乳滴/2026年10月1日号
喜びとは裏腹の
お彼岸の畦で今年もヒガンバナが咲いた。例年この頃には疾うに終わっている稲刈りだが、8月末からの長雨で機械が入れない状態が続いた。そんな立毛状態の稲に隠れて、今年は赤い花が目立たなかった。
わが家はだいぶ前にコンバインを処分して以来、収穫・乾燥はカントリーエレベーターに委託しており、好天続きになることを祈りながらの順番待ちだ。念のため電話で聞いたら「早生品種から順に収穫してますが、なにしろ雨続きなので…スミマセン」とのこと。
近所の諸先輩方は収穫機・乾燥調整機一式を持っており、わずかな晴れ間をついて収穫、それでも夕方に雨が降りだしたりと丸一日作業できる日はほとんどなく、なかなかはかどらない。
こうした中、日照不足でレタスなど野菜高騰の報道があったが、悪天候で収穫が減るので、たとえ店頭価格が倍になっても農家が儲かるわけではない。太陽と大地のめぐみを収獲する喜びとは裏腹の、自然とともにある農業の厳しい部分だ。
長雨そして9月21日に関東沖を通過した台風25号で、洪水・土砂災害が発生。印旛沼の堤防の決壊はその後も冠水が長引き復旧作業が進まない。浸水した農地、農機の報道が痛ましい。個人の努力を超える天災に対し、手厚い支援策が必要だ。









