乳滴/2026年10月10日号
象徴的店舗の閉店
5月半ば、半世紀近く地元の人々の生活を支えてきた総合スーパーが建て替えのため閉店した。四十数年前は地域に大型店舗がなかったため、開店してから地元民の生活は劇的に便利になった。
私自身、何度買い物に行ったのか数え切れない。買い物以外にも、数十年前は姉弟でスイミングスクール、母はテニススクールに通っていた。数年間だけではあるが、アイススケートリンクも営業していた。近年は姪がよく映画を観に行っていた。そのように生活に密着していた店だった。
運営会社が2度代わって店舗名が2回変わっても、近隣に大型商業施設が複数開業しても、建物が老朽化しても、地元民にとっては変わらず象徴的で特別な店舗だった。最終日の閉店セレモニーに多くの人が集まったことからも分かる。
後で知ったことだが、閉店セール期間に合わせて開店当時の懐かしい周辺の風景や店内の様子、その後の移り変わりなどを記録した写真が展示されていたらしい。見ておけばよかったと後悔している。
今や写真は気軽に何百枚、何千枚と撮影できて、膨大な量のデータを簡単に残すことができる。自然の景色とは異なり、街の風景は変わりやすい。気になる風景があれば、たくさん撮っておこうと思った。









