全酪新報/2024年1月10日号
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「石川県能登半島地震、被災地断水等の影響深刻」――能登町、珠洲市、穴水町の酪農家、生乳出荷出来ず廃棄

2024-01-10

1月1日に発生した能登半島地震から1週間以上が経過したが、被災地では依然として道路の寸断や断水、停電など深刻な状況が続いている。9日現在、北陸酪連によると石川県の酪農家31戸のうち能登町、珠洲市、穴水町の酪農家12戸で生乳が出荷できず廃棄が続いており、全戸の出荷再開には時間がかかる見通し。-詳細は全酪新報にてご覧ください-


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屋根瓦が崩れた家屋。牛舎屋根(左奥)も穴が空き雨や雪により浸水している状況


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断水の影響により手作業で水を給与

お断り=本記事は1月10日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「農水省、能登半島地震発生を受け対策本部設置」――被害状況等の把握に努める

2024-01-10

1月1日の能登半島地震の発生を受け、農水省は同日に緊急自然災害対策本部を設置した。連日会合を開き、農林水産業における被害状況の把握や食料支援に努めている。5日に行われた対策本部後の会見で、坂本哲志農相は「まずは家畜という命を預かる畜産・酪農に対し、経営体や生産者への支援、あるいは家畜用の水や飼料への支援を急ぐ必要がある。飼料等はそれぞれの農家に少しストックがあると聞いているものの、これも迅速に対応しなければならない」と強調した。


農水省によると、11日時点での石川県における畜産・酪農の被害は、停電1件、断水43件、施設崩壊40件(損壊に伴う家畜被害は3件)、道路損傷27件(うち農場への出入り不可4件、停電、断水の可能性あり)。県施設の堆肥舎や放牧場施設の一部破損などの被害が報告されている。


北陸各県でも多くの畜産関連被害が報告されており、新潟県で採卵鶏の飼料タンクの破損、富山県で鶏舎の敷地内斜面崩落や養豚舎周辺の地盤液状化、畜舎基礎部分の損傷等が発生。


このほか福井県で農地11カ所、農業用施設42カ所、岐阜県において農地1カ所、農業用施設1カ所の被害が確認されている。

「関東生乳販連、現行価格以上で要請」――2024年度飲用向け等乳価

2024-01-10

2024年度の生産者乳価交渉をめぐり、関東生乳販連は昨年12月末までに、飲用向け・はっ酵乳等向けを「現行価格以上」を求める方針で取引乳業メーカーへ要請した。1月9日に同会が開いた賀詞交歓会の席上、菊池一郎会長は乳価交渉について「不需要期の消費動向等々を再確認した上で、生産現場の厳しい現状を消費者や乳業メーカーへご理解いただき、もう少しの値上げをお願いできればと思っているが、慎重な対応を図ろうということで『現行価格以上』でお願いした」と話した。

「平均利用日数0.13日減少、引き続き要員確保など課題」――酪農ヘルパー利用組合実態調査

2024-01-10

酪農ヘルパー全国協会は12月1日、23年8月1日現在の酪農ヘルパー利用組合の実態調査を取りまとめた。それによると22年度における全国の利用農家1戸当たりの平均利用日数は23.96日で前年度比0.13日減。利用日数は年々増加傾向で推移していたが、酪農ヘルパー要員は減少しており、引き続き要員確保と定着が課題となっている。


北海道のヘルパー利用は増加傾向、都府県は減少顕著


23年8月1日現在における調査結果をまとめたもので、利用農家1戸当たりの平均利用日数を地域別でみると、北海道は24・25日で0.22日増加、都府県は23.73日で0.4日減少した。北海道は2021年度に24日を越えるなど増加傾向にある。


全国の酪農ヘルパー利用組合数は、259組合で前年同期より14組合減。このうち北海道は86組合で7年連続増減なし。都府県は14組合減の173組合で、減少傾向が続いている。


利用組合の活動範囲内で営農している酪農家は1万723戸、1利用組合当たり42.1戸で利用組合カバー率は85.1%(前年比1.9%減)。このうち利用組合参加戸数は8843戸(1利用組合当たり34.7戸)。参加率は82.5%で0.3%減少した。


地域別でみると、北海道の利用組合活動範囲内戸数は4781戸で1利用組合当たり55.6戸(利用組合カバー率88.9%)。利用組合参加戸数は4335戸で1利用組合当たり50.4戸(利用組合参加率90.7%)。一方、都府県は5942戸で1利用組合当たり35.2戸(利用組合カバー率82.1%)、利用組合参加戸数は4508戸で1利用組合当たり26.7戸(利用組合参加率75.9%)。


酪農ヘルパー利用戸数は7593戸で383戸減(4.8%減)。うち、北海道は3450戸で139戸減(3.9%減)、都府県は4143戸で244戸減(5.6%減)した。


病気や事故等の傷病時の利用については、22年度末時点で71の互助組織があり、38都道府県の204組合が参加。互助組織は1組織減だった。22年度は1663人が互助制度の対象となり、前年度より13人下回った。


酪農ヘルパー要員数は、1492人、前年比79人減。要員数の内訳については、専任ヘルパーは897人、55人減。臨時ヘルパーは595人、24人減。1利用組合当たりの専任ヘルパーは3.5人、臨時ヘルパーは2.3人。このうち女性の専任ヘルパーは全国で119人、20人減、臨時ヘルパーは85人で4人減だった。


地域別では北海道が691人、9人減。このうち専任ヘルパーは437人(うち女性は66人)、18人減、臨時ヘルパーは254人(うち女性は38人)、9名増えた。他方で、都府県は801人、70人減。このうち専任ヘルパーは460人(うち女性は53人)、37名減、臨時ヘルパーは341人(うち女性は47人)、33人減となった。


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