全酪新報/2023年3月1日号
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「都府県酪農家8.4%減、全国で離農が加速」――コスト上昇の影響大きく、中酪・指定団体別出荷戸数調査

2023-03-01

中央酪農会議が2月28日に公表した指定団体別出荷農家戸数によると、2023年1月時点で指定団体を通じて出荷している全国の酪農家戸数(沖縄県酪農農協を含む)は、前年同月比809戸、6.8%減の1万1113戸。出荷戸数の減少は4%台で推移していたが、22年度は近年の1.5倍以上にまで減少幅が拡大。特に都府県では「8.4%減」と大きく下回るなど例年より離農が進行している実態が明らかとなった。生産コスト上昇が酪農経営に与える影響は大きい。-詳細は全酪新報にてご覧ください-

お断り=本記事は3月1日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「関東・東北、生乳検査体制を集約」――指定団体間の統合は全国初、検査費低減に

2023-03-01

㈱生乳検査センター(栃木県宇都宮市、菊池一郎代表取締役社長)は2月21日、都内で第1回臨時株主総会を開き、検査料金の設定など全ての議案を了承・決定した。同社は生乳検査体制の統合・集約化を目的に関東生乳販連と東北生乳販連が共同出資し、昨年11月30日に設立した。指定団体が連携して生乳検査を集約したのは広域指定団体制度発足後、初めて。スケールメリットにより、コストの低減や検査内容の充実化を図り、検査サービスの安定的な提供を目指す。4月1日より業務を開始する。


東北地域では岩手県畜産協会が2007年度から東北全域の検査を受託。関東地域は08年度より関東生乳販連が内部組織として生乳検査所を運営していたが、21年2月に農水省生産局長通知「生乳流通体制の合理化の総合的な推進について」の発出を受け、両会の管内15都県の生乳検査を集約。関東販連の検査施設を継承・拡充する形で新会社を設立した。


総会の冒頭、菊池社長は「酪農家の皆様の期待に応えられるよう、正確で信頼性の高い検査を低価格で供給することに傾注するとともに、繁殖成績や乳質向上等に寄与することを目指す」と強調した。


23年度の検査予定数量は147万㌧。検体数としては、配分ローリー検査41万件、依頼検査12万件、員外検査1千件、牛群検定検査112万8千件を計画している。


このうち、現行で東北は1㌔15銭、関東は1㌔14銭で行っている配分ローリー検査は、今回の集約で㌔13銭に圧縮される見込み。PAG検査も検体数増加による精度向上等が期待される。

「野村農相、乳製品入札は脱粉以外で」――22年度残り枠は別品目で配分

2023-03-01

野村哲郎農相は2月24日の会見で、WTO協定に基づくカレントアクセス(生乳換算13万7千㌧)に沿った乳製品の国家貿易制度について言及。1月末時点で生乳換算12万7千㌧分の乳製品が落札済みであることを説明した上で、残り1万㌧の枠数量に関して「(在庫が高水準な現状を踏まえ)脱粉は入札にかけない。1万㌧の枠はバターやホエイ、バターオイルなど脱粉以外の乳製品で行っていく」との考えを強調。脱粉の輸入枠750㌧のうち、3月末までに残り429㌧を入札予定としていたが、品目の振り分けは今後検討していく考えを示した。

「牧場で輝く家畜の命」連載㉒瀧見明花里さんの写真エッセイ

2023-03-01
牧場で輝く家畜の命㉒ A

村上牧場レプラ(北海道せたな町)の
ブラウンスイス「キナコ」

牧場で輝く家畜の命㉒ B

「ダイズ」初登場は22年8月1日号

モコモコの冬毛で、ちょっと丸っとしたように見えるダイズちゃん。数ヶ月前までは、近寄るなオーラを放っていましたが、最近では自ら歩み寄ってきてくれる変わりっぷり。毎日のお世話のおかげで、随分と人に慣れてくれた様子です。牛たちとも仲良くやっているようで、去年に生まれてきた同年代の牛たちと、一緒になって乾草をむさぼっています。


一方、お母さんのキナコはというと、変わらず元気で過ごしています。気がつけば、牧場の中でも十番目にお姉さんになり、すっかり立派な主要メンバーとなっていました。人の子の成長は早いというけれど、牛の子はそれ以上にスピーディーで、時の流れが何倍速にも感じます。キナコのお母さん牛であり、ダイズのおばあちゃんに当たるクッコは、今や、牛群のリーダーです。


次に私がみんなと会うのは、雪が溶けて暖かくなった時。それまで、変わらずに元気でいてね。もうすぐ北海道にも春がやってくるよ!(全酪新報では毎月1日号に掲載しています)


プロフィール


瀧見明花里(AKAPPLE)


農業に触れるためニュージーランドへ1年3ヶ月渡航。2017年より独立。『「いただきます」を世界共通語へ』をコンセプトに、牛、豚、鶏をはじめとする家畜動物を撮影、発表。家畜の命について考えるきっかけを届けている。


※写真の無断使用はご遠慮下さい

https://photographer-akapple29.com/

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