乳滴/2025年9月20日号
脱炭素にブレーキ?
トランプ政権が発足して8カ月。この間、相互関税で世界経済を震撼させたが、脱炭素への動きにも変化があった。
就任早々、気候変動問題への国際的な枠組みであるパリ協定からの「再離脱」を表明したトランプ氏は、化石燃料増産によるエネルギー価格引き下げを目指している。一方で、脱炭素投資を見直す動きがある。
国内では大手商社の洋上発電事業からの撤退、鉄鋼会社の脱炭素関連投資額の半減や化学メーカーのバイオエタノールによる基礎化学品の製造開始の先送り。世界的に見ても米国、欧州、豪州などでグリーン水素計画の停止、撤退などの報道がある。
現政権下では、この傾向は変わりそうにないとの見方はあるが、次の大統領選は3年後。来年11月には中間選挙があり、なりゆき次第では別の展開もありうる。前回、第一次トランプ政権もパリ協定から離脱したが、次のバイデン政権が再加入した経過がある。
脱炭素投資は短期的には企業の負担になるが、技術革新につながるという考え方もある。酪農業界のメタンガス問題についても、取り組みには相応のコストと技術が必要だが、メタンガス削減による飼料効率向上がもたらす生産者への利益と環境問題への対応が、あわせて実現する日が来るかもしれない。









