乳滴/2024年8月20日号
刈払機の事故
夏は雑草との戦い、刈払機大活躍の季節。作業後の畦畔の爽やかな景観と青草の香りは、刈払機での快適作業の賜物だ。
便利な機械だが事故には気を付けたい。農水省によると22年の農作業中の死亡事故数238人のうち刈払機関連は1人だったが、これを過去に遡ると17年12人、18年6人、19年7人、20年7人、21年11人と推移してきた。
農研機構の安全情報サイト、農作業安全情報センターでは農機の事故状況を紹介しており、刈払機関連では「電気牧柵の下草刈り作業中、エンジンをかけたまま刈払機を地面に下ろし、杭に巻き付いた蔓を取り除いていたところ、回転している刈刃で膝裏を切った」「水田畦畔の草刈り作業中、進入路付近の草を刈っていたとき、脇に盛り土があり、そこに刈刃が当たった瞬間、キックバックを起こし、左足を切った」「排水路の法面を草刈り作業中、雑草の中に隠れていた鋼材に気づかず、刈刃の左側を当ててしまい、刈刃のチップが欠け飛んで、右手首に刺さった」等、紹介している。
どれも似た状況に身に覚えがある気がする。作業場所はたいてい生い繁る草や不整地で、足許が不安定なことが多く、注意散漫になりがちだ。これら情報をよく読んで安全作業を肝に銘じたい。