乳滴/2024年11月1日号
冬に検討、来夏の暑熱対策
北海道で平年より早く10月20日に初雪を観測。一方、沖縄・九州、西日本等では18日に真夏日となり、福岡では18日に東京は19日に観測史上最も遅かった真夏日を観測した。南北約3千㌔もある日本列島ならではであろうが、温暖化の影響は確実に進行しているようだ。
先日、漁業関係者から聞くと、海面水温の上昇(2~4度)で、魚種の変化が起きており、三陸沖でも暖水系魚種が現れているという。
気象庁によると、今夏(6~8月)の国内の平均気温は、過去30年平均の平年値より1.76度高く、観測史上最高だった昨年と並ぶ酷暑だった。
猛暑は9月も続き、東日本は平年を3.2度、西日本は同3.1度上回る過去最高だった。近年、数十年に一度の豪雨、記録的な猛暑、竜巻注意報等々、「極端な気象現象」が各地で頻発する。温暖化がその要因の一つになっているのだろうが、酪農界にも昨年の酷暑の影響で分娩時期がずれ込んだり、繁殖への影響、乳量の減少となって現れている。
9月のJミルクの生産予測では、昨年並みの暑さを前提に試算されているが、7月見通しから生乳生産量を全国で6万8千㌧下方修正。北海道0.9%増、都府県1.2%減と予測した。冬に向かうが、来夏の暑熱対策を考えるべきだ。