乳滴/2021年10月1日号
活動再開、試練の時

朗報だ。新型コロナの緊急事態宣言(19都道府県)、まん延防止等重点措置(8県)が9月末で解除された。今回(第5波)ピーク時からすれば各地の新規感染者数は大きく減った。
今まで幾度かあった解除と違うのは、この間にワクチン接種が広まったこと。ブレークスルー感染、ブースター接種の検討など警戒を厳にしつつ、社会経済活動の再開に期待がかかる。感染減と行動規制解除が、牛乳・乳製品需要にプラスに作用してほしい。飲食店への時短要請が緩和されれば外食が活気を取り戻し、業務用需要に弾みがつく。小中学校が本格的に再開すれば給食用需要も動く。もちろん自分としてもしっかり牛乳を飲んでお歳暮も乳製品詰め合わせを贈る。
インバウンド需要にも期待したい。6月の本欄にも書いたがコロナ前の訪日客数は3188万人(2019年1~12月)。去年は411万人と激減し今年は1~8月の累計でたった17万人(いずれも日本政府観光局)と厳しい。滞在期間の長短はあろうが3千万人超の来日は需要への影響も大きい。
政府は感染が下火になっている間に医療体制を点検・整備し、対策を徹底すること。感染者数を増やさず健全な社会経済活動が取り戻せるか、官民あげた国の総合力が試される。