乳滴/2022年8月10日号
水害対策 迅速に

最高気温が体温を超える極端な猛暑が続き、気力・体力の限界を感じ始めていた。何より田畑のためにひと雨ほしいと思っていたちょうどその頃、8月3日~4日にかけて東北、北陸に降った雨は過酷だった。テレビで緊急速報が伝えられ、そのたびに当該地域の雨雲レーダーをスマホで確認すると、豪雨を示す真っ赤な帯が同じ地域にとどまっている。落雷も同じような所に繰り返し発生していることを示していた。線状降水帯だ。国土交通省によれば5日朝までに44河川が氾濫。家屋・農地の浸水、土砂崩れ、道路や橋梁、線路が寸断され、人命も失われた。
関東地域で目にする報道は、ややもすれば外交問題やコロナ関連が多いが、被災当事者にとっては、惨状からの一刻も早い回復が最優先事項になる。復旧には気の遠くなるような手間とカネと時間がかかる。そのための国・自治体の手厚い支援が欠かせない。
本紙バックナンバーを紐解くと、毎年日本のどこかで台風・豪雨(雪)災害が発生している。地球温暖化の影響という説があるが、これは一朝一夕での解決は難しい。一方で、目の前の問題に対処する力、万一災害が起こってしまった際の対応は重要だ。「私たちの国、政府は、本当に頼りになる」と思える水害対策を期待している。