乳滴/2025年3月20日号

野生鳥獣害164億円

2025-03-20 乳滴

本紙連載「野生鳥獣問題を考える」(小林信一静岡県立農林環境専門職大学名誉教授)2月10日号、「シカ頭数30年で10倍」の記事で、小林先生は「日本全体で300万頭のシカがいる」と指摘。さらに「農山村の過疎高齢化、耕作放棄地増加が野生鳥獣を集落に引き寄せ、農地を餌場とするようになったのでは」と問題提起している。


シカ等獣害による現場からの報告として、3月5日に都内で開かれた酪政連総会では、北海道の委員が酪農情勢を報告する中で「自給飼料の最大の敵はシカと熊。最近は冬が暖かいせいか、シカの数が爆発的に増えた。冬眠しない熊も増えている。生産費高騰の問題もあるが、シカと熊の被害は相当キツイ。熊が入った畑のデントコーンは熊のニオイが残るらしく、牛が食べなくなる。さらに問題なのは猟友会の高齢化が進み、人がいないことだ」と、実態を述べた。乳牛のために天候に注意しながら丹精した、せっかくの牧草・飼料が、圃場で危険にさらされている。


なお、令和5年度の全国の野生鳥獣による農作物被害(農水省調べ)は164憶円で、このうち、北海道のシカによるものだけで51億4千万円にのぼる。参考までに都府県で発生したイノシシ被害は36億3千万円。獣害対策は急を要する。

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