全酪新報/2020年7月1日号

「都府県の5月の生乳生産、4年8カ月ぶりに上回る」――全国の総受託乳量1.8%増、脱粉、バター、チーズ向け増加

2020-07-01

中央酪農会議がまとめた5月分の用途別販売実績によると、全国の総受託乳量は62万4797㌧で前年同月比1.8%増となり、都府県は2015年9月以来4年8カ月ぶりに前年同月を上回った。北海道は堅調な生産が継続した。用途別では、新型コロナの影響から飲用向け、液状乳製品向けは約6%減だったが、はっ酵乳向けが4.8%増、バター向け、チーズ向けは大幅に増加した。

5月の北海道の受託乳量は34万8244㌧で2.5%増と前回の4月に続いて好調で、累計では前年度より2.9%増。一方、都府県は中国で8.3%増と大きく上回ったこと等から0.8%増の27万6533㌧で、今年度累計でも0.3%増となっている。


市乳類を見ると、飲用牛乳向けは26万5317㌧で5.9%減と4月に続き苦戦。新型コロナの影響からほとんどの地域で下回ったが、近畿は1.3%増、中国は9.1%増と好調だった。一方、はっ酵乳向けは4.8%増の4万3258㌧で前月に引き続き増加傾向で推移。北海道のみならず、関東、東海など都府県においても大幅増で、累計で3.1%増となった。


脱粉・バターについては、18.8%増の17万2740㌧と、余乳処理に対する国の支援事業等もあり大きく上回った。北海道が14万7189㌧で14.6%増、都府県は2万5551㌧、49.9%増と高く、4月からの全国の累計では21.5%増となっている。


また、学乳同様コロナの影響が大きい液状乳製品向けについては、10万2571㌧(6.4%減)。北海道は9万8329㌧(6%減)、都府県は4242㌧(14.6%減)とそれぞれ大きく下回った。このほか、チーズ向けについては、北海道(4万548㌧、14.5%増)が大幅に増加し、都府県(363㌧、27.9%減)の減少分をカバーした結果、4万911㌧(13.9%増)と大きく上回っている。


なお、中酪の受託販売乳量は指定団体を通じて販売した乳量(いわゆるインサイダー)で、実際の生乳生産量を示す農水省の牛乳乳製品統計とは数値は異なる。

お断り=本記事は7月1日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「農水省、コロナ対策への協力に謝意」――乳製品も消費拡大呼びかけ

2020-07-01

江藤拓農相は6月19日の定例会見で、コロナ禍に伴う牛乳・乳製品の需給状況について報告した。4月下旬に開始した「プラスワンプロジェクト」や関係者の消費拡大を呼びかける取組が奏功し、家庭消費が増加したことで生乳廃棄の発生を回避できたと謝意を示した。その上で、今後は過剰となっている脱脂粉乳在庫の解消に向けて「ヨーグルトやアイス、チーズの消費拡大に協力いただき、酪農家を応援していきたい」と述べた。


江藤農相は同プロジェクトの6月上旬半ばまでの成果として「皆様の協力により、家庭での牛乳消費量は約2割、4万㌧増加。生乳廃棄や乳牛淘汰せずに済み、難局を無事乗り越えることができた」と説明した。


また、今後の需給動向について江藤農相は、学乳再開等に伴う飲用向けの不足への懸念を表明。「これまでの需給とは逆の状況になる恐れもあるが、家庭内消費を減らしてくれと言うつもりは全くない」とした上で「今夏の暑さや学乳の再開具合、業務用の回復率など様々な変動要素がある。これからは脱粉の過剰在庫が問題となるため、脱粉を原料とする乳製品の消費に向け、引き続き牛乳・乳製品消費拡大を呼びかけていく」との認識を示した。


また、6月18日には農水省の公式YouTubeチャンネルの中で、牛乳乳製品課の職員が同プロジェクトへの協力により生乳廃棄が発生しなかったことに対する感謝とともに、ヨーグルト等の消費者拡大に理解を求める動画を公開している。

「農産物輸出、第1四半期はコロナ等背景に9%減少」――粉乳は一部地域で大幅増

2020-07-01

農林水産物・食品輸出の一層の拡大に向け、農水省は6月19日、省内で第2回農林水産物・食品輸出本部の会合を開き、20年1~4月の輸出状況や同本部の取組状況などを報告。同期は新型コロナの感染拡大に伴う世界的な外食需要の停滞、旅客便の大幅減便等により輸出額は9%減と全体的には落ち込んだ一方、牛乳・乳製品ではベトナム向け粉乳の増加により23.9%増と大きく増加。また、会合終了後には、4月1日に設置された同本部の本格的な始動に伴い、省内6階の食料産業局内で看板掛けも行われた。


冒頭あいさつで江藤拓農相は、新型コロナの世界的な感染拡大から1~4月の輸出額が落ち込んでいる状況について言及し、「食の安全・安心志向などを背景に、最近では中国やベトナム、台湾等への輸出が増加するなど、明るい兆しも見え始め、コロナの影響にある中、世界の食市場は東アジアを中心に大幅な拡大が見込まれる」と説明。


