全国酪農協会からのお知らせ
政策提言の実現目指して全国の酪農協等の地域酪農生産の活性化事業を支援―全国酪農協会
全国酪農協会が実施している地域酪農生産活性化対策支援事業は、酪農危機打開のために同協会がこれまで3回発表した政策提言の実現を目指すために、地域の生産者(組合等)自らの活動を推進するのがねらい。
同協会では2008年の飼料価格高騰を契機に全酪連、酪政連、日本ホルスタイン登録協会の4団体で酪農研究会を組織。第1次の政策提言「日本酪農の持続的発展のための提言」(09年3月)及び第2次提言「多様で持続的な発展のための制度政策とは」(10年8月)を発表。昨年、さらに第3次提言となる「日本酪農危機打開のための緊急提言」を発表し実現に向けて政府に対する要請活動やシンポジウムなどを行ってきた。
同提言では、政府に対して要請すべき4項目と生産者が自ら実施すべきとした7項目の計11項目の課題を挙げた。このうち、生産者自らが取り組むべき課題については、同協会が1億円の取り崩し型の基金を造成。09~11年度の3年間に地域酪農生産活性化対策支援事業(第1次基金事業)として、全国の酪農協・農協等(会員並びに酪農共済取扱い団体)が提言に沿って実施する事業に助成してきた。
その後、さらに取り組みを推進するために、同様に1億円の基金を造成し、13~15年度の3年間に第2次基金事業として実施している。実施内容等の事業の運営は、基金事業諮問委員会において決定している。
また、政府に対する要請事項4項目については、農地を荒廃から守り、自給飼料生産を振興するための農地直接支払制度の導入や酪農所得補償のための経営所得安定制度の法制化などを盛り込んでおり、実現を目指して引き続き政府等に要請している。