全酪新報/2020年3月1日号

「搾乳ロボット5年で倍増」北海道農政部フリ・パラ調査――新搾乳システムの普及進む

2020-03-01

北海道農政部はこのほど、2019年2月1日現在の新搾乳システムの普及状況(フリ・パラ調査)を取りまとめた。道内で搾乳ロボットを含むフリーストール牛舎・ミルキングパーラーを導入している酪農家は1551戸で、前年に比べ51戸増。普及率は28.4%と1.8㌽上昇した。また、近年拡大の進む搾乳ロボットの導入戸数は299戸(71戸増)で、約5年で倍増と普及が進んでいる。調査は道内の酪農家5467戸を対象に実施した。

ミルキングパーラーを導入している酪農家は1561戸で42戸増(1.4㌽上昇)、フリーストール牛舎の導入は1610戸で34戸増(1.4㌽上昇)。フリーストール牛舎の導入は一時増加が停滞していたものの、畜産クラスター事業の新規整備等により増加。18年度は普及率29.4%まで上昇している。


フリーストール・ミルキングパーラーの両方を導入している酪農家を地域別でみると、十勝が478戸で地域での普及率41.7%と最も高く、次いで根室368戸(32.9%、釧路261戸(33.9%)と3地域が高い割合を占めている。


一方、経産牛の飼養規模別での導入状況は、ミルキングパーラーとフリーストールは100頭以上の規模で多く、ミルキングパーラーで61.1%、フリーストールで59.4%と約6割が100頭以上の経営体となる。特に導入数の最も多い十勝(パーラー480戸、フリーストール503戸)では、全体の1割以上が経産牛300頭以上の経営体となっている。


2000年には約1割程度の普及率しかなかったパーラーとフリーストールだが、その後着実に普及が進み、現在は3倍まで増加。搾乳ロボットに関しても、05年には導入戸数は100戸に満たなかったが、14年度には150戸。18年度では299戸と5年間で倍増している。


他方で、ミルキングパーラーを型式別にみると、前年と同様にヘリンボーンが451戸(26.4%)と最も高く、次いでパラレルが444戸(25.9%)。そのほか、アブレスト310戸(18.1%)、ロータリー93戸(5.4%)、タンデム92戸(5.4%)などとなっている。


なお、ミルキングパーラーを所有する1561戸中、150戸は増設等により複数の設備を保有しており、そのうち122戸が搾乳ロボットとその他のミルキングパーラー(22戸、1.3%)の2種を保有している。


飼養規模別では、100頭未満の経営においてはアブレストを導入している酪農家の割合が高く、100頭以上300頭未満ではヘリンボーンやパラレルが多い。一方、300頭以上の規模では、パラレルとロータリーがそれぞれ3割を占めている状況にある。

お断り=本記事は3月1日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「増頭奨励金、生産量1割増成果目標に」生産基盤拡大加速化事業――要望調査後、6~7月に割当内示

2020-03-01

2019年度補正予算のうち、都府県の中小規模経営を対象に後継牛の増頭実績に応じて奨励金を交付する生産基盤拡大加速化事業(増頭・増産対策、54億円の内数)では、「交付対象者における生乳生産量を10%以上増加」「取組主体における和牛受精卵移植数の10%以上増加」を事業実施翌年度の成果目標に設定した。今後、3月以降に事業実施主体から要望調査を行い、6~7月には取組主体に対し割当を内示する見通し。交付は20年度内になる。


同事業は、都府県酪農の生産基盤強化を目的に、都府県の成牛120頭以下の中小規模経営(家族酪農)に限定して支援するもの。畜産クラスター計画に位置付けられた取組主体の構成員を対象に、市場から導入した後継牛の増頭した実績に対し、1頭当たり27万5千円の奨励金を交付する。


上限は、1対象者当たり60頭かつ増頭後は120頭までで、24カ月齢以上の乳用雌牛の期末頭数(20年12月末)より、期首頭数(19年12月末)を差し引いた増頭数が交付対象になる。増頭分の確認には牛トレーサビリティ等を活用する方針。


事業の考え方としては、期末時点で期首より自家育成で10頭増、導入で10頭の計20頭を増やした場合は導入した10頭が対象になる(4面に事業のイメージ図)。なお、畜産クラスター事業の施設整備事業を活用して増頭に取り組んでいる取組主体の場合は対象外。


同事業は原則的に、市場から導入した乳用初妊牛を対象とするが、評価委員会などを設立し、市場価格等を勘案した適正な評価を受けた価格での購入ということを示せれば、事業を活用することができる。


