乳滴/2026年6月10日号
腕を磨く楽しみ
35年間、毎年タケノコを掘っている。社会人になってからは、1年間でたった8日ほどだが。
タケノコは芽が黄色くて地表にほとんど出ていないものがいい。それを見つけて掘るのがその季節の楽しみである。しかし、普段農作業をしない自分にとっては大した面積でなくても重労働で、専用の細い鍬ではなく、昔から愛用している幅広で重い唐鍬が体力を奪う。
タケノコは鍬を入れて掘る位置を間違えると、いつまでたっても掘れない。それ故、効率良くかつ美しく掘る術は30年前に習得した。その腕には自信がある。
前年から当年春までの気候がどうであれ、私が掘る竹林は毎年4月15日をピークに前後5日間が質・量とも良いタケノコが勝手に出てくる。ところが、なぜか今年は1週間以上早くピークを迎えた。今までにこのような年はなかった。自然の摂理は分からない。
今年から何か始めようと思い、4月中旬に枝豆の苗を植えてみた。すると、5月半ばには早くも小さな実がなってしまった。恐らく食べられる大きさまで育たない。こちらは自然の摂理とは全く関係なく、腕が悪くて失敗しただけ。その後、播種から始めてみたが、発芽率は低い。土作りから学ぶ必要がある。枝豆作りの腕を磨くという楽しみができた。









