乳滴/2023年1月1日号

新春とはいうものの

2023-01-01 乳滴

暮れも押し迫った昨年末、事務所に「どこに話したらいいか分からないがとにかくあまりに厳しい現状を知ってほしい」という九州の方からのお電話を受けた。おおよそ次のような内容だった。


息子に経営を渡し、組合の理事もだいぶ前におりて現場を離れて久しいが、今の状況はとてもではないけど黙っていられない。今までは真面目に働いていれば生活できたし、借金も返せた。それが今のような厳しい状況になってしまった。乳代はエサ代でなくなってしまい蓄えはとっくに使い果たし、借金で暮らしている。他の酪農家も同様と思うが、この状況がいつまで続くのか。


酪農はもう限界だ。仮に酪農家が減れば困るのはまず消費者。今、牛乳が値上がりしただの、安いほうがいいだの言っているけど、そのうち買いたくても買えない値段になってしまう。酪農家が破産すれば団体もやっていけないし、国にとっても大きな損失になることを認識してほしい。


農業は国の基。特に酪農は草や飼料を作って土地を管理することで、重要な役割を果たしている。国には、もっと真剣に農業のことを考えてほしいのだが…。新年、新春という清々しい言葉とはかけ離れた重苦しい現実の中で迎えた令和5年。今年こそ額に汗して働く人が報われる年に、なってほしい。

連絡先・MAP

一般社団法人 全国酪農協会
所在地 〒151-0053
東京都渋谷区代々木1-37-2
酪農会館5階
電話番号 代表(総務部):03-3370-5341
(業務部・共済制度)
     :03-3370-5488
(指導部・全酪新報編集部)
     :03-3370-7213
FAX番号 03-3370-3892
アクセス JR・都営大江戸線ともに
「代々木駅」から徒歩1分
全酪アカデミー 酪農ヘルパー全国協会 日本ホルスタイン登録協会 GEAオリオンファームテクノロジーズ株式会社 株式会社ピュアライン 株式会社セイワ あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 東京海上日動火災保険株式会社 海外農業研修生募集 相互印刷株式会社 西桜印刷株式会社 警察庁防犯教室

購読お申込み


このサイトに掲載されている記事・写真・図表などの無断転載を禁じます。
Copyright © The Dairy Farmers Association Of Japan. All right reserved.