全酪新報/2024年7月10日号
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「国際酪農比較ネットワークが十勝で開催、食の欧米化で消費増大」――酪農品需要はアジアにシフト

2024-07-10 7月10日号記事1_ウィルジコフスキ代表近影

世界の酪農乳業研究者、団体・企業等で構成するIFCN(国際酪農比較ネットワーク、本部・ドイツ)は6月29日~7月2日、「東西酪農の出会い~アジアの酪農・地域に根差し国際視野で考える」をテーマに、帯広市など十勝管内で「IFCN デーリーカンファレンス2024」を開催した。アジアでの開催は今回が初めて。一般公開した最終日は関係者約200名が集結。内外の酪農関係者や研究者らによる報告や総合討論等を通じ、酪農乳業の現状や課題など相互に学びを深め、将来への展望を探った。(右:ウィルジコフスキ代表)-詳細は全酪新報にてご覧ください-


7月10日号記事1_画像

お断り=本記事は7月10日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「世界の酪農は家族経営が中心」


――IFCN代表 インタビュー㊤

2024-07-10

デーリーカンファレンス・オープンデー(7月2日)終了後、本紙を含む報道機関はIFCNのルーカス・ウィルジコフスキ代表へ共同インタビューを実施した。ウィルジコフスキ代表は日本の酪農家へのメッセージとして「どの国の酪農を見ても家族経営が中心にある。その維持・発展には、経営管理という観点で、世界の知識を蓄積し、経験を積み重ねていくことが重要。当然、地域やミルクサプライチェーンといった関係者との協力も必要だ」と話した。また、飼料代の高騰などは、世界規模で類似した課題を抱えていると語った。概要を紹介する。


私は約13年間IFCNに勤務し、昨年6月より代表を務めている。今日のオープンデーには、日本の生産者、組合、乳業メーカー、関係組織などにも参加いただき、国内外で200名を超える方々にお集まりいただけたことは初めての経験だ。


音更町のよつ葉乳業十勝主管工場や、鹿追町の牧場、㈱M―Queen'sを訪問したが、品質を重視し、しっかりとインフラ整備されていたのが印象的だ。全体的に非常に高い基準を設定・達成して、それを伸ばしていこうという姿勢がうかがえた。また、経営者を含め、働いている方が前向きに仕事をしていたのも、印象深い。


酪農の課題については、日本も海外の酪農家も似たような問題を抱えている。例えば飼料代の高騰で、その部分をどのように縮小させるかは、どこの国でもひとつのテーマだ。


労働力不足も、それぞれの国で悩んでいるのが実情。やはり適正な賃金での雇用が重要で、日本においては海外からの労働力を上手く活用していくことも方策だと思う。また、規模拡大に向けた投資と資金確保を継続的に、タイムリーに行わなければならないのも課題ではないか。


どの国の酪農を見ても家族経営が中心にある。日本の酪農家の皆様へ、これまで様々な国々を訪れ酪農家と話した私からの提案だが、家族経営としてやっていくためには、経営管理が大切だ。企業主のような形で、酪農をいかにうまく経営していくか。学ぶことを忘れてはいけない。


また、地域やミルクサプライチェーンの中での協力の精神も経営をよくするためには重要だ。今後はさらに一層視野を広げ、海外も範囲に知識を収集し、経験を積み重ねていくことでいずれ経営を向上させることにつながると思う。

「乳用牛への黒毛和種の交配状況2期連続で4割を下回る、性選別も右肩あがりで推移」――F1交配率・1~3月期

2024-07-10

日本家畜人工授精師協会はこのほど、2024年1~3月期(第1四半期)における乳用牛への黒毛和種の交配状況(F1交配率、速報値)を公表した【図】。全国での交配割合は38.6%で、前期比1.3%減、前年同期比4.4%減とそれぞれ下回り、前期同様に2期連続で40%を割って推移。北海道と都府県ともに低下傾向で推移するなか、特に都府県は直近数年間で最も交配割合が高かった23年7~9月期の60.8%と比べ、今期は53.8%と大きく下回った。また、全国での性選別精液の交配割合は22.9%で前期比1.8%増、前年同期比2.2%増。右肩上がりで推移しており、直近でみても最も値は高い。


