乳滴/2025年3月10日号
春に始める暑熱対策

この時期に「暑熱対策」と聞くと違和感を持たれると思うが、ここ数年、夏は毎年のように猛暑に見舞われ「異常気象」と言う言葉が当てはまらなくなっていると感じる。
今年の夏もすでに「前年と比較して太平洋高気圧の北への張り出しが強く、梅雨前線の北上が早いでしょう。梅雨入り、梅雨明けとも前年より早く、梅雨明け後は全国的に猛暑になるでしょう」との予報が出ている。前年のような暑さがより早く始まる予報である。
毎年続く猛暑により酪農家も暑熱対策に苦慮しているところである。
読者に対して釈迦に説法にはなるが、乳牛の暑さへの影響は乳量の減少のみでなく、乾物摂取量減少による体脂肪動員がその後の体調、特に繁殖への影響にも及ぶことから、乳量減少以上の経済損失となる。飼料メニューによる対応も勿論必要であるが、ルーメンの発酵熱が体温に及ぼす影響は数パーセント程度とも言われていることから、やはり牛舎環境整備が最重要である。かといってこのような厳しい情勢の中、暑熱対策に向けた大きな投資は躊躇される。
まずは飼槽・給水設備の清掃・点検等。まだ春浅いこの時期から、今ある施設・設備のなかで出来ること、自分の牛舎で対応可能な対策に取り組んで頂くことを願う。