乳滴/2025年4月1日号
成果主義、加速するか

4月1日、新年度の始まりとともに、各社・各団体の入社(会)式が行われる。リクルートワークス研究所の大卒者求人倍率調査(25年度)によると、大卒求人倍率は1.75倍、前年比0.04ポイント増加と年々高くなっている。
氷河期世代が就職活動していた2000年は0.99倍。近年がいかに売手市場であるかが改めて読み取れる。優秀な人材確保のため、初任給を大幅に引き上げている社があるのは報道の通りで、ユニクロなどを運営するファーストリテイリングの初任給は前年より3万円増額の33万円、生保関係や金融、建設・不動産業界なども初任給が30万円台となる企業も続出しており、コロナ禍前から見ると信じられない数字だ。大手企業を中心に5%を超えるベースアップの報道もあり、初任給とともに若手世代の昇給率が高くなっている。
しかし企業の総人件費にも予算があることから、シワ寄せは40歳~50歳代に、との情報もあり、このことは年功序列型給与体系から成果主義型の給与体系への移行を更に加速させていくだろう。
乳牛の世界では、病気をせず生産性が並以上でなければ牛舎に長く在籍出来ない厳しい「成果主義」の中で命を維持している。そんな彼女達に、人間界はどのように映っているのだろうか?。