交配率のうち、北海道は26.7%(前期比0.9%減、前年同期比3.9%減)。都府県は53.8%(1.8%減、5.0%減)で、北海道と都府県ともに低下傾向で推移している。


このうち都府県を地域別に見ると、東北40.3%(前期比0.6%増、前年同期比3.7%減)、関東53.2%(1.7%減、5.6%減)、東海64.3%(4.3%減、3.7%減)、北陸53.8%(4.6%減、5.7%減)、近畿66.0%(1.2%減、2.4%減)、中四国76.6%(1.6%増、6.6%増)、九州65.8%(1.4%減、3.6%減)。東北と中四国を除き全体的には交配率が低下傾向で推移するなか、前期や前々期に特に上昇幅が大きかった東海と北陸は顕著に低下した。


7月10日号記事3_グラフ

「取引先へ商習慣改善を要請、納品期限の緩和等目指す」――日本乳業協会と会員乳業メーカー

2024-07-10

日本乳業協会は6月28日、会員乳業メーカーがそれぞれ、今後行われるスーパーなど取引先事業者との秋商品等の商談の中で、牛乳・乳製品等のチルド流通食品の商習慣改善へ協力を求めていくと発表した。産業やサプライチェーンの維持に向け、納品期限の緩和による出荷許容延長等を目指す。


乳協では昨年、「種類別 牛乳」を対象に商習慣の現状を把握するためのアンケート調査を実施。「納品先からの納品期限は製造日起算の非常に短い納品期限で要請されている」「数量の確定発注のタイミングが非常に短いため、見込み生産となり、かつ欠品回避のために多めの数量を生産せざるを得ない」「日付逆転、複数の賞味期限品の納入が許容されない」という状況が浮き彫りとなったことから、▽納品期限を賞味期限の2分の1とする▽納品リードタイムの確保▽発注の適正化――の3点を取引先側に求める目標として整理した。


3月26日には、食品ロス削減に向けた取り組みの推進へ所轄行政官庁に対して要望書を提出。流通業界5団体にも目標達成へ協力を要請する文書を発信している。


乳協では、会員各社が取引先へ協力を求めていく内容について「単に乳業メーカーの一方的な権利主張ではなく、将来にわたっての産業・サプライチェーンの維持という社会課題解決が目的」と説明している。

「事務次官に渡邊毅氏、畜産局長には松本氏が就任」――農林水産省

2024-07-10

農水省は7月5日付で、渡邊毅大臣官房長を農林水産事務次官とする人事を公表した。横山紳事務次官は退職の上で農水省顧問(非常勤)となる。また、同日付の人事のうち畜産関係では、農林水産審議官に畜産局長の渡邉洋一氏、後任の畜産局長には農産局農産政策部長の松本平氏が就任した。


渡邊事務次官は08年に生産局畜産部食肉鶏卵課長、19年に生産局畜産部長を歴任。松本畜産局長は16年に牛乳乳製品課長など、それぞれ畜産関係の要職を歴任している。

「企画課長に廣岡亮介氏、振興課長に冨澤宗高氏、飼料課長に金澤正尚氏が就任」――農林水産省・畜産局人事

2024-07-10

7月5日付の人事異動のうち畜産関係では、畜産局企画課長に畜産局飼料課長の廣岡亮介氏、畜産局畜産振興課長に国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構本部事業開発部ビジネスコーディネーターの冨澤宗高氏が就任。また、これまで牛乳乳製品課で課長補佐(生乳班)や乳製品調整官を歴任している大臣官房付兼内閣官房内閣参事官(内閣官房副長官補付)の金澤正尚氏が、新たに飼料課長として就任した。


このほか畜産局の関係では、総務課長に企画課長の木下雅由氏、食肉鶏卵課長に大臣官房政策課上席企画官の伊藤大介氏、競馬監督課長に経営局協同組織課長の姫野崇範氏がそれぞれ就任した。

連絡先・MAP

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所在地 〒151-0053
東京都渋谷区代々木1-37-2
酪農会館5階
電話番号 代表(総務部):03-3370-5341
(業務部・共済制度)
     :03-3370-5488
(指導部・全酪新報編集部)
     :03-3370-7213
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