その上で「我が国における農林水産物等の輸出は農林漁業者の所得向上に直結するものでなければならない。コロナの緊急経済対策などを活用し、現存する商流の維持など輸出拡大に向けた方策により、世界の食市場を獲得し、産業発展に努めていく」と述べた。


農水省によると、1~4月の輸出額は2642億円で対前年同期比9.4%減。4月単月では739億円(10.4%減)と大きく下回ったものの、ベトナムや台湾など一部のアジア地域においては回復傾向で推移。牛乳・乳製品については、ベトナム向け粉乳の増加から71億4800万円(23.9%増)と大きく増加している。


同本部は輸出先国の緩和・撤廃等輸出拡大に向けた課題・対応を目的に19年11月に成立した「農林水産物及び食品の輸出に関する法律」に基づき、4月1日より省内に創設されたもの。江藤農相を本部長として、関係各省とともに、政府一体となった輸出促進を図る。

「全酪連、7~9月期の配合飼料価格を1㌧当たり500円値下げ」

2020-07-01

全酪連は6月22日、7~9月期の牛用配合飼料価格を前期(4~6月期)に比べ、全銘柄平均1㌧あたり500円値下げすると発表した。主原料のトウモロコシ相場の軟化が主要因。


一方、牛用哺育飼料は1㌧あたり1万3000円値上げ。原料のホエイはチーズ生産が世界的に減少し、発生量が減少したため相場は強含みとなっている。加えて為替相場が円安に推移していることが影響した。


JA全農は全畜種平均で配合1000円下げ


JA全農は19日、7~9月期の配合飼料価格を全国全畜種総平均1㌧当たり約1千円値下げすると発表。それぞれ新型コロナを背景に、トウモロコシのシカゴ定期は、3月は370セント/ブッシュル前後で推移していたが、ガソリン需要減少によるエタノール生産の減少に加え、米国産の作付面積が増加する見通しにより低下。大豆粕のシカゴ定期は、3月は㌧当たり330㌦前後だったものの、大豆需要の減退懸念等から軟調な展開となり㌧当たり310㌦台となっている。


また、海上運賃は新型コロナの輸送需要の減少と原油相場は急落等により低下している。なお、改定額は、地域別、畜種別、銘柄別に異なる。

まきばの四季③「暖かく穏やかな初夏」 酪農家・佐藤博久(秋田県鹿角市)

2020-07-01 まきばの四季_3
まきばの四季_3_2

青空に木々の緑がまぶしく輝き、暖かく穏やかな初夏を迎えました(6月7日撮影)。今、多くの地域ではアジサイが咲くと思いますが、あの青い清楚で素敵なアジサイを当地で楽しめるのは7月下旬からです。


長い間アジサイのある庭に憧れていました。特に珍しくもないアジサイですが、それが咲かないとなるとこれは寂しいもので、植えてはみたものの新しい枝は寒さで毎年枯れてしまうを繰り返し十数年が過ぎた(凍害と思う)。山アジサイは咲きますが普通のアジサイはこの地域では厳しいかと諦めていました。


ある年の夏、青森へ出かけたとき、アジサイロードなるものに出会った(六ケ所村の庄内地区と記憶している)。大株で見事に咲いた青色の花がきれいに道に映えていた。そこは酪農地帯なのできっと地元の酪農青年部が植えたのだろうと想像した。牛乳を運ぶローリーも、買い物や学校へ通う子供達もここを通るだろうと、花いっぱいに咲いたこの道をみんなが想像しながら作業したのだろう。挿し木から苗を育て、そこに植えるまでは数年かかったと思う。植える時はみんなでワイワイいいながら楽しく植えたのに違いない。毎年の手入れも欠かさずみんなでと、そんなことをいろいろ想像して、楽しく帰ってきた。


地球温暖化が今ほど話題になる前は、当地では夏もストーブを使わない日は珍しく、太平洋高気圧が居座るとヤマセの東風にさらされたものだった。寒かった。町に出かけてアジサイが咲いているのを見ると「いいな~」といつも憧れていた。


ところが十数年前のある年、ポツンと一個咲いた。うれしかったねぇ。その後、数㌔北寄りの友人の牧場でも咲き出した。そして今では何ごともなかったように庭でアジサイが静かに咲いてくれている。叱られるかもしれないが、少しだけ温暖化がうれしい…。


庭に植えた30年ほどの栗の木は、長い間一度も実らなかったが、3年前からイガグリの中に一個だけパンパンの実が入ったのが落ちてくるようになった(他は萎びている)。ずっと、大きな栗の木がある、ただそれだけだったので、我が家でも栗が実ったことに感動した。


夏にアジサイが咲き、秋は庭で栗拾い。どこにでもある普通の自然な出来事がうれしいのです。(毎月1日号掲載)

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