地の基幹施設について、長期的な視点で施設をどう維持していくのかということも検討が必要だ」と述べた。


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