乳滴/2026年1月20日号
牛乳の価値
NHK連続テレビ小説「ばけばけ」を毎日楽しみに見ている。小泉八雲(ラフカディオハーン)と妻トキの明治時代には珍しかった国際結婚の話。物語と直接関係ないが、トキの父親が牛乳配達の仕事をしていたと知り、当時の牛乳の価値を調べてみた。
明治15年頃、牛乳1合(約180㍉㍑)は5銭程度だった。当時のかけそばが1杯1銭程度なので、かけそばが5杯食べられる値段だった。
当時の1円を現在の貨幣価値に換算すると3万円程度。明治時代のコップ1杯の牛乳は現在の感覚だと1500円程度で、庶民が口にすることはなく、薬用もしくは富裕層の飲み物だった。
今思えば筆者が幼少の頃、明治生まれの祖父が「牛乳をもっと飲め」と言っていたが、このような時代を過ごしていたからこそ牛乳の価値を大切に思っていたのであろう。
現在はどうか。1㍑パック牛乳を仮に250円とすると1合45円。代々木駅近くの立ち食いのかけそばが1杯430円なので、かけそば1杯で約10杯の牛乳が飲める。
生産者を始め関係者の努力で、当時の牛乳とは比較にならない程品質が向上しているにもかかわらず、かけそば基準でみると価値は50分の1に。
時代背景が違うとは言え、現代の牛乳はもっと高く評価されるべきだ。