2月22日に開かれた酪政連事務局長会議の中で、牛乳乳製品課の金澤正尚乳製品調整官は「全酪連を中心に実施している庭先取引が主体の地域があることも分かっている。しっかり評価していただくスキームを全酪連と調整したい」と話した。


同事業の基金団体は中央畜産会。事業実施主体は現在公募中(3月上旬に決定)。

「エコ酪事業、環境対策の取組引続き支援」――要件など枠組みに変更なし

2020-03-01

2020年度の農林水産関連当初予算では、環境負荷軽減型酪農経営支援事業(エコ酪事業)に今年度同額の63億円を計上。現場の環境対策の取組を引き続き支援する。要件や交付金単価、環境メニューなど基本的な事業の枠組みに変更はない。交付金には9つの環境メニューから2つの実施が必要で、有機飼料生産に取り組む酪農家は追加交付分を上乗せした4.5万円が交付される。


同事業は野菜や果樹、畜産などへの支援策等を1事業に大括り化して支援する持続的生産強化対策事業233億円の内数で実施。対象者の要件は、飼料作付面積が北海道で1頭当たり40㌃以上、都府県は1頭当たり10㌃以上で「堆肥の適正還元の取組」「化学肥料利用量の削減」「農薬使用量の削減」――等から2つメニューの実施が必要。


交付金単価は飼料作付面積1㌶当たり1.5万円。要件を満たすとともに、有機JAS規格に準じた有機飼料生産を行う生産者に対しては、有機飼料作付面積1㌶当たり3万円を上乗せした4万5千円が支払われる。

「熊本で消費者招き酪農女性の集い」――熊本県酪農女性部

2020-03-01

熊本県酪農女性部協議会(飯星美恵子会長)とらくのうマザーズ熊本県酪連(隈部洋会長)は2月20日、熊本市内の熊本県立劇場で第45回酪農女性の集いを開催。酪農家310名と一般生活者345名、合計655名が一堂に会し、8組合の酪農女性によるアトラクション、記念講演、お楽しみ抽選会といった催しを通じて交流を深め、酪農や牛乳に関する理解を醸成した。飯星会長は「熊本の酪農が元気なのは、女性が元気だから。これからも一般生活者との交流を継続し、精力的に展開したい」とコメントした。


熊本県の酪農女性部組織は県内全域23会員にあり、会員数は440名。酪農女性の集いは、酪農家の女性が地域を超えて楽しめる場を作ることを目的に始めたもので、毎年2月に開催しており、第19回から一般生活者を招いて交流を深めている。


主催者挨拶で飯星会長は「恒例のステージアトラクションでは、この日のために頑張ってきた練習の成果を存分に発揮し、1年に1度のステージを一人一人が酪農の素晴らしさと健康であることの喜びを表現して会場を盛り上げていただきたい」と述べた上で「酪農家が結束し、前に向かって頑張っている姿を伝えることで牛乳の消費拡大につなげ、この集いをきっかけに、さらに酪農への理解を深めていただきたい」と呼びかけた。

大槻和夫氏の葬儀しめやかに――多数の関係者が参列

2020-03-01

2月14日死去した大槻和夫酪政連委員長(70歳、茨城県酪連会長、ひので酪農協組合長、全酪連副会長、関東生乳販連副会長)の葬儀が22~23日、茨城県石岡市の石岡地方斎場でしめやかに執り行われた。


葬儀には政界、経済界関係者、全酪連の砂金甚太郎会長、関東生乳販連の菊池一郎会長など関係者ら約1350名が参列し別れを惜しんだ。


告別式で弔辞を読んだ砂金会長は「必ず回復して、日本酪農の将来を語り合えると信じていた。本当に無念でならない。残された私たち、酪農にたずさわる者が悲しみを乗り越え、あなたが酪農にかけた思いを受け継ぎ酪農発展に努めることが使命だ」と生前の功績をたたえ冥福を祈った。最後に菊池会長がお別れの言葉を述べ、大槻氏を見送った。

「初妊価格横ばい、77~87万円」産地情報3月――資源は十分に確保可能

2020-03-01

全酪連札幌支所によると、3月1日現在の初妊牛価格は77~87万円で横ばいで、5~6月分娩が中心。道内外の大型農家の初妊牛導入が続くなか、市場相場は堅調で、庭先相場も同様の傾向で推移すると見込まれる。90~100万円と高値だった前年同月に比べると、今年度はやや軟化している様相にある。一方、資源状況は、各地域とも例年並みかそれ以上と予想されることから十分に確保が可能。ホルスタイン腹は導入しやすい状況となっている。また、育成牛(10~12月齢)は43~53万円、経産牛は50~60万円で、ともに横ばいと見込んでいる。


なお、価格は庭先選畜購買のため、市場購買とは異なる。

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