全酪新報/2022年8月20日号
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「2023年度農水予算、飼料の生産拡大等支援」――持続可能な農業を推進

2022-08-20

自民党は8月18日、党本部で総合農林政策調査会と農林部会の合同会議を開き、2023年度農林関係予算概算要求の重点事項案について議論した。酪農関係では、国産飼料の生産拡大や安定供給、温室効果ガス削減の取り組み等に対する支援策を盛り込んだ。輸入飼料や肥料など、資材コストが全農業的に高騰している現状を受け、23年度当初予算では食料安全保障の確立と持続可能な農林水産業の推進を軸に予算要求を行っていく方針。-詳細は全酪新報にてご覧ください-

お断り=本記事は8月20日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「加工原料乳2021年度分のナラシ発動1㌔2.31円」――財源確保へ必要額を要求

2022-08-20

2020年度分に引き続き、21年度分も加工原料乳生産者経営安定対策事業(ナラシ)が発動することが分かった。コロナ禍の需給緩和を背景とした脱脂粉乳・バター向けやチーズ向けの増加等が要因。21年度の加工原料乳の全国平均取引価格が、過去3年間の全国平均取引価格(補填基準価格)を下回ったことから、その差額の8割に相当する「1㌔当たり2.31円」を交付する。


一方、今回の発動によりこれまで積み立てられた基金の財源がほぼ無くなるとの見込みから、牛乳乳製品課は「ナラシが酪農経営のセーフティーネットとしてきちんと機能するよう、必要な額を予算要求していく」との考えを示した。


同事業は加工原料乳向け乳価が需給変動等により低落した場合の酪農経営への影響緩和を目的に、生産者と国が1対3で拠出し造成した積立金から補填するもの。昨年14年ぶりに発動し、今回で2年連続の発動となる。


21年度の補填金単価は、18~20年度の全国平均取引価格を基に計算すると、この3年間の平均値に当たる21年度の補填基準価格が「83.61円」。21年度の全国平均取引価格は「80.72円」で、基準価格との差額は2.89円。その8割のため補填金単価は2.31円となる。対象数量は約342万㌧、発動額は約79億円(うち国費は59億円)。


21年度の加工原料乳向け乳価低落の背景について、牛乳乳製品課は「生乳生産が増加基調の中、コロナの影響で需要が減少し、需給が緩和した結果、生乳が相対的に乳価の低い脱粉・バター向けやチーズ向けへ仕向けられたこと。さらに、在庫が積みあがる中で乳業との加工原料乳の取引価格が低下したこともあり、20年度よりもさらに下落した」と説明した。


21年度分の補填金は指定団体等からの申請、ALICの承認を経て、10月以降より順次加入している酪農家へ交付される予定となっている。

「新農相に野村哲郎氏が就任、食料安保が重点課題」――自給飼料基盤の強化が必要

2022-08-20

第2次岸田改造内閣が8月10日に発足し、新農相に野村哲郎氏(参院・鹿児島、78歳)が就任した。同日夜に農水省講堂で就任記者会見に臨んだ野村農相は、取り組むべき重点課題として食料安全保障(以下食料安保)の強化を掲げた上で「実現には様々な困難があると思うが、食料安保の強化へ農水省全体で取り組んでいく。私なりに精一杯努力を重ねていきたい」との考えを強調した。畜産・酪農については、輸入飼料が高騰している現状から自給飼料基盤の強化を推進する必要があると指摘するとともに、酪農家の経営継続に向けて対応を検討していく意向を示した。


就任会見で野村農相は、長期化するウクライナ情勢等を背景とした国際的な食料需給のひっ迫、飼料・肥料など生産資材が高騰している状況について触れ、食料安保の重要性を指摘。「絶対にやらなければならないことで、それをしていかないと国内農業の生産基盤は弱体化していく」と警鐘を鳴らした。


その上で、食料安保強化に必要な予算の具体的な内容に関しては、党の「食料安全保障に関する検討委員会(森山裕委員長)」の中で検討を重ねていると説明。それに基づき、省としても制度設計や予算確保に当たっていくとの認識を示した。


また畜産・酪農においては、高騰する輸入飼料への対策が喫緊の課題だとして「トウモロコシを中心とした配合飼料価格が高騰し、酪農経営も大変窮屈になっている。輸入乾牧草も倍に上昇しており、規模拡大をして、輸入飼料に頼っていた酪農家が一番痛手を被っている」と述べ、自給飼料基盤強化推進の重要性を強調した。


一方、需給緩和や高水準が続く脱脂粉乳在庫の問題、生産コストの急上昇など厳しい状況下にある酪農に対し、野村農相は「農産物で唯一価格を決められるのが酪農。まずは自分たちで交渉し、できるだけ引き上げる努力をすることが大切だ。それでも赤字となれば国でも(対応を)考えなくてならない。今後どうしていくかまだ決めていないが、酪農家を守り、搾った生乳を一滴も捨てないで経営を続けていける方法を農水省も十分検討しなくてはならない」と述べた。

「農水副大臣に野中厚氏、勝俣孝明氏が就任」――大臣政務官に角田氏と藤木氏

2022-08-20

8月10日の第2次岸田改造内閣の発足に伴い、政府は12日に開いた臨時閣議において、各省の副大臣と政務官の人事を決定。そのうち農林水産副大臣には野中厚氏(衆・比例北関東ブロック、45歳)と勝俣孝明氏(衆・静岡6区、46歳)が就任した。


また農林水産大臣政務官には、角田秀穂氏(衆・比例区南関東ブロック、公明党、61歳)と藤木眞也氏(参・比例、55歳)がそれぞれ就任した。

「酪政連が危機突破へ緊急特別集会」9月7日開催――自民党本部で

2022-08-20

酪政連(佐藤哲委員長)は9月7日に、都内で「酪農危機を突破するための全国酪農民緊急特別集会」を開催する。飼料高騰等の生産コストの上昇など厳しさを増す日本酪農の現状を強力に訴え、酪政会など農林関係議員へ一層の支援を求める。新型コロナの感染拡大に配慮し、緊急特別集会は200人規模とする方針。集会は12~14時まで自民党本部8階の大ホールで実施。その後、地域ブロックごとに要請を行う。

「2022年上半期の農林水産物・食品輸出実績13.1%増」――過去最高記録、牛乳・乳製品は粉乳等好調で2割増

2022-08-20

農水省が8月5日に公表した22年上半期の農林水産物・食品の輸出実績によると、1~6月累計の輸出額(少額貨物含む)は6525億円で、前年同期比754億円、13.1%増(図)。外食需要の回復やEC販売等の新たな販路への販売が堅調だったこと等を背景に、上半期としては過去最高の輸出額を記録した。このうち牛乳・乳製品については、ベトナムを中心に東南アジアで育児用調整粉乳の輸出が拡大したことに加え、香港等でアイスクリームやその他氷菓が好調に推移。輸出額は140億3100万円で、23億円、20%増と大きく伸長した。


牛乳・乳製品の輸出額を品目別でみると、育児用調整粉乳は67億円(対前年同期比10%増)、アイスクリームは36億6千万円(同14%増)で、これらが輸出額の大半を占めている。また、LL牛乳は9億6千万円(同15%増)、チーズは5億2千万円(同25%減)。LL牛乳は香港が最も多く、次いで台湾、シンガポールなどに輸出している。チーズは台湾への輸出が多かった。


このほか畜産物については、牛肉213億8300万円(5.2%減)、鶏卵39億3400万円(46.9%増)、豚肉10億7800万円(14%減)、鶏肉7億8100万円(1%増)だった。

「2021年度食料自給率、カロリーベースは1ポイント上昇38%」――生産額ベースは低下

2022-08-20

農水省は8月5日、2021年度の食料自給率等を公表。カロリーベースの自給率は小麦・大豆の作付面積や単収の増加、コメの外食需要の回復等を背景に、20年度より1㌽上昇の38%となった。一方、畜産物の自給率(重量ベース、概算値)を見ると、豚肉や鶏肉は低下したものの、牛乳・乳製品は生乳生産量の増加により63%と2㌽上昇。牛肉も2㌽上昇した。


なお、生産額ベースの自給率は国際的な穀物価格や海上運賃等の上昇により、畜産物の飼料輸入額及び油脂類等の原料輸入額の増加したこと、肉類や魚介類の輸入単価上昇、コメや野菜の国産単価の低下等により、4㌽低下の63%となった。

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