乳滴/2023年4月1日号
値上げラッシュの中で

昨年から続く食品の値上げが止まらない。原材料や電気代等のエネルギーコスト上昇で値上げの動きが早期に収束する気配は全く見られない。帝国データバンクの調査によると、23年の食品値上げは4月までに1万5千品目を突破する見込みで、値上げ品目の累計は8月にも2万品目を超える可能性があるとしている。
また、同社の調査では足元では「1回の大幅値上げから、複数・小分けにした小幅な値上げ」の傾向が見られるという。コストアップの長期化を見越し、柔軟に対応する動きだという。
「少し買い物したと思ったら、すぐに予定を超えてしまう」「えっ、そんなに買い物をしたのと思う金額になってしまう」等、その影響は家計に響いている。
一方、政府も物価高騰対策を打ち出してはいるが、物価高倒産も2月が53件判明。8カ月連続で最多を更新し、今後も増加する見通しとのこと。
要因別では、予想通り①「原材料」37%②「エネルギーコスト」24.6%③包装・資材20.7%――が上位に並んだ。「円安」は4.8%だが、為替は値上げ要因を引き起こした原因といった方が良いのではないか。
厳しい世の中になったものだが、何とか牛乳・乳製品の理解醸成を進めていきたいものだ。