全酪新報/2022年6月1日号
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「農水省、適正な生乳取引推進へ」――ガイドラインなど周知へ

2022-06-01

農水省は5月26日、適正な生乳取引の推進へ、望ましい取引事例など留意点等をまとめた「生乳の適正取引推進ガイドライン」と酪農家向けパンフレット「酪農経営の安定のための生乳取引に向けて」を公表した。牛乳乳製品課は「生乳需給の大切さや契約遵守の重要性など酪農家の取引に関わる要素を総合的にわかりやすく解説した」としている。これらの周知に向けて今後は説明会の開催も予定している。-詳細は全酪新報にてご覧ください-

お断り=本記事は6月1日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「自民党、食料安全保障強化へ提言」――森山氏「農水予算とは別に措置を」

2022-06-01

自民党食料安全保障に関する検討委員会(森山裕委員長)と総合農林政策調査会(江藤拓会長)、農林部会(簗和生部会長)等は5月19日に開いた合同会議で、食料安全保障の強化に向けた提言(中間とりまとめ)案を提示し了承した。新型コロナウイルスの影響や、ウクライナ情勢を踏まえ、飼料等の安定供給も含めた日本の食料安全保障の強化を「喫緊かつ最重要課題」とその重要性を明記した。


24日には取りまとめた提言を金子原二郎農相に手渡した。森山委員長は「食料安保は国家にとって一番重要な課題。農水省予算等とは別で食料安保に関する予算立てをしっかり行い、国民に食料問題への安心感を与えられる政策を推進することが極めて大事だと考えている」と強調した。それに対し金子農相は「これからの新しい時代に関係する大転換期が来たと考えている。この提言に基づき使命感をもって取組んでいく」と答えた。


4月28日に閣議決定した総合緊急対策の着実な実施を第1弾とし、第2弾として既存の通常予算やTPP対策関係予算とともに、新たに『食料安全保障予算』の確保や、食料・農業・農村基本法の検証作業の本格化等を盛り込んだ。


食料安全保障予算の検討方向では、飼料等の価格高騰対策や輸入穀物の備蓄強化、国産飼料の増産を踏まえ「予算の十分かつ継続的な確保と合わせ、次回の経済対策補正予算等に必要な施策・予算を盛り込み、『思い切った対策』として緊急に実施すべき」などと記述している。

「酪農・畜産農家向けに金融支援対策を一覧化」――農水省、活用呼びかけ

2022-06-01

飼料など生産資材の高騰や生乳需給の緩和等により酪農家の経営環境が厳しさを増していることから、農水省畜産局企画課は5月19日、酪農・畜産農家向けの金融支援対策を一覧化し、HP上に掲載した。関村静雄企画課長は「配合飼料価格の急激な高騰など、日々の資金繰りに悩む生産者が増え、融資の相談も増加していると聞く。支援対策を上手く活用してもらいたい」と呼びかけている。


金融支援策のうち、新型コロナ関連では、緊急経済対策として貸付当初5年間は無利子・無担保で利用できる資金といった農業者向け金融支援策を紹介した。


また、公庫など金融機関に対し、需給が緩和している現状を踏まえ、生産抑制により経営に影響が生じた酪農家の償還猶予、資金の円滑な融通等を求める通知(21年12月23日付)も掲載。生産抑制への協力によって生産者が当初の事業計画通り増産を達成できず、コロナで計画通りの償還が困難となった酪農課は実質無担保・無保証人貸付の対象となる旨も記載している。


さらに「原油価格・物価高騰等総合緊急対策」における農林漁業者への金融支援対策等も整理。今回更新した内容は畜産局HPの「畜産農家への支援」から閲覧可能だ。

「乳製品在庫解消が喫緊の課題」日本乳業協会・宮原会長――消費拡大推進へ協力を

2022-06-01

日本乳業協会の宮原道夫会長(森永乳業㈱会長)は5月20日に都内で開いた定時社員総会の主催者挨拶で、資材費やエネルギーコスト等の急騰が生産者と乳業者双方に深刻な影響を与えている現状について言及した。


一方、製品への価格転嫁や乳価値上げには、新型コロナ等の影響で過剰となっている脱脂粉乳在庫の解消が業界共通的に喫緊の課題となっていることから、牛乳・乳製品の消費拡大の取組推進に向け、乳協やJミルクが事業実施主体を務める販路拡大等支援事業(22年度ALIC事業、8億7千万円)に対する一層の協力を求めた。


また、過去最高水準となっている脱粉在庫について宮原会長は「現在、業界の自主対策であるJミルクの酪農乳業乳製品在庫調整特別対策事業の実施に向け基金の造成を行っているところ。乳協としても円滑な実施へ、質問や意見などを伺った上で側面的な支援を行っていく」と述べ、同事業の実施に対して会員乳業へ理解と協力を呼びかけた。

「6月は牛乳月間」――各地でキャンペーン実施

2022-06-01

6月1日の「牛乳の日」を皮切りに、6月の「牛乳月間」にはコロナ対策を講じた上で、各地で牛乳・乳製品の消費拡大に向けた取組が展開される。


このうちJミルクでは、酪農乳業関係者やミルクファンがつながり、互いに感謝の気持ちをSNSを通じて伝え合うキャンペーンを実施中。合わせて、牛乳・乳製品や酪農乳業のSDGsにつながる身近な工夫や活動事例等の共有も目的としている。長引くコロナ禍の影響で以前のような活動を行うことは難しいものの、生乳需給が緩和している現状も踏まえ消費拡大を推進していく必要がある。


6月1日号記事5-図

「牧場で輝く家畜の命」連載⑬瀧見明花里さんの写真エッセイ

2022-06-01
牧場で輝く家畜の命⑬ A

町村農場(北海道江別市)早朝の牛舎

牧場で輝く家畜の命⑬ B

早起きし、特等席で朝陽を眺めている。牛舎にはまだ眠っている牛たちも

時刻は朝4時。まだシーンとした住宅街を出発し、目的地へと車を走らせます。道中の空はピンク色。地平線の下でお日様が待機しています。今日も良い日になりそうな予感。


牧場に到着すると、まだ牛舎の中で眠っている牛さんもチラホラ。外はというと、一頭の牛さんが特等席を陣取って、既に顔を出した朝陽を眺めながら、黄昏ていました。心地よい時間を邪魔してはいけないと思いつつ、その美しい光景に思わずパシャリ。牛さんはお耳でこちらの様子を伺っています。


その場を後にして、一通り撮影をした後に戻ってくると、外には変わらず一頭の牛さんの姿がありました。気に留めずに舎内で撮影をしていると、見覚えのある牛さんが目の前に。よく見てみると外にいるのは別の牛さんで、目の前にいるのがさっき黄昏ていた牛さん。いつの間にかすり替わっていたのでした。まるで間違い探しかのように、難易度の高い問いが出題されて、クスッとしたひと時でした。(全酪新報では毎月1日号に掲載しています)


プロフィール


瀧見明花里(AKAPPLE)


農業に触れるためニュージーランドへ1年3ヶ月渡航。2017年より独立。『「いただきます」を世界共通語へ』をコンセプトに、牛、豚、鶏をはじめとする家畜動物を撮影、発表。家畜の命について考えるきっかけを届けている。


※写真の無断使用はご遠慮下さい

https://photographer-akapple29.com/

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