全酪新報/2016年5月20日号

「指定団体制度廃止を撤回」抜本的な改革は求める―加工原料乳補給金制度で規制改革会議が答申、今秋期限に結論

2016-05-20

政府の規制改革会議は5月19日、新たな規制改革項目を安倍晋三首相に答申した。このうち、指定生乳生産者団体制度は、当初の制度廃止案を撤回し、「指定団体制度の是非」や「現行の補給金の交付対象の在り方を含めた抜本的改革について検討」として議論を先送りしたが、今年秋までに結論を出すよう期限を設けた。一方、乳製品国家貿易の運用は今年度中の見直しを求めた。

お断り=本記事は5月20日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「権利も義務も同等に」―農水省の大野高志畜産部長が指定団体制度廃止論に言及

2016-05-20

5月13日に開かれた日本乳業協会の総会後の懇親会の席上、来賓出席した農水省の大野高志畜産部長は、規制改革会議の求める指定団体制度の廃止をめぐる議論について「イコールフッティング(同等の競争条件)という言葉が1人歩きしているが、持論としてそれは権利だけではなく、義務についてもイコールフッティングであるべきだ」と述べた。


また、「指定団体のもつ重要な機能は維持していくのが農水省の基本的なスタンスだが、制度の不断の見直しは必要だ。意見や知恵をいただきながら可能な限り最高の制度にしていきたい」と述べた。

「指定団体制度の存続を自民党農林幹部に強く要請」―酪政連が合同委員会を開く

2016-05-20

酪政連は5月16日、東京・永田町の自民党本部で常任・中央合同委員会を開催し、自民党の農林水産戦略調査会の西川公也会長や畜産・酪農対策小委員会の坂本哲志委員長など農林関係の幹部議員に対し、指定団体制度の存続に関する緊急要請を中心に、畜産クラスター事業に関する採択方法の変更などを要請した。


酪政連の要請を受け、西川会長は規制改革会議の指定団体廃止の提言について「大変厳しいことを指摘されたことは事実。農林関係部会が連名で『指定団体廃止を受け入れられない』と決議したが、決議するということは非常に厳しい折衝になるということ。日本の酪農が後退することがないような結論を得るべく努力する」と述べた。


関連して、葉梨康弘衆議は「指定団体制度を廃止すれば、バター不足や搾乳牛頭数が増加すると誤解されている。しかし、小手先の改革でいいわけではない。生クリーム向け生乳の追加など、補給金制度が大きく変わることに合わせ、あり方をしっかり議論しなければならない」と改革に向けた議論を促した。


また、簗和生衆議は「仮にアウトサイダーにも補給金を交付した時、指定団体機能は維持できるのか。機能が弱体化する恐れがある。しっかりと影響を検討しなければならない」と指摘した。


会合には農水省から伊東良孝副大臣と齋藤健副大臣が出席。伊東副大臣は「大臣以下、指定団体制度を存続のために頑張りたい」、齋藤副大臣は「農水省として、生産者の所得が向上し、生産基盤維持のために取り組む方針はゆるぎない」と強調した。


一方、畜産クラスター事業について、酪政連は家族経営には使いにくい点を指摘。少額の申請に対しても採択するよう求めた。それに対し、西川会長は「改善した方がいい点があるはず。しかし、さばききれないほど非常に希望が多い。どの畜種にも不満はあるだろうが、日本の畜産を前進させたいと考えている」と答えた。

TPP対策中間まとめ「後継牛確保・育成に支援へ」― 自民党畜産・酪農対策小委員会

2016-05-20

自民党は5月12日に畜産・酪農対策小委員会(坂本哲志委員長)を開き、中長期的なTPP対策として検討している肉用牛・酪農の生産基盤強化策の中間取りまとめ案を発表した。乳用後継牛の確保・育成の推進、分業体制の構築・省力化の推進、流通の効率化や公共牧場の機能強化等に対して支援していく方針を示した。秋頃の正式決定を目指し、中間取りまとめの内容をふまえて更なる検討を進めていく。


中間取りまとめ案のうち、酪農関連については「乳用後継牛の確保、飼養頭数の増大による牛乳・乳製品の安定供給が喫緊の課題」と強調。乳用牛頭数減と初妊牛価格が高騰していることから、性判別精液を活用した乳用牛の計画的な確保、地域内で育成体制を構築していく必要があると提言した。


また、労働負荷の軽減、作業効率の向上を目的に、地域内分業体制の構築や搾乳ロボットなど省力化機械の導入の推進。供用期間の延長や子牛の損耗防止等を図り、衛生管理など適切な飼養管理方法の普及・定着が重要であるとする提言を取りまとめた。


さらに、指定団体制度については①乳価交渉の代行②条件不利地域を含む集乳の引き受けや集送乳の効率化③価格の高い飲用乳と低い加工原料乳の調整――など、指定団体が果たしている機能を維持した上で、中間コストや物流コストの削減など生乳流通合理化を進める。また、生産性の高い効率的な乳業工場再編も課題に掲げた。


自給飼料増産対策については、飼料用米等を生産する取り組みの推進に向けて耕畜連携の強化、国産飼料の広域流通体制の構築が有効とする案を示した。


そのほか、公共育成牧場の活用拡大と機能強化、集約放牧技術の導入により、生産コスト減等を図る日本型放牧モデルの推進に取り組むことも盛り込んだ。

「2016年度は生乳生産、増産でスタート」― 4月分販売乳量は北海道2.8%増、都府県は前年下回る

2016-05-20

中央酪農会議は5月16日、2016年4月分の用途別販売実績を公表した。それによると、全国の総受託乳量は60万6498㌧で、前年比で0.8%増加した(前年比は全てアウト、イン修正後の数値)。全国ベースでは、昨年5月以降は前年を上回って推移し、2015年度は3年ぶりに増産を達成した。2016年度も増産でスタートした。しかし、北海道は14年11月から増加で推移している一方、都府県は昨年6~9月に前年を上回ったが、10月以降は減少に転じている。


地域別に見ると、北海道は31万9963㌧で2.8%増。依然として好調が続いている。一方、都府県は28万6545㌧で1.3%減。東北(0.2%減)、関東(0.1%減)、中国(0.3%減)は微減にとどまったが、北陸は4.9%、東海は1.2%、近畿は2.3%、四国は0.9%、九州は4%それぞれ減少した。

熊本県酪連を馬瀬口弘志全国酪農協会長が訪問―「少しでも元気になれば」見舞金を手渡す

2016-05-20

全国酪農協会の馬瀬口弘志会長は5月12日、熊本地震により多くの酪農家と乳業工場が被害を受けた熊本県酪連を訪問し、吉田孝壽会長に見舞金を贈呈した。同協会ではこれとは別に酪農4団体による災害対策酪農団体協議会を通じて、同会並びに役職員、関係会社等からの義援金を贈る。


熊本地震は4月14日に発生した前震以降、地震が頻発しており、16日にはマグニチュード7.3の本震が発生。本震による被害が大きく、多くの家屋が倒壊した。酪農では、牛舎の倒壊により牛が死んでしまう等の被害をもたらした。県酪連の乳業工場の被害も大きく、復旧まで12日間操業停止状態が続いた。


吉田会長は「そういった状況の中でも、役職員一丸となって応急処置し、なんとか復旧できた。森山裕農相には何度も現場を見ていただいている。意欲ある農家が辞めないよう、早く復旧の方針を出してほしい」と話した。


馬瀬口会長は会談後、「心ばかりだが、少しでも元気になっていただきたい」と見舞金を吉田会長に手渡した。

「指定団体制度のありがたさ実感」― 熊本県酪政連の野満洋祐副委員長

2016-05-20

熊本県酪政連の野満洋祐副委員長は、5月16日の酪政連常任・中央合同委員会の席上、このほどの熊本地震について「全国の酪友から温かい支援や激励の電話をいただいた。被災した農家は多く、家に入れない農家もいる。牛の廃用もあった。酪農を続けたいが、迷っている酪農家もいる。全国の酪農家に力を貸していただきたい」と述べた上で「指定団体制度廃止の話があるが、地震で乳業工場が稼働停止した際、指定団体の配乳により全国で助けていただいた。そのことからも、指定団体のありがたさを痛切に感じた」と述べた。

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