全酪新報/2025年11月10日号
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「脱粉在庫削減対策発動へ、2026年1~3月に実施、年内に対象数量決定」――Jミルク
脱脂粉乳在庫が増加している状況・見通し等を踏まえ、Jミルクは11月4日の理事会で、今年度新設した「酪農乳業需給変動対策特別事業」における乳製品在庫対策の発動を決めた。対象品目は脱粉で、期間は26年1~3月。年内に戦略ビジョン推進特別委員会を開き、事業者への要望調査などを踏まえて対象数量等を決定するほか、26年度の実施の可否も検討する。-詳細は全酪新報にてご覧ください-
お断り=本記事は11月10日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。
「総合経済対策策定へ議論、畜産クラスター事業など生産基盤の維持・強化を図る対策盛り込む」――自民党
自民党は11月6日、党本部で食料安全保障強化本部、総合農林政策調査会、農林部会の合同会議を開き、政府が近く策定する総合経済対策について、農林関係の重点事項案を示した。国産飼料の生産・利用拡大や安定確保の推進をはじめ、畜産クラスター事業など生産基盤の維持・強化を図るための対策も引き続き講じる方針としている。
議論に先立ち、冒頭あいさつで宮下一郎総合農林政策調査会長は「まさに農業は大転換期を迎えており、(この総合経済対策は)農業構造転換集中対策期間の本格的スタートの対策予算でもある。そういう点も加味していただき、しっかりとした要望ができるよう活発な議論をお願いしたい」と述べた。
総合経済対策では食料安保の確立に向け、①農業構造転換集中対策②過度な輸入依存からの脱却③生産者の急減に備えた生産基盤の再構築④国民一人一人の食料安全保障の確保に向けた食料システムの確立⑤「総合的なTPP等関連政策大綱」に基づくTPP等対策等――の5つを柱に整理。
飼料生産などを後押しする政策に加え、次世代の担い手育成・確保、農業高校や農業大学校の施設整備、野生鳥獣の捕獲強化等を支援する。また、合理的な価格形成の実現へ、食料システムの各段階のコスト構造の調査やコスト指標の作成・活用、国民の理解醸成に向けた対策も講じる。
このほか、能登半島地震や25年8月からの豪雨等による被害の復旧・復興対策、鳥インフルエンザ等の家畜伝染病への対応などに必要な予算を要望していく方針。
「25年度上期の生乳生産量前年同期比1.3%増、北海道が好調に推移、はっ酵乳伸長、牛乳は前年並み」――牛乳乳製品統計
10月28日公表の牛乳乳製品統計によると、25年度上期(4~9月、速報値)の生乳生産量は373万4455㌧で前年同期比1.3%増。生産コスト上昇は依然継続しているが、乳用牛頭数の減少を1頭あたり乳量の増加が補う形で生乳生産は伸長、特に北海道で好調に推移している。一方で需要面は、はっ酵乳は概ね伸長、牛乳は前年並み。バターは9.2%増と好調な需要を背景に大きく上回った。
25年度上期の生乳生産量のうち、北海道は218万2542㌧、都府県は155万1913㌧。それぞれ24年度上期の値(確報値)と比較すると、北海道は2.4%増、都府県は0.1%減。前年同期に引き続き北海道は好調に推移しており、都府県も離農が進む一方で微減に留まっている。
需要面については、牛乳は155万4984㌔㍑で0.2%減。このうち業務用は12万7195㌔㍑で2.6%減、学校給食用は15万9365㌔㍑で0.4%増。業務用は、23年度上期に新型コロナの影響等で大きく落ち込み24年度上期はやや回復したものの、25年度上期は再び減退した。
また、加工乳・成分調整牛乳は17万2055㌔㍑で4.8%減、乳飲料は52万3760㌔㍑で1.7%減、はっ酵乳は53万219㌔㍑で0.5%増。このうちはっ酵乳については、23年度上期に大きく減少した反動もあり24年度上期は2.9%増となったが、25年度はさらに上回った。
乳製品生産量は、24年度上期の確報値と比較すると、脱脂粉乳は7万7754㌧で6.7%増、バターは3万7231㌧で9.2%増、クリームは5万9140㌧で0.1%増、チーズは7万3549㌧で前年並み、特にバターは24年度上期の4.6%増に続き伸長。このほか、加糖れん乳は3.8%減、アイスクリーム(乳脂肪分8%以上)は8万1355㌧で2.0%増だった。
「脱脂粉乳増加幅は縮小、はっ酵乳は減少から微増へ」――牛乳乳製品統計・9月
農水省は10月28日、9月分の牛乳乳製品統計を公表。全国の生乳生産量は58万397㌧で、前年同月比0.2%増。生乳生産は1年以上増産が続いている一方、需要面では、8月は1.1%減だった牛乳は微減、2.7%減だったはっ酵乳は微増。2桁以上へ増加幅が拡大していた脱脂粉乳については3.9%増に留まった。
牛乳の生産量は26万9028㌔㍑で0.3%減、需要期の7月は0.9%増だったものの、8月は1.1%減、9月は微減とやや低調に推移。このうち業務用は2万2552㌔㍑で3.8%減、学校給食用は3万4305㌔㍑で2.8%増。業務用は低迷が続くなか、学校給食用は4カ月連続で増加している。
このほか、加工乳・成分調整牛乳は2万8720㌔㍑で4.4%減、乳飲料は8万7761㌔㍑で3.3%減、はっ酵乳は8万5979㌔㍑で0.1%増。はっ酵乳は8月を除き概ね好調に推移している一方、加工乳・成分調整牛乳と乳飲料は低迷が続く。
乳製品生産量については、脱粉は9845㌧で3.9%増、バターは4478㌧で7.5%増、クリームは9699㌧で0.6%増、チーズは1万2856㌧で9.1%増。引合がある国産バターに加え、8月は前年同月並みだったチーズも大きく伸長した。

「日本の畜産ネットワークが鈴木憲和農相を表敬訪問、畜種ごとの情勢等意見交換」
日本の畜産ネットワーク(事務局=中央畜産会)は10月30日、このほど大臣に就任した鈴木憲和農相を表敬訪問。エサ高の問題や酪農ヘルパーをめぐる課題など、畜種ごとに最近の情勢等について意見を交わした。当日は日本酪農政治連盟の柴田輝男委員長をはじめ、畜産関係7団体、14名が出席した。
意見交換で鈴木農相は「水田政策がかなり影響している面もある。畜産酪農のために早く先を見通せるようにしたい」と畜産対策について言及。その上で「現場の人手不足をはじめ、高病原性鳥インフルエンザなど家畜伝染病も増えているため、課題感を持って対応していく。また、物価高で和牛も厳しい状況にあると思うが、そういうこともよく認識して取り組んでいきたい」との考えを示した。
鈴木農相は、農水省職員を経て政界に転身した国会議員で、農林水産政策を中心とした政策立案に携わり、これまで自民党農林部会長代理等の要職を歴任。表敬訪問に出席した中畜の姫田尚副会長が農水省消費・安全局総務課長を務めていた際には、職員として宮崎県で発生した口蹄疫、東日本大震災への対応に当たった。姫田副会長は「丁寧に現場を歩いておられるので、農家のこともよく分かっている。前向きに、積極的に取り組んでいただきたい」と期待感を示した。

酪政連の柴田委員長など14名が出席した
「水田を活用した飼料用米等を生産・利用する農家等へのアンケート調査、回答期間を1ヶ月延長」――農水省
10月1日号掲載の通り、農水省は水田を活用した飼料用米、イネWCS、飼料作物(以下イネWCS等)を生産・利用する畜産農家、耕種農家等へのアンケート調査を実施中だが、当初10月末としていた回答期間をひと月延長した。27年度以降の水田政策見直に向け現場の意向、課題等意見を求めている。二次元コード(左図)または農水省HPより回答可能。
対象は、▽イネWCS等を利用する畜産農家(全畜種)▽水田活用の直接支払交付金を活用してWCS用イネなどを生産する耕種農家および畜産農家▽地域再生協議会。
飼料課は「アンケート開始後、生産者から『いま収穫シーズンで手一杯だから、アンケートに回答する暇がない』との声も聞こえてきた。より多くの方の意見を反映させるため、今回アンケート期間を1カ月延長した。ぜひ現場の意見を届けてほしい」と改めて協力を呼びかけた